NPO法人北九州・魚部 「魚ぶろぐ」

日本各地で生き物や自然とかかわってるあなた、つながりの一つに「魚部」という場を加えませんか?

883号【週末の夜、冷え冷えした魚部室前の廊下では。】

2009-01-30 23:08:32 | Weblog

2009.1.30(金)


週末の夜、明日の福津市フォーラムでのポスターを

まだ部員たちは作っていた。





暖房なんてあるはずがない学校の中、

何時間も冷たい廊下に座り込んで、みんなで作っていた。





もっと間に合うように段取り良く作らなきゃ。

・・なんてことは言わずに、気の済むまで自分たちでやらせてみた。


だって、ちょっと覗いたとき、とても楽しそうに作ってたから。

それはそれでいいんじゃないか、と思って。





楽しく取り組めるのなら、それに越したことはないもの。



気づけば、校内には魚部員以外はいなくなっていた。






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882号【30世紀 福津フォーラム】

2009-01-29 00:20:40 | Weblog
2009.1.28

多忙、ひたすら多忙の日々。

溜まっていたものが一気にドッサリなだれ込んできた。

消化不良のまま、翌日を迎える。



さらには、明後日の東九州道の貴重種生息池問題で

検討委員会が開かれることになり、その関連のことが

また怒涛。



ごく普通の一般人である顧問の対応能力を、たぶん超えている。

明日はこの件の打ち合せで、退勤後に博多行き。







部員たちは今、今週末開催の「30世紀 福津フォーラム」で

依頼されたポスター発表の準備に勤しんでいる。



顧問の多忙を良い機会として、部員たちには自分たち自身で

考えて段取りして制作するように指示している。


上手なポスターなどできないかもしれないが、

自分たちで自らのことを考え、自分の言葉で説明していく

という作業は、今後に向けては非常に重要なこと。



まずはこうしたことから始めないと、

到底、夏の企画展など、自分たちが主役として取り組めはしない。


(とはいえ、チラッと見たところ、間に合うのか心配なムード)




顧問も多忙にめげずに努力しているので、

部員諸君も是非、頑張ってくれたまえ!






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881号【この川ではもう、「川の神様」は存在しないかもしれない。】

2009-01-25 11:01:44 | Weblog

2009.1.22

最果ての小河川、もう一つにもヤマトシマの

生息情報を得て、次に向かったわれわれ。



しかし、予想していた以上の悲惨な有様の方に

気持ちを奪われた。



数年前、準主役的な男の子が実は名を忘れた川の神様

だったというアニメ映画があった。

その彼は、開発や改修でもはや「川」ではなくなり、

人々からも存在すら忘れ去られた小さな川だったように記憶する。

他にも、人間によってひどく汚されてしまった川の神様が、

お風呂にやって来て再生する・・ようなシーンもあった(かな?)


この日の2河川目、その映画を思い出して、

やりきれない悲しさを感じながらのギョブリとなった。

しかも、久々(この10数年でほとんど無かった経験)に、

川に入っていて「オエっ!・・」とえずく始末。



それほどの良い貴重な経験で、いろいろ考えさせられた。





まずは、チェーン展開する店舗があれこれある場所の裏から見た。

川向うは住宅地。

両サイドともきれいな護岸。

誰も川を顧みていない場所にありがちな「独特の荒涼感」漂う。

ただし、川は思ったほど汚れていないかな。





さらに下っていく。

どうやら、この辺は近年になって市街地化が急ピッチで

進んでいる雰囲気。

昔の田園の名残と、開発したてホヤホヤの空気が混在。





やがて流れは汽水と分けられる堰にたどり着く。




左手からはさらに小さく、さらに人造パキパキの支流が合流。





真新しい大きな道路を渡って、この支流を少しさかのぼる。

いやはや・・・。

至る所から、排水なのか何なのかが、ちょぼちょぼ、ザーザー、

流れ込んでいる。

画面奥では、ナイアガラの滝のような流れ落ちるところも。

白と黒のセキレイが川面を飛んでいる。

一同、しばし互いに口を利かないまま沈黙。





意を決して、水に入ることにした。

こういう川に、あるいは場所にありがちだが、

目を背けたくなるような様々な人間の廃棄物が、目一杯散乱。





降りてみたところ。

変なブクブクとか、濁りとかは・・無い。


でも、でも。

そこはかとなく漂う、1970年生まれにはどこか懐かしい下水の匂い。

(幼い頃って、珍しくなかったような・・)


さらに網を入れると、ヘドロとともに正体不明の油膜が浮き出る。

それとともに、そこはかとなくでは無くなってしまった、

掻き出された強烈なヘドロの匂い。


  うっ・・。





見れば、ここもあちこちから、

ダイレクトに油膜や悪臭のもとになりそうなものの流入が。





そんな中、生き物たちは生きている。

ちょっとした砂地には、カマツカが。

一生を淡水で暮らす身には、まさか海を伝って

水のきれいな川に引っ越すわけにもいかないだろうし。


ゴクラクハゼやテナガエビ、モクズガニといった

海から上がってくる連中も。

彼らにとっては、ここが先祖代々の故郷なんだろうか。



  なんか、かなしくなった。



ギョブってて、悲しくなることは偶にはあるけれど、

何だか悲しくなった。





すぐ下の汽水域では、何と親水護岸的なものを作ってる。

周辺の開発に合わせてかどうかは分からないけど、

いわゆる「河川公園風」に整備しているみたい。


よくやってしまいがちだけど、

川を上から目線でしかみていない、人間目線でしかみていない、

そんな雰囲気。



周辺に新しいきれいな建物、道路、散歩できる河川公園風なもの・・

きれいで便利でお洒落で、いろいろ人間に都合よくっても、

足もとの川は、水は、暮らしてる生き物たちの現状には、

気づかないまま、気づけないまま、なんだろうか。



「鯉を放流しています、みんなで可愛がりましょう!」

「泳ぐな、危険!」


この“汽水域”の親水河川公園風の場所にはそんな看板までもあった。



魚部のホームリバー「紫川」、

北九州市の河川関係の方々と発表会などでご一緒すると、

“下水道化100%”と仰るのを何度かお聞きした。



時間とお金をかけた地道な努力が、

幼いころの川や溝のイメージをいつの間にか忘れさせていたんだ、

と改めて思った2009年初ギョブリの貴重な体験だった。






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880号【2009初ギョブリ!~最果てのヤマトシマ。】

2009-01-22 19:43:36 | Weblog
1月22日(木)

修学旅行の代休2日目。

2年生部員と2009年の初ギョブリをすることにした。

今年は何と、ここまで水に入っていないという体たらく。

諸事情により仕方がなかったとはいえ、

こんなに遅い初ギョブリは魚部史上初かも。




もう、川岸には菜の花が。




部員たちの先にある堰の下はもう、汽水域。

さあ、こんな所に狙いの魚はいるのか?




H田部長が手に持っているものは・・




そう、今日のお目当て、ヤマトシマ。




若い個体が多い場所のようだ。

オスの骨質盤もまだ発達途中。




と思ったら、オスの成魚。

まぎれもなくヤマトシマのようだ。

こんな最果ての小河川にもいるとは・・予想外だった。

感想は、一言“すげえ!!”



やっぱり「思い込み」や「決め付け」は危険。

調べてみて確かめて、そうして考え判断する。

当たり前のことだけど、そういうことってよく忘れがち。




縦条型の体側斑紋を持つ個体もいたようだ。

(これを採ったのは部員)




15個体ほど採集できた。

サンプルだけ残して、あとは放流。




トウヨシノボリ、かな?

「ズングリムックリ」した印象の体型。

これはトウヨシかよくみてないけど、

こういう尾びれに燈色がないトウヨシみたいなのって、

けっこう見かけるけど、それってトウヨシ?



他には、某氏評するところの“スーパースター”カマツカは多かった。

カワムツ等の遊泳魚はそういう採集してないからか、少なかった。




小さな小さなモクズガニ。

H田部長が採集。





何とわれわれ、汽水域の場所に車を停めていた。

それで、終了後はトボトボ道路を歩く。

そして次の川へ。




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879号【戻ってきた!】

2009-01-21 14:12:51 | Weblog

1月22日(水)

16日から昨日まで、長野県北志賀高原への修学旅行へ

顧問と2年生部員はお出かけ中だった。

行く前から慌ただしく、魚ぶろぐも一網入魂も更新できず

だったが、ボチボチ再開します。

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878号【気になったので、もう一度行ってみた。】

2009-01-12 21:24:26 | Weblog

2008.12.27


877号の記事の出来事から、1週間。

その間ずっと、冬にイシドジョウがいる川のことが、

どうしても気になって仕方がなかった。

じゃあ、もう一度行くべし。とおいけど・・



■この日は、冬らしい寒さ。



20日は、真冬とは思えない13℃超えの気温だったが、

この日は半分くらいの7℃ほど。

まあ、そこそこ冬らしい寒さ。



■しかし、水温はやはり高い!



手を浸けてビックリ!

測ってみてやはりビックリ!!

20日とさほど変わらず、13℃近い。

ここは伏流した水だか何だかは分からないけど、

冬でも温かな水が湧くポイントに違いない。



■そして・・やっぱり。



箱メガネで見ていくと・・


  おる! おるよ、やっぱり!!


この日は、3度イシドジョウの姿を見かけた。

同じものである可能性を考えても、2個体はいた。

この作業に慣れないメンバーだったことを考えると、

もっといたかもしれない。





すくってみた1個体が、これ。

かなり元気。というか、ふつうに元気。



■下流の方が水温低い!



ずいぶん下ったところ。

礫底だったので、車を停めてのぞいてみることに。

水温を測った部員が、


  10.1℃です! ここのが低いです!!


へえ!そうなんだ。

確かに3℃近く低いし、手を浸けると感触の違いも歴然。

やはり、あのポイントは水が出ているのかもと実感。




この場所は、カワモズクが発生してた。

年内から発生するんだね・・知らなかった。



■そういう川(場所)もある、ということ。

今後調べていく中でハッキリするかもしれないが、

ここまでの印象を言うならば、

基本的にはイシドジョウは冬(真冬)は

「どこかへ姿を消す」と思う。


水温が下がることでイシドジョウはそういう行動を取るようだし、

そんな行動を取るような水温まで下がる川が大半であるように

思うから。(あくまでも決め付け・・)


ただ、今回の場所や魚部が調べた某川のように、

水温がそこまで下がってしまわない川もあったりする。


そんな場合、「どこかに」姿を消す個体もいるかもしれないが、

河床に留まっている個体がいるんじゃなかろうか。


今のところ、留まることができる場合の方がレアケースだと

思うけれど。






ともあれ、今後の進展にご期待あれ。







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877号【ここも冬でもいるのか!と驚いた。】

2009-01-11 19:03:08 | Weblog

2008.12.20

イシドジョウがある九州の生息地では、

従来定説的に言われてきた「冬は川から姿を消す」

と異なり、真冬でも見られることを

この魚ぶろぐでも冬期調査と題して紹介してきた。





ところが・・どっこい!

本州のある川でも、この画像のように

冬でも見られたのだ。びっくり。





「冬はおらんやろ!」という思い込みを持ちつつ、

生息河川の様子だけでも見ておこうと、

箱メガネで水中をのぞいていて、フッと足元から

飛び出してきたのは・・


 「うわっ! イシドジョウ、おるやん!!」


となった次第。





この日は真冬にしては暖かな日で、気温は13度少し。

とはいえ、この川に入った時にみんなが感じたのは、


  「あ、温かくない?」


この日は行った川とは明らかに違う水温の感覚。

(別のイシドジョウ生息河川は9℃くらいだった)





なんと、ここは13℃以上もあるじゃないか!











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876号【7代目部員のk藤君と打ち合わせ。】

2009-01-11 18:39:36 | Weblog

1月8日(木)放課後


T農大に通う、7代目部員のk藤君が来校。

今年からスタートするキボシチビコツブ研究の

調査研究計画について、大まかな打ち合わせをするため。



k藤君が研究テーマとするのを、

保全に携わる魚部や神奈川県博のk部氏なども

一緒に取り組んでいこうというもの。



この研究も、ただ個人的な研究にとどまらず、

結果がダイレクトに社会的に生きてくるはず。

卒論どころでは収まらない大きなものだろうけど、

だからこそ取り組み甲斐もあろうというもの。






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875号【カジカ中卵型のすむ川。】

2009-01-08 20:39:14 | Weblog




ある川の下流。

淡水域ではあるが、ミミズハゼやヒメヌマエビなども

見られる。





アユカケもくらす川を、7代目部員A木君や現役N富君にも

体で感じてもらおうと、少し入ってみた。

カジカ中卵型がちらほら見られた。





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874号【シマドジョウと出会い、自分の目でたしかめる。】

2009-01-07 19:34:46 | Weblog

872号のつづき。

2008.12.20





県境にほど近い川。

ここはシマドジョウなのは間違いなさそうだが、

自分の目で確かめる作業をしてきたので、

ここだけ例外というわけにはいかない。





運良く、最初に降りた場所にいた。





うん、やはりシマドジョウだ。





降りてすぐの砂地は、稚魚や幼魚の成長場所に

なっているようだったが、

石や岩盤べースで流れがある場所でも、岸近くのヨシなどが

生える場所には砂地がある。

そんな水通しも良い場所には成魚が暮らしているようだった。




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