らんかみち

童話から老話まで

竹やぶ明けた

2011年04月14日 | 暮らしの落とし穴
「竹の根っこやるから取りに来い」と、島おこし組の組長から電話があって竹取りの翁を訪ねたら、こりゃすごい! ちょっと目を離した空きに竹林が空き地になっているではありませんか、かぐや姫探しの執念や侮り難し。

 竹の根っこというもんを初めて見たんですが、人の手で掘り起こすのはとんでもない労力が求められます。もちろん翁が一人で掘り起こしたのではなく、建築屋さんが組長の依頼を受け重機を持ち込んでくれたのです。

 竹の根は固く密集して張り出しており、その間には土がぎっしりと詰まっていました。車に積むために持ち上げようとしたけど一人では出来ず、翁の加勢を得て辛うじて乗せられたくらい重いのです。

 これを風情のある花器に仕立てているのを見たことがあるけど、気の遠くなるような時間と拷問のような苦役が背後にあったんですね。まずは放置して雨降ったら根っこにがんじがらめにされた土が流れ出すのか実験してみます。話はそれからってことで……。