NPO法人北九州・魚部 「魚ぶろぐ」

日本各地で生き物や自然とかかわってるあなた、つながりの一つに「魚部」という場を加えませんか?

639号【期間限定、且つ1日限定30食の川の味。】

2007-09-30 20:36:47 | Weblog



川の近くの、ある道の駅に昼食に立ち寄った。
部員たちは蕎麦とか、カツ丼とかを注文。

顧問イノウエ、「期間限定」「1日限定30食」というフレーズに目がとまる。


 ◎ガニ汁:単品¥450、定食¥750◎


すぐに聞く、「まだ、ありますか?」

ここ数年、秋になると佐賀県浜玉町の飴源に行く幸運に恵まれ、
立派なモクズガニをいただいてきた。

今年は、このガニ汁が初物。
小さなお椀だけど、たっぷり入っている。

同行の部員たちはモクズガニは未食らしいので、一口ずつ
味見をさせる。

 「うわっ!味が濃い!!」

いつもギョブル時に網の中で見かけるモクズカニの
思いがけない濃厚な味にビックリしたらしい。

飴源の高級な味も素敵だけど、
このガニ汁の素朴で強い味わいもまた格別だった。

  
 モクズガニって九州ではよく食べるみたいだけど、
 他の土地ではどうなんだろう?

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638号【新部長もりさん、祝☆初コガタノ!】

2007-09-30 20:08:53 | Weblog
卒業したk藤君の跡を継いで、水生昆虫担当を務めるもりさん。
ここのところ、ギョブリ頻度が高い。
実際に自身の手で、目で、様々な福岡の水生昆虫を体験している。

まだ未体験だった、福岡県最大のゲンゴロウ、コガタノゲンゴロウ。
それに会いに行くことになった。




選んだ場所は、「修造池」。
2005年夏に、ここで松岡修造氏とロケをしたのでその名で呼んでる。
小さな池。




 1年生S元君、草むらで何してるの、ギョブらなきゃ!・・

いやいや、S元君、しっかり水の中にいるのである。




自分が主役だと自覚しているもりさん、コガタノに出会うべく
力を振りしぼって網を入れてガサガサする。

その甲斐あって、「・・アッ!採れた!!」




いやあ、「これぞゲンゴロウ」という分かりやすい形、色、大きさ。

先輩が採った部室で見た個体と違い、自分自身で採り、自分の網の中で
見たコガタノの勇姿に、もりさんも感動の様子。




さらに、もりさん、コガタノの幼虫も採集。
もうすぐ蛹になりそうだとはいえ、9月上旬でまだ幼虫のものもいるんだ・・




小さな池だが、ここも虫の宝庫。
虫嫌いな人はヤバイです。

ヒメガムシも写真のような「数」というより「量」。
あまりに沢山なので、うごめく音がします。




虫だけじゃなく、生き物がわんさか。
ヘビも、カエルも、イモリも、いっぱい。

イシガメも大きいのやら、このくらいの小さいのやら。

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637号【超貴重画像~自然下のイトアメンボ~】

2007-09-26 23:52:25 | Weblog

池の水面に横たわる倒木。
そこに何かが写っているのがお分かりか。



拡大してみよう↓




オキナワでもヒメでもない、ただの「イトアメンボ」。
これはそのイトアメンボの福岡県唯一の生息池での様子を撮ったもの。

イトアメンボ、環境省RDBではタガメと同じ絶滅危惧Ⅱ類とされる。
しかし、何とわずかに「全国で数ヶ所」しか生息地がないらしい。

タガメどころではない、危機的状況のようだ。



そんなイトアメンボだから、自然下での画像なんてほとんどない。
ましてやわが福岡県産。

もう少し画像を紹介しておきたい。



水面の落ち葉の上にとまっている個体。



さらにちょっと向きが違う1枚。

福岡県では現在、何千個もため池がある中で、
唯一この池だけで生息が確認されている。
(まぁ全国で数ヶ所しかないんだから、県内はここだけかも)

どんな池なのか。



草や木が茂りまくりのこんなジャングルみたいな池。
数メートル先の部長もりさんの姿が見え隠れするよう。

ここではいつも、水生昆虫に限らず虫たちが
「濃密に」生息している気配がする。

抽水食物をそっとかき分け水面を凝視していると、


  スタスタ・スタスタスタ・・


と水面を静かに歩くイトアメンボが見えてくる。

オキナワイトアメやヒメイトアメも、もちろんいる。
エサキアメンボだっている。


『あぁ、こんなとこやないと生き残れんのかぁ・・』

ここに来ると、いつもそう思う。


 でも、そんな濃密な世界だって、
 人間がひとたび壊す気になれば あっという間だろう。
 すぐにイトアメだって絶滅するに違いない。

 しかも、イトアメがいたなんて全く知らないままに。


そんな事態には、なって欲しくない。


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636号【世代交代。】

2007-09-24 15:33:42 | Weblog

先日、9月17日をもって魚部10周年企画は全て終了。

翌18日はひさびさ3年生も登場し、水環境館の展示片付け。
そして、これがいちおう最後の活動。


夕方、魚部会を開き、世代交代をおこなった。
1年間7代目魚部長を務めたk村さん(8代目魚部員)から、
8代目魚部長となるもりさん(9代目魚部員)へとバトンタッチ。

3年生それぞれから、この2年半をふり返った話をしてもらい
そしてk村部長からもりさん部長への引き継ぎ。


※魚部マメ知識※
Q.「何代目魚部員」と「何代目魚部長」が重ならないわけは?

→A.7代目魚部員k藤君が2年間魚部長をしたから。
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635号【アルビノドジョウ再び、とはならず。】

2007-09-24 15:25:43 | Weblog

9月上旬
2年前にアルビノドジョウを2匹採集した池に行く。




その池に行くのは林道を数㎞、揺られていく。





到着。
早速着替えて池に降りていく。





ここはいくつか池が連なっている一番上の池。

いつも来るたびに
「もし、タガメがいたら、タダゲンがいたらどうしよう・・」と思う。





さっそく開始。
アルビノドジョウに限らず、水生昆虫も探す。

2年前、かなり容易にアルビノドジョウを採集した印象が
あったので、今回も見つかる可能性があるのではと思っていた。

しかし普通のドジョウはけっこういるものの、オレンジ色のはいない。





そういえば、この池にはミヤケミズムシがいたんだった。

オオミズムシより一回り小さい、8㎜ほどの大きさ。





タダゲン、タガメは今回もいなかった。
残念ながらやはりね。

でも近県から飛来する可能性も無くはないようにも思う。

今回はクロゲンを初めて2頭、採集した。
(2004年は幼虫1匹、2005年は成虫1頭だった)





池尻では、後ろの山から沢水が流れ込んでいる。

猛暑の中、サウナスーツの如きギョブスーツを着込んでいると
もう汗まみれになる。

この冷たくて澄んだ水の中に座り込んでいると、立ち上がれない心地よさ。


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634号【オッTOTO!そりゃ無いぜ!(ガックリ・・)】

2007-09-20 23:32:24 | Weblog
9月20日

お昼、机上に封書が。
某衛生陶器メーカーが募集していた水環境基金の通知。
持った瞬間、封筒が薄いぞ・・(イヤな予感が)


  “誠に残念ながら、今回は不採択”


テンション☆ジェットコースター急降下。

実は今回は採択数が多いということで、初応募。
用途は、念願の『福岡の水生昆虫図鑑』制作。

魚部のこれまでの調査成果を全部投入し、
福岡県の水生昆虫に詳しい魚部ネットワークの方々の参加も要請。

万全の布陣で臨み、
「水生昆虫」の視点から福岡県の水環境の現状を見つめることができ、
かつ今後の保護保全にも資するような図鑑にしようと意欲満々。



  しかし、不採択。全て水泡に帰す。



確かに、例えばイベントをして市民に広く参加を呼びかけるといった
派手さはない、至極真面目で地味な応募用紙の文章内容だった。
採択された事業とは、その点も弱かったのかも知れない。
イベントは別の助成で申請予定だったのだが、それも書けば違ってたのかなぁ・・

県版RDB改訂とか、市版RDB作成とかあるけれど、
効力を発揮できるまでに時間がかかったり、いろいろ制約があったりする。




  そうこうしているうちに、すめなくなったり、いなくなったりする。

  それは仕方がないと諦めるのか。
  それとも、そもそも誰もそんなにどうなろうと興味はないのか。



例えば、県内1ヶ所しかないあるゲンゴロウの生息池は今、水がない。
  (現在、県内からは絶滅してしまった・・魚BOOKで危惧したことが現実に)

例えば、誰も把握していないデンジソウの池も最近に圃場整備を受けた。
  (圃場整備の話は聞いたばかりで、現地は近々見に行くつもりだが)



イベントも良いだろう、子どもたち向けの何かするのも良いだろう。

でも。
派手さはなく地味かも知れないけれど、我々の事業も福岡の、地域の、
自然を見守っていくための大事な仕事になるはず。そう思ってる。





  それを伝えきれなかったのが、何とも悔しい。

  何とも本気で残念だ。

 


この取組は何とか形になるよう、今後も実現の努力を続けたい。



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633号【県の農林事務所に行く。】

2007-09-18 23:34:35 | Weblog
9月18日(火)代休日


部員たちが水環境館で10周年企画展の片付けをしている間、
顧問イノウエは午後から県のとある農林事務所へ行く。


このごろ、ある地方の貴重種のゲンゴロウが非常に危機的状況に
陥っていることに気付いた。
しばらく一人で(魚部内で)あれこれと頭を悩ませていたが、
それでは埒があかないので、ある方面にご相談申し上げた。


いろいろな方が配慮してくださって、今日、農林事務所の方が
会って下さることになった。
そこで、その貴重種の現状や将来について、お互いに話をしてきた。


この件はまだ「魚ぶろぐ」では紹介していない。
きちんと記録に残すための文章は、自然史博の友の会誌101号に
掲載してもらおうと準備中。


農林事務所に行くことやそこで働いていらっしゃる方々と会うのは、今回初めて。


休みの日を割いて、しかも骨が折れそうなことを何でするんだろう。
そんな「ちっちゃい虫」のことなんか、放っておけよ。
そう思う人が大半だろうし、自身も片隅でそう思わなくもない。


しかし、誰かが、存在や状況を知ってしまった誰かが、どうかしなきゃ
誰も知らないまま消えてしまうのも事実。


「キャシャーンがやらねば誰がやる」
小さい頃、そんなフレーズが流行ったけど、そんな気負った気持ちではない。


ただ、地域の身近な水辺に関わり、人々にメッセージを発信している
われわれ魚部にとって、それは重要な役割ではないのか。
研究者でもない、ふつうの生物部でもない、われわれが目指すところ。


成果を上げることは、たぶん難しい。
でも、やることに、知ったことを伝えることにこそ、意味がある。

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632号【なぬ! ここでカジカ中卵型を採ったか、Y君!!】

2007-09-13 21:30:31 | Weblog

ある川で、たぶん居そうにない魚を探していた。


 「居ない」ということを確かめるために。


ま、必要な調査なんだけど、楽しくはないギョブリではある。
しかも、もう夕方。
帰る体力と気力を考えたら、顧問イノウエ、ここは自然とパワーセーブ。





すると、1年生Y君、「何か不審なものが採れましたァ~」と
やってくる。

え?ここに今日の狙いは居ないはずなんだけど、と思いつつ彼の網を見る。





なぬ? これはカジカ中卵型じゃない??


 「Y君、頑張ってもう1匹、採りなさいっ!」


たった1匹なら、何処かの川からの偶産的なものかも。
複数おったら、この小さな川を中卵型は生息河川としてるのかも。

・・しかし、この川にコイツがいるとは知らんかった。





  「採れましたヨォ~」


!!!。びっくり。
ホント採ってきた彼に、脱帽。

さっきより小さいサイズ。今年繁殖した分だろうか。





結局、ほんの20分ほどで3匹。Y君、本日の最後で活躍?




 この川で記録あるかどうか分からないので、
 今日のウチの採集記録も残しておこう。



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631号【久しぶりの普段着の川ギョブリ。】

2007-09-11 23:16:38 | Weblog

先週の土曜日、午前中は学校。
午後から川に出かけることにした。
何だかんだで出発は13時半近くになってしまった。

だのに、高速道路に乗る。
いったい何処に行くつもりなの???





川に入った。

下流を見ても、上流を見ても、こんな景色。
ものすごく気持ちいい。
心の芯から、固まっていたものが溶けていくような解放感。

そして、無心に、無言で、川と向き合い、魚を探す。


 ああ・・こんなんやったねぇ・・・。


そう、これが普段着のギョブリ。
狙いのものに出会えて嬉しかったり、サッパリ空振りだったり。


このところ、ロケだとか川遊び講師だとか、相手のあるギョブリ
ばかりで、いちばん素朴なギョブリが全くなかった。


  
 初秋の風も心地良い、土曜日の夕方前のひととき。



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630号【横から眺めた水の中の出来事。】

2007-09-10 23:23:37 | Weblog


オスのバラタナゴ。
ドブ貝に鼻先を近づけている。



これはあるテレビ局のスタッフが、ビオトープ池に入れた水中カメラ。

ふだんは上から水中をのぞき見るだけの世界。
横からカメラを通して見ると、こんなにダイナミックなのかと驚く。







3日間もの撮影期間、ずっとこんな感じ。

バラタナゴたちは飽くことがないようだった。

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