2012.2月末
現在のギョブと水館の撤退問題のことを知った、どなたかのツイッターか何かに
「当局によると行き違いが~云々」とあった。
当局なるところが、「行き違い」という言葉を使ったかどうか定かではない。
とはいえ、その方がそう表現するようなニュアンスで
当局は回答したのかもしれない。
しかしながら、もう一方の当事者であるギョブは決して「行き違い」とは
思っていない。
これは一方的に、当局(や指定管理者も?)側の落ち度であると思っているし
彼らにも何度もそう申し上げている。
1160号でも書いたが、3ヶ月半の時間を空けてお会いした方も、
残念ながら時間はあったはずなのに、経緯をきちんと認識されてなかった。
「行き違い」などとは微塵も思っていないので
すこしこの件を書き留めておこうと思い、まず今号を①とした。
今号では、2011年10月20日頃に「市政提案箱」という北九州市のサイトに
市長さんに読んでいただくことを念頭に置いて書いた、
今回の件に関する“魚部側の思いと認識”を掲載しておきたい。
※なお、ご支援や共感をいただいた一部の方にはこの文章は既にお見せした。
※とりあえずは手を入れず、当時のままとしておく。
================================
北橋市長さま(※投稿時は省略)
北九州高校の魚部顧問の井上大輔と申します。
平素より魚部の活動に並々ならぬご厚情を賜りまして、部員ともども
大変感謝しております。
最近でも、8月29日の『紫川大図鑑』刊行の表敬訪問、10月2日のエコ
ライフステージでは響灘ビオトープの水生昆虫調査の成果をご覧いただき、
ありがとうございました。水環境館にも、9月6日の視察の際に企画展示
「紫川水族館」をご覧いただいたとお聞きしております。
今年度は、NHK北九州放送局や北九州市立大学(旦過・大學堂)
などとタイアップや協力をして、この企画展を含めて紫川を知る
様々な取組みを展開しているところでした。
今日は、その水環境館(建設局)とのことで申し上げることがあります。
魚部は、水環境館での10年間以上にわたる展示活動から去ることになりました。
理由を一言で申すならば、建設局(水環境館)に「ないがしろ」にされている
としか思えないからです。
「去る」と決めざるを得なかった直接のきっかけは、
このたびの水環境館改修に関することです。
2011年当初、計画持ち上がったときにまず、われわれ不在の企画立案の有り様に、
すぐに抗議をしました。
担当者に来校してもらい、どうして改修するなら私たち魚部の展示も
もっと良くしようなどの配慮をしてくれないのか、
それどころか邪魔のように扱うことになるのかと訴えました。
それを受け止めてくれたのかどうか存じませんが、次回には水槽台や
展示ボード新設案を新たに提示されて、話し合った結果、
今後も展示をしっかり続けることに決めました。
実は、魚部では常設展示のリニューアルが数年来の念願でした。
ご存知のとおり、来館者に地域の水生生物調査の成果を展示する、
生きもの展示は水環境館の中でも最も人気の一つです。
「水族館に連れて行って」という小さな子どもも多いと聞きます。
2年半前には統一感を出そうと説明文のキャプションをOBや
OG部員も交え、一新したこともあります。
しかし同時に、思うように変えられない、困難さも感じていました。
手作り感あふれる高校生の取組みだけでは、一部活動の関わりだけでは、
なかなか難しい面もあると実感していました。
生きもの展示の案内板とか、作り付けの水槽台とか、
大人の方々(つまり役所)も入ってくれて、一緒に考えられると良いのに
と思っていたのです。
経緯はどうであれ、今回(2011当初)のことをきっかけに、
かつてのように役所が一緒に関わってくれることになったと思い
(勘違いだったみたいですが)、一緒に展示を作り上げていけると
心強く思うようにしました。
今年度の企画は紫川大図鑑の執筆者の全面的な協力のもと、
NHKさんとのタイアップも実現でき、さらに北九大(大學堂)とも
組みました。紫川の自然と文化で盛り上げるぞと、
気持ちを新たにしてやってきました。
水環境館のPRにしても、自分たち自身で至る所でしました。
チラシ2万枚、ガイドブック4000冊、外看板の新設、水槽台の新設
(もう使わないそうですが)等々、作りました(資金はこれまで同様、
自己調達です)。
NHKさんは今も、この企画を詳細にサイトで紹介してくれています
(水環境館のサイトには・・何も見当たりません。
そもそも10年半もやって来て、魚部が展示をしていることには
一切触れていません。)
そして、北九州モノレールさんはご厚意で、全駅にポスター&チラシ
設置をしていただけました。
いのちのたび博物館の夏の特別展では場所を貰って、水環境館や企画の
PRをしました。博物館の友の会誌の発送時に、特別にガイドブックを
一緒に送ってもらうよう頼みました。
他にも、電源開発のお祭り、エコライフステージ2011、
生きもの観察会や諸々のイベントでも、どんどんチラシやガイドブックを
配布してきました。
魚部は水環境館に雇われているわけではないですが、
水環境館を知ってもらうために魚部の出来る限りの伝手を使って宣伝し、
また魚部を応援してくださる相手の方々も快く配慮してくださいました。
ところが、春以降、再び連絡は途絶えました。
次に聞いたのは、10月になってからです。それも水環境館にたまたま
訪れたときに、スタッフとの雑談の中で聞きました。
「役所が館を“リニューアル”するらしい、ついては生きもの展示を
急いでしないといけないようだ。」
春以降、全く知らされないまま、改修話は進行していました。
(もちろん、その間ずっと情報を得ようとはしてきましたが)
しかも、いつの間にか「リニューアル」を市がすることになっていました。
あの2011年春先に、水環境館全体のことを考えてくださいと
抗議したときの経緯は全く無かったかのように、
自分たちが主体的に水環境館に指示して、
生きもの展示もリニューアルすることになっていました。
魚部は不在です。
したい訳は無いですが、役所には抗議をしました。
担当の方々が二度来校されておっしゃるのは、
単なる「行き違い」だそうです。
そして、「今後はよろしく」だそうです。
同じ事柄で、わずか半年の間で二度目です。
10年半の間にはいろいろありましたが、もうだめだと、
「心が折れた」感じになりました。
その後も、10月22日には何かリニューアルの式典でもあるのでしょうか、
役所も水環境館も淡々とその準備をしているようです。
魚部と展示のことで、まるで揉め事など無いかのように。
10年半前、市の水環境課さんからお声掛けいただき、
担当者の水環境館への熱い思いを知りました。
自分たちも関われるからには、この場所が「ただの箱モノ」なんて
言わせないようにしようと強く思いました。
(開館当初、そんな声があったので)
いわゆる「ふつうの市民」に、地域の水環境や生物多様性を
知ってもらえる絶好の立地を、大いに活かそうと思いやってきました。
最初の数年間、本当に心からの「心配り」「配慮」「気遣い」を
いただきながらやって来ました。
うれしかったです。
楽しくもありました。
大晦日の夜、館で語り合ったり、
河川行政職員と合同調査をしたり、
よその展示施設を見に行ったり、
川の日ワークショップに一緒に行かせて貰ったり、
水環境館をテーマにした土木学会の発表に参加させていただいたり、
水環境館のサイトにリンクを作ってもらったり、
コカコーラの環境賞に推薦してくださったり、
枚挙に暇がありません。
創部して数年だった魚部は、水環境館に育ててもらったのです。
大変に感謝をしています。
指定管理者制度が始まり、だんだん役所と距離ができてきました。
中には、たしかに単なる「行き違い」もあるのかもしれません。
ただ、今回のことは近々のことですし、直に言葉を交わしてもいます。
それでも同じことが起きましたし、フォローもしっくりきません。
行き違いだけでなく、こちらのことを慮る「心配り」が無さすぎる
と言われても、仕方が無いと思うのです。
もう一度やり直そうと思っても、きっと同じことが起きそうです。
役所の方にも申しましたが、やはり私たちも傷つきます。
傷つくのはいやなのです。
冒頭に申しましたように、市長さんには大変ご厚情をいただいて
有難く思っています。
部員も私も、これからも活動をがんばるぞ!と思っています。
ただ、水環境館については、役所のあまりに配慮の無さのせいで、
撤収せざるを得なくなりました。
来校された方々には、ぜひ局長さんや、
あるいは市長さんに伝えてほしいと話しましたが、
そうはしないようですので、まことに失礼ながらこの場を借りて
直接お話させていただきました。
なにぶん、10年半という長い時間とエネルギーを費やした思いがある
事柄ですので、乱筆乱文になってしまいました。
大変失礼いたしました。
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現在のギョブと水館の撤退問題のことを知った、どなたかのツイッターか何かに
「当局によると行き違いが~云々」とあった。
当局なるところが、「行き違い」という言葉を使ったかどうか定かではない。
とはいえ、その方がそう表現するようなニュアンスで
当局は回答したのかもしれない。
しかしながら、もう一方の当事者であるギョブは決して「行き違い」とは
思っていない。
これは一方的に、当局(や指定管理者も?)側の落ち度であると思っているし
彼らにも何度もそう申し上げている。
1160号でも書いたが、3ヶ月半の時間を空けてお会いした方も、
残念ながら時間はあったはずなのに、経緯をきちんと認識されてなかった。
「行き違い」などとは微塵も思っていないので
すこしこの件を書き留めておこうと思い、まず今号を①とした。
今号では、2011年10月20日頃に「市政提案箱」という北九州市のサイトに
市長さんに読んでいただくことを念頭に置いて書いた、
今回の件に関する“魚部側の思いと認識”を掲載しておきたい。
※なお、ご支援や共感をいただいた一部の方にはこの文章は既にお見せした。
※とりあえずは手を入れず、当時のままとしておく。
================================
北橋市長さま(※投稿時は省略)
北九州高校の魚部顧問の井上大輔と申します。
平素より魚部の活動に並々ならぬご厚情を賜りまして、部員ともども
大変感謝しております。
最近でも、8月29日の『紫川大図鑑』刊行の表敬訪問、10月2日のエコ
ライフステージでは響灘ビオトープの水生昆虫調査の成果をご覧いただき、
ありがとうございました。水環境館にも、9月6日の視察の際に企画展示
「紫川水族館」をご覧いただいたとお聞きしております。
今年度は、NHK北九州放送局や北九州市立大学(旦過・大學堂)
などとタイアップや協力をして、この企画展を含めて紫川を知る
様々な取組みを展開しているところでした。
今日は、その水環境館(建設局)とのことで申し上げることがあります。
魚部は、水環境館での10年間以上にわたる展示活動から去ることになりました。
理由を一言で申すならば、建設局(水環境館)に「ないがしろ」にされている
としか思えないからです。
「去る」と決めざるを得なかった直接のきっかけは、
このたびの水環境館改修に関することです。
2011年当初、計画持ち上がったときにまず、われわれ不在の企画立案の有り様に、
すぐに抗議をしました。
担当者に来校してもらい、どうして改修するなら私たち魚部の展示も
もっと良くしようなどの配慮をしてくれないのか、
それどころか邪魔のように扱うことになるのかと訴えました。
それを受け止めてくれたのかどうか存じませんが、次回には水槽台や
展示ボード新設案を新たに提示されて、話し合った結果、
今後も展示をしっかり続けることに決めました。
実は、魚部では常設展示のリニューアルが数年来の念願でした。
ご存知のとおり、来館者に地域の水生生物調査の成果を展示する、
生きもの展示は水環境館の中でも最も人気の一つです。
「水族館に連れて行って」という小さな子どもも多いと聞きます。
2年半前には統一感を出そうと説明文のキャプションをOBや
OG部員も交え、一新したこともあります。
しかし同時に、思うように変えられない、困難さも感じていました。
手作り感あふれる高校生の取組みだけでは、一部活動の関わりだけでは、
なかなか難しい面もあると実感していました。
生きもの展示の案内板とか、作り付けの水槽台とか、
大人の方々(つまり役所)も入ってくれて、一緒に考えられると良いのに
と思っていたのです。
経緯はどうであれ、今回(2011当初)のことをきっかけに、
かつてのように役所が一緒に関わってくれることになったと思い
(勘違いだったみたいですが)、一緒に展示を作り上げていけると
心強く思うようにしました。
今年度の企画は紫川大図鑑の執筆者の全面的な協力のもと、
NHKさんとのタイアップも実現でき、さらに北九大(大學堂)とも
組みました。紫川の自然と文化で盛り上げるぞと、
気持ちを新たにしてやってきました。
水環境館のPRにしても、自分たち自身で至る所でしました。
チラシ2万枚、ガイドブック4000冊、外看板の新設、水槽台の新設
(もう使わないそうですが)等々、作りました(資金はこれまで同様、
自己調達です)。
NHKさんは今も、この企画を詳細にサイトで紹介してくれています
(水環境館のサイトには・・何も見当たりません。
そもそも10年半もやって来て、魚部が展示をしていることには
一切触れていません。)
そして、北九州モノレールさんはご厚意で、全駅にポスター&チラシ
設置をしていただけました。
いのちのたび博物館の夏の特別展では場所を貰って、水環境館や企画の
PRをしました。博物館の友の会誌の発送時に、特別にガイドブックを
一緒に送ってもらうよう頼みました。
他にも、電源開発のお祭り、エコライフステージ2011、
生きもの観察会や諸々のイベントでも、どんどんチラシやガイドブックを
配布してきました。
魚部は水環境館に雇われているわけではないですが、
水環境館を知ってもらうために魚部の出来る限りの伝手を使って宣伝し、
また魚部を応援してくださる相手の方々も快く配慮してくださいました。
ところが、春以降、再び連絡は途絶えました。
次に聞いたのは、10月になってからです。それも水環境館にたまたま
訪れたときに、スタッフとの雑談の中で聞きました。
「役所が館を“リニューアル”するらしい、ついては生きもの展示を
急いでしないといけないようだ。」
春以降、全く知らされないまま、改修話は進行していました。
(もちろん、その間ずっと情報を得ようとはしてきましたが)
しかも、いつの間にか「リニューアル」を市がすることになっていました。
あの2011年春先に、水環境館全体のことを考えてくださいと
抗議したときの経緯は全く無かったかのように、
自分たちが主体的に水環境館に指示して、
生きもの展示もリニューアルすることになっていました。
魚部は不在です。
したい訳は無いですが、役所には抗議をしました。
担当の方々が二度来校されておっしゃるのは、
単なる「行き違い」だそうです。
そして、「今後はよろしく」だそうです。
同じ事柄で、わずか半年の間で二度目です。
10年半の間にはいろいろありましたが、もうだめだと、
「心が折れた」感じになりました。
その後も、10月22日には何かリニューアルの式典でもあるのでしょうか、
役所も水環境館も淡々とその準備をしているようです。
魚部と展示のことで、まるで揉め事など無いかのように。
10年半前、市の水環境課さんからお声掛けいただき、
担当者の水環境館への熱い思いを知りました。
自分たちも関われるからには、この場所が「ただの箱モノ」なんて
言わせないようにしようと強く思いました。
(開館当初、そんな声があったので)
いわゆる「ふつうの市民」に、地域の水環境や生物多様性を
知ってもらえる絶好の立地を、大いに活かそうと思いやってきました。
最初の数年間、本当に心からの「心配り」「配慮」「気遣い」を
いただきながらやって来ました。
うれしかったです。
楽しくもありました。
大晦日の夜、館で語り合ったり、
河川行政職員と合同調査をしたり、
よその展示施設を見に行ったり、
川の日ワークショップに一緒に行かせて貰ったり、
水環境館をテーマにした土木学会の発表に参加させていただいたり、
水環境館のサイトにリンクを作ってもらったり、
コカコーラの環境賞に推薦してくださったり、
枚挙に暇がありません。
創部して数年だった魚部は、水環境館に育ててもらったのです。
大変に感謝をしています。
指定管理者制度が始まり、だんだん役所と距離ができてきました。
中には、たしかに単なる「行き違い」もあるのかもしれません。
ただ、今回のことは近々のことですし、直に言葉を交わしてもいます。
それでも同じことが起きましたし、フォローもしっくりきません。
行き違いだけでなく、こちらのことを慮る「心配り」が無さすぎる
と言われても、仕方が無いと思うのです。
もう一度やり直そうと思っても、きっと同じことが起きそうです。
役所の方にも申しましたが、やはり私たちも傷つきます。
傷つくのはいやなのです。
冒頭に申しましたように、市長さんには大変ご厚情をいただいて
有難く思っています。
部員も私も、これからも活動をがんばるぞ!と思っています。
ただ、水環境館については、役所のあまりに配慮の無さのせいで、
撤収せざるを得なくなりました。
来校された方々には、ぜひ局長さんや、
あるいは市長さんに伝えてほしいと話しましたが、
そうはしないようですので、まことに失礼ながらこの場を借りて
直接お話させていただきました。
なにぶん、10年半という長い時間とエネルギーを費やした思いがある
事柄ですので、乱筆乱文になってしまいました。
大変失礼いたしました。
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