五里霧中

★ マンガなどの感想 ★

◆ 今月のアルペジオ

2018年03月16日 | ◆[不定期] ヤングキング・アワーズ

ヤングキングアワーズ 2018年4月号より
 
 
 
 

以下、ネタばれあります。 (未読の方はご注意ください)

 
 
 
 
 

●蒼き鋼のアルペジオ (Ark Performance 先生)

 

 “霧”と人類の「交流」・・・

 東京湾・旧お台場にて、霧の艦隊からの電力供給が始まっています。
 “霧”の担当者は、メンタルモデルのアカギさん。

 人類側の作業担当者に説明を行っているようですが、担当者さんがアカギさんに
 見惚れている?ような描写があったのは、面白かったですね。

 メンタルモデルの美しさは、読者的には見慣れたものですけど、
 作中の人間から見れば特異なものでしょうから、そんな反応も自然。
 また、人間と何ら変わらぬ彼女らに、あっけにとられていたというのもあるかも。

 そうしたやりとりが興味深かった冒頭ですが、今回、とんでもない展開が待っていて、
 あまりのことに驚かされっぱなしでありました。

 

 

 

 402とアカギ。

 進捗を確認しに来た402とアカギさんの会話も、興味深い点いろいろ。
 まず、“霧”の出力が大きかったのか、人類側の設備に被害が出ていたこと。
 これは、両者のテクノロジーレベルの違いを見せつけるものですね。

 また、アカギさんは単冠湾にて「他の子達」と「人間ゴッコ」をしていたらしい
 という点も、どんなことをしていたのか気になる所。
 他の子達というのも、海域強襲制圧艦なのでしょうか。

 そして、アカギさんはこの電力供給以降にも、何かがあると察していて、
 402に「勘が良いな」と言われていたのが面白い。
 さすが「極東の打撃群主席艦」といった所。

 さらに、心強い援軍の来訪を告げる402でしたが、アカギさんも「頼もしい」
 と述べるくらい、メンタルモデル間では人望あるんですねえ、コンゴウ様・・・

 

 

 

 そして、いきなり驚きの展開!

 ハシラジマにて、チョウカイさんとお勉強していたショタ群像くん。
 その前に突如現れた謎の宇宙服さん・・・って、アドミラリティ・コード!?

 チョウカイさんの動きを止め、ショタ群像に話しかける宇宙服さん。
 その際、ショタ群像に「お前は私に近い存在」と語り、なおかつ
 「ホムンクルスさん」などと言っていたのは、かなり気になりました。

 ホムンクルスとは、錬金術によって生成される存在で、厳密には人工生命体とは異なる
 という説もあるようですが、一般的には人造人間的な意味合いで使われる言葉ですね。

 ショタ群像のような者を「そう呼んだ時代もあった」とのことで、
 ショタ群像=人造人間と認識していると、考えられます。
 同時に、それは宇宙服さんも同じだということに?

 また、チョウカイさんを立って止めたままにせず、座らせるあたり、
 宇宙服さんのメンタルモデルへの愛着のようなものも感じられます。

 

 

 

 魂の形を決めるもの・・・

 ショタ群像を、何やら仰々しい設備のある場所へ連れてゆく宇宙服さん。
 そこで「人間と言うものは肉体と魂は不可分」と、論説を展開。
 これは、哲学等の分野でも言われることですね。

 幼子には幼子の、若者には若者の、老人には老人の、見合った身体と魂が必要。
 そう語る宇宙服さんですが、確かに自分が幼子・若者・老人であるとの自覚をもち、
 そのようにふるまうには、身体による“定義付け”が必要と感じる部分はあります。

 そして、ショタ群像は、その肉体(幼子)と魂(若者)のバランスが悪いからこそ、
 「完全に移行できない」というから面白い。

 “霧”は、肉体を持たない者たちゆえ、そのことに気付かないというのも興味深い点です。
 さらに、群像の「オリジナルの肉体」についても、ナノマテリアルで補完するという
 荒業をおこなっていたのが驚きでした。

 “霧”では「ナノマテリアルの本質を知らない」から無理だと述べていたのも驚きで、
 これまで“霧”のレベルの高さに驚愕させられていた私からすると、宇宙服さんの高みは
 どれほどなのかと眩暈を覚えてしまいます。

 これまで、群像のオリジナル肉体を回復しきれなかった“霧”。
 しかし、それをあっけなくやりとげてしまう宇宙服さんの力は、もはや神の領域か?

 それは、まるで魔法のようでありつつ、さらに気になったのは
 「私以前の誰かがナノマテリアルをコントロールした時」という話が出ていたことで、
 宇宙服さん以前にも、そんなことをした者が存在したということに・・・

 それから、魂の話の際、ムサシは魂が分かれた瞬間を見たと言っており、
 これはやはり、翔像のことだったりするのでしょうかね。
 だとすると、今の翔像はオリジナルの「半分」の存在とかそういうことなのか?

 次々に気になる話が出てきて、考えることがたくさんありすぎ。
 1つ1つまとめて考えたい所です。

 

 

 

 

 アドミラリティ・コード・・・その名前は?

 そして、オリジナルの群像に対して「蒼き水底に眠る王たらねばならぬ者」と
 呼びかける宇宙服さん・・・「王たらねばならぬ者」って認定しているのか~。

 目覚める約束の王。
 これによって、ショタ群像が「単なる複製」になったというのも衝撃です。
 彼の今後がどうなってゆくのかも、注視せざるを得なくなるでしょう。

 その後、王に対して自己紹介を始める宇宙服さんでしたが、ここでも強烈な驚きが!
 「アドミラリティ・コード」まではわかっていたものの、素顔をさらしながら
 述べた本名に混乱してしまいましたよ。

 グレーテル・ヘキセ・アンドヴァリ・・・
 この名は、「ヨハネス・ガウス」「出雲薫」と共に、アドミラリティ・コードに関わる
 人物の名前として年表に登場したものと同じです。

 しかも、1943年当時、ヨハネスの研究室に入った「学生」の名前。
 また、アドミラリティ・コード消失と同じくして、消息を絶ったともされており、
 なぜ彼女の名前をアドミラリティ・コードを称する者が名乗っているのか・・・

 本来、人間だったグレーテルがアドミラリティ・コードと融合でもしたのか、
 はたまた、人類と接触するため、アドミラリティ・コードが名乗った名前なのか、
 前者の可能性が高そう?ですけど、まだまだ謎ですね。

 

 

 

 大きく物語が動き出す前兆か・・・?

 かつて魔女(セイレーン)と呼ばれたこともあると言うグレーテルさん。
 セイレーンといえば、美しい歌声で航路上の人間を惑わせたあげく、
 遭難させることで有名な怪物ですが、やはり海に関連している点は興味深い。

 そして、群像に対して「指輪の報せを授けに来た」と語っているのも・・・
 「指輪の報せ」とは何のことか、何を群像に授けに来たのか、予測不能の事態すぎ。

 総旗艦も時を同じくして何かを感じたのか、驚くような表情を海の方へ向けていて、
 こんな反応をする彼女は珍しく、容易ならざる事態が起きていると察せられます。

 さらに、イオナも何かしら感じるものがあるようで、気になる所。
 アタゴさんは無反応だったことを考えますと、メンタルモデル全体が
 同じように感じているわけでもなさそう?

 などなど、アドミラリティ・コードの来訪から、群像の復活と、驚きの展開の連続。
 謎めいた言葉の数々や、考えさせられることいっぱいで、盛りだくさんでありました。

 てっきり学園祭、第4施設の攻防が中心になると思っていた所に、この展開は衝撃。
 ここからどう物語が動いてゆくのか、がぜん注目しつつ、今後も楽しみです!

 

 

 

 今月のアド探~!

 完全にミョウコウ姉妹の独壇場と化しつつある本コーナー。
 というか、探さなくても向こうから本編にやって来たアドミラリティさん。
 もはや、このコーナーの意味はどこへ・・・?

 と気になりますけど、それはともかく、ナチさんを捜しに行くため、
 アシガラさんが撃沈倶楽部へ入部届を出すかどうかという展開。

 正直どーでもいいんですけど(ォィ、アシガラさんにとっては断腸の思いらしく、
 なかなか話が進みませんでしたが、ハグロさんの度量の大きさに助けられ、
 何とか入部できたのはよかった・・・のかな?

 それにしても、器の大きさを「排水量」で表現する所は愉快でした(^^;
 あと、生徒会制服への非難とか・・・ヒエイさん可哀想。

 

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