本来であれば、きちんと感想書きたい作品ではありますが・・・「お気に入り」紹介に。
力不足で申し訳ないです。
以前、他社からコミックスが刊行されていた作品ですが絶版になったらしく、
小学館からあらためて出版されました。
私は以前のものも購読していましたが、おまけ漫画が収録されているとのことで、再び購入。
『ミス・ポピーシードのメルヘン横丁(上)』 (山本ルンルン 先生)
魔女のいる横丁で起きる不思議な出来事。
メルヘン横丁へ引っ越してきた少女マーガレットは、そこで魔女ポピーシードや奇妙な住人達に出会う。
その日からマーガレットが遭遇する不可思議な出来事の数々や、ポピーシードをはじめとする住人達との交流などなど、そうしたものが描かれる作品です。
魔女・メルヘンというと、なんとも夢の世界のごとき心地よさがありそうなものですが、どちらかといえばこの作品は世知辛さにあふれております。
ただ、それゆえにヒョウヒョウとした“たくましさ”が描かれたり、時に温かなお話があったり、それがこの絵本的な絵柄とあいまって、なんとも楽しい作品となっている印象です。
『ミス・ポピーシードのメルヘン横丁(下)』 (山本ルンルン 先生)
登場人物について述べると、
マーガレットは純朴で素直な普通の少女。ゆえに苦労を背負いこむことが多いのですが、ドライな人々の中にあって彼女の存在は「善意」の象徴となっています。
魔女ポピーシードは、クールにヒョウヒョウとした感じの女性。マーガレットにたかったり、他人の善意を突き放したりするようなタイプですが、内面にはとてもデリケートなものを抱えている人物。
このほかにも執事のベルガモットや神出鬼没の男性をはじめ、様々な人物(?)が登場して物語を盛り上げてくれます。
また、「おまけ漫画」は本作品の前身となったものらしいです。ポピーシードの“たくましさ”が淡々と描かれていて面白かったな~。
滑稽に面白おかしかったり、感慨深かったりするエピソード満載の作品です。