らんかみち

童話から老話まで

万馬券の使い方

2007年05月09日 | 暮らしの落とし穴
 2000万円という現金が手元にあったとして、ぼくなら一体何に使うかな? としばらく考えたけど、特に思いつきませんでした。ならその十分の一の200万円では何をするかだと、たぶん新作バイオリンを発注するかもしれませんが、名の通った製作家でもその半額で何とかなるので、やっぱり2000万円はぼくの力では使いこなせそうもありません。
 
 何で2000万円かというと、先日の競馬で知り合いが勝ち取った金額なんです。競馬はしないぼくなので、どの馬を、どんな風に、いくら買ったのか聞かされても良く分かりません。でも換金しに行くのに、知り合い二人をボディーガードとして雇った、という噂は、たとえ本人は内緒にしておきたかったとしても、滅多に会うことのないぼくの耳にすら瞬く間に届いてしまいました。
 
 博打に勝てばフグ料理、となるのが関西風なんでしょうか。良くは知りませんが、その日のボディーガードは最高級のフグにありつけたそうです。いったいどんなフグを食ったら三人で10万円を超えるんでしょうか? そりゃまあ、2000万円ものあぶく銭を掴んだら散財もしたくなるわな、と思いきや、彼にとってその額は過去最高というわけではないそうです。
 
 資産管理の合間に博打をたしなむのか、それとも博打のために資産管理をしているのか良く分からない人なので、2000万円を取ったからといって今まで損をした元が取れたわけではないと思います。
「売り家と唐様で書く三代目」ならぬ、彼は二代目です。三代目はいません。身上をつぶすのは三代目に任せてあげたいものです。