らんかみち

童話から老話まで

バイクツーリングの2日、萩焼きの窯元から浜田市へ

2010年07月23日 | 釣り船とバイク
 バイクツーリング(しかも125ccの原付)の2日目は、なんといってもお尻に応えます。その次に腰が疲れ、ヘルメットをかぶった頭を支える首を凝りが襲ってきます。
 
 秋吉台の宿から萩市内へは楽勝ムードだったので、わざと道を変更したりしてツーリングムードを満喫し、萩焼の窯元を巡りました。電動ろくろ体験をしたかったんですが、最初に打診した窯元には予約が一杯であると断られました。
 それでも諦めきれず、いろいろと回った最後の窯元でついに電動ろくろ体験をしているシーンに出会いました。インストラクターは若い女の子で、お客さんは40代の主婦。横で見ていて、そんな爪で土いじりができるの? と言いたくなりましたが、ちゃんと30cm径のお皿が出来上がりました。
 
「あなた、とっても上手ですね。あれならお客さんが自分で作ったと錯覚できますよ」と、インストラクターの女の子の手際を、お客さんがいる前でほめました。
「そう感じていただけたら幸いです」
 彼女はにこやかに答えましたが、ぼくの言葉の意味を瞬時に理解できたようです。
「今のお客さん、電動ろくろを買って家でやってみたら、こんなはずじゃなかったって驚くでしょうね」
 お客さんが帰ってからインストラクターと談笑していたら、「今日は予約が一杯なんですが、今からならお昼抜きで対応しますよ」と誘ってくれたけど、ありがたくお断りしました。ぼくのレベルでやることじゃなかったのです。
 萩市は町並みも清潔で雅だったし、出会う人がことごとく人当たりが良くて気持ちよかった。観光客慣れしていると言ってしまえば身も蓋もないかしれないけど。
 
 萩から浜田へは海岸線沿いの、どうってことなさそうな道路をゆっくり走って2時間、のはずが、通行止め! 益田市になるのかな、山の中の道路を迂回していたら水の無いダムを発見。湖底になるはずだった河原を走ることができたのはバイクならではの体験でした。
 にしても、こんな立派なダムを作りながら、完成から一度たりとも満杯になった形跡もなく、大雨が降って土砂崩れで通行止めになったにもかかわらず、せせらぎしか聞こえないダムなんて、どんだけ見通しの甘いでたらめな公共工事が横行してきたかってことですよね。ぼくが環境保護活動に関わっているから言うのではなく、右翼だって怒る話ですよ。
 
 そんなことやってた罰が当たり、「美都」っていう道の駅に着いた途端にガス欠! 予備タンクに切り替えて、「浜田に行くには二通りのルートがありますが、どちらかの途中にガソリンスタンドはありますか」と売店のお兄さんに尋ねたら、一瞬間があって、「どちらを行かれても、ありません」と笑顔が返ってきました。
 下り道だし、距離的にもガスは持つはずだけど、念のために人里に出るのに近い方の道を走り始めて納得しました。こんな道にガソリンスタンドが現れたなら、それは注文の多いガソリンスタンドに違いない、とお兄さんの笑顔の意味が分かりました。
 
 浜田市に無事到着したにはしたけど、熱中症の初期症状か、目が回ってひどく気分が悪く、百貨店の生鮮食品売り場で涼を取ってからホテルに向かいました。悔いたのはその後のことですが、今もまだ疲れが残っているので、その話は明日に回します。