らんかみち

童話から老話まで

物語を書いていて、マムシに

2010年07月30日 | 暮らしの落とし穴
お師匠さまの近所にあるラーメン屋に用事があって、ついでにお師匠さまの家に立ち寄ったら車はありませんでした。忙しい方なので外出中だと思ったのでそのまま立ち去ったけど、ガレージはきれいに片付けられてました。
 近所まで行ったのなら、お中元の一つも用意して挨拶に行かんかい、言われそうですが、それはできんのです。なぜってGoogleのストリートビューで訪れたのですから。
 おっと、こうしちゃおれん。物語を書くために広島の山奥に取材に行かなくては。
 
 先日訪れた広島の北西部よりもっと東寄り、つまり洪水の被害を受けた地区を訪ねようとGoogleマップをスクロールしたら、ブルブル! まむし養殖センターなんてのがあるじゃないですか。マムシって中国からの輸入だとばかり思ってましたが、日本でも養殖してるんですね、これなら安心です。というのもマムシは重さで取引されるので、マムシの中に食用のヘビを突っ込んで上げ底にしている悪徳業者がいたりするとか。
 それくらいならマシな方で、中には重金属が入っていたりするので、中国土産の漢方薬などは絶対に買ってはならない、と薬剤師さんがおっしゃってました。
 
 ああ、マムシを食わせる専門のまむし一品 生き生き食堂なんてのもある! マムシって作用機序は不明でも効くと信じられているから危険を冒して養殖されているんですよね。ウコンも効くと言われてカレーの色つけに使われたりしているし、ぼくも栽培してますが、ぼくの肝臓は呑む前にウコンを飲んだからといって元気になるほどセンシティブでもないようです。でもマムシ酒は身をもって体験しましたから、マムシの毒は効くと断言させていただきます。
 
 堺にある場末の飲み屋に通っていたある日、近所の爺さんがマムシを捕まえてきました。一升瓶に満たした水にマムシを放り込むこと一週間くらい。溺れ死んだころを見計らってホワイトリカーに漬け込んだのですが、何年経ってもだれも見向きもしません。
「もうええかげんで捨てたらどや」いう意見が出て、マスターもその気になったので、居合わせた客たちが最後に味わってみるかとなってぼくも飲んだんですが、聞いていたほどの臭みは無かったです。しかしその夜、痛い痛い痛い! 男性にしか分からない生理現象に出くわしました。

 最近ではバイアグラなんて素敵な薬が開発され、そちら系についてはマムシの影も薄くなりましたが、胃潰瘍に効くとかで人気は衰えないようですね。
 毒をもって毒を制すといいますが、毒は人間を活性させる作用もあるんですね、マムシの粉末など試してみようかな。