らんかみち

童話から老話まで

願望から空耳

2007年05月11日 | 男と女
 耳は相変わらず変調なんですが、テレビレスの生活をしていたらそれほど気にもなりません。むしろ今のぼくの耳状態では、音楽すらノイズに聴こえるので、音の無い世界の方が心地良く感じたりします。といって耳を塞いだら耳鳴りがしているのですが。
 
 ところがですね、団地の同じフロアーに、学生かと見まごうような若夫婦が数日前に引っ越してきまして、夜が更けると二人は仲良く風呂に入り、奥様はソプラノで歌うのですが、深夜にはそれが絶唱へとボリュームアップします。

 耳が変でもこういったものは良く聞こえてくるから不思議です。独り身のぼくとしてはたいがいにしてほしいのですが、これが自然の摂理というものであるなら、ぼくの方が異端と断罪されるでしょう。

 それにしてもうるさいソプラノですが、この前来た兄は「猫がいるのか?」と言ってました。ひょっとしてこういうのが空耳? 何かの願望のなせる業? どっちにしても今日は耳鼻科に行きそびれてしまいまったんです。