■おそらく子供受けがよく集客になるのでしょうが、
ここ福岡県では相変わらず“外来種”の「世界のカブトムシ・クワガタ」が
流行っているようです。
今日お昼のNHKの地元ニュースでも某所で開催の企画展が報じられていました。
いくら子どもが喜ぶといっても、民間の方はともかく、
公的な施設やマスコミなどが安易に扱うのはいかがかと常々考えています。
幼い子どもだからこそ、きちんと触れさせるべき、感じさせておくべきものが
あるのではないかと思うのです。
■それに対し、魚部はいかにも地味で今回のテーマは『福岡県の水生昆虫』。
大きさは多くが数ミリの世界。そして見かけも派手でもない。
でも、彼らが身近な水辺にいること、私たちの様々な影響を受けていること、
そして、「エコ」なんて言葉など似合わない昔ながらの自然に生きていること
などを知ってほしいのです。
彼らも生きていける自然環境は、私たちにも豊かだと言えると思うのです。
地味だけど、魚部(と魚部仲間)ならではの企画展です。
昨日、開催直後に見ていると、お子さんがお父さんに言ってました、
「ねえ、この夏は水生昆虫を調べに行こうよ!」
お父さんは、「う~ん・・モニャモニャ」と半ばごまかしていました。
子どもだけじゃなく、今どきの大人だって知らない。
そんな身近な水辺の小さな命や彼らが暮らす場所のことを伝える企画展です。
■展示の様子
見に来て!と言いつつ載せるはどうかと思いますが、
これを見て是非実際においでください、という気持ちをこめて。
南口方面からの入口。
まずは標本コーナーになります。
福岡県産の水生昆虫約100種を紹介しています。
北九州市立自然史・歴史博物館のご協力で、
福岡県からは絶滅したタガメやゲンゴロウの貴重な標本も展示。
外側は部員たちがあれこれ考えて紹介する、水生昆虫たちの生態など。
これは、部員たちの注目抜群のオススメ水槽。
大体、120㎝水槽で水生昆虫を見せようという試み自体、斬新。
巨大なガムシ潜水艦の浮き沈む様、中型ゲンゴロウが水上で休む様、
「あ~、こんな感じなのかな、池では」と見ていて飽きない。
北口側からの入口。
こちらは生体展示コーナーとなる。
贅沢にも新規購入してしまった、ビバリア450がずらりと並ぶ。
集団で泳ぐコマツモムシの美しさにハッとし、
マルミズムシのあまりの小ささと泳ぎの素早さに圧倒される。
奥のミズムシ3種水槽、まるで池の中を切り取ってきたかのよう。
(但し、ミズムシが長持ちしないかも)
マメさん力作の越冬パネル、
そして顧問にダメ出しをされ続けてもへこたれずに頑張った、
「第1回痛い!水生昆虫選手権大会」。
奥には、「水上の忍者」(?)の極めて見るのが大変な水昆たち。
さらには、「福岡が本拠地バイ!」と模式産地の水昆コーナーも。
こちらもダメ出しされ続けた、S元君の「ヤバい発見コーナー」。
泳ぐムモンチビコツブを見つけられたあなたは、良いことあるかも(?)
ハマちゃん作成の展示案内図も、表紙&裏表紙が大変レア。
特に裏表紙が、参考にするものがなく、完全に自前で製作。
というわけで、これから2か月の展示期間。
近くのあなたも、遠くのあなたも、一度ご来場ください。
おそらく魚部が水生昆虫の展示をするのは、これが最後になるでしょうし。