ヤングキングアワーズ 2013年6月号より
以下、ネタばれあります。 (未読の方はご注意ください)
●ドリフターズ (平野耕太 先生)
「売国奴」サンジェルミ伯と、豊久たちとの邂逅。
サンジェルミは豊久らに、オルテを“滅ぼす”ための申し出をしに来たと述べていますが、
その真意は、余力のあるうちに滅ぼすことで、国土の分裂を避けることにあるようです。
なるほど、四方を敵に回しつつ、敗勢が色濃くなってきた状況で、
この提案は理にかなっていますね。
オルテ帝都・ヴェルリナ。
その景色に思わず、「どこの第3帝国だよ!」と声に出してしまったのはアレとしても、
ヴェルリナという名前がもう、東西分裂しちゃいそうで不吉(ォィ
そこへさっそく乗り込む豊久たち・・・ って、行動が迅速すぎるな!
サンジェルミ伯の馬車の中に、ギュウギュウに詰め込まれた一同が面白かった。
この一団だけで帝都に乗り込み、クーデターを決行するというのが、伯のプラン。
豊久軍団の首脳陣ほぼ全員が乗り込んでいるのは、もろ刃の剣のような気もしますが、
まあ、それでこそトヨさんらしいとも言えるか・・・な? おじいちゃんまでいるし(´▽`;)
帝都の風景を眺めながら、オルテの実情を知る豊久たち。
火の消えたような都、止まった物流、少ない若者、物乞いをする負傷した元兵士。
それらを見て、一気にトドメを刺すべきと考えたのが、戦国武将2人というのは面白い。
豊久に至っては「介錯」という表現を使っているところに、凄味を感じてしまいましたね。
さて、彼らは帝国にトドメを刺すことができるのか? その後の経緯は順調に進むのか?
ところで、サンジェルミ伯による、ドリフ知識の披露には笑った笑った゜(*゜´∀`゜)゜
豊久は関ヶ原の戦いと関連付けていたようですけど、
与一は有名人、信長は超有名人として、知っていた様子。
ここで豊久に、関ヶ原後の島津家について教えてあげようかと、
からかい気味に申し出る伯でしたが、彼の断固たる信念にひるんでいたのは
ちょいとばかし小気味よかったですね。
しかも、豊久の言っていたことは間違っていないし(^∇^;
あそこで、「関ヶ原の後は徳川家の天下でしょ~」とか言っちゃうのは短絡的で、
それから300年後、幕末にて島津は徳川を討っているわけですからね~。
そして、未来の信長像に大笑い!
ありとあらゆるサブカル系のイメージが飛び出していて、
サンジェルミ伯の博識ぶりに驚いたわ! ・・・なんでそこまで知ってるの、この人(;´∀`)
それはともかく、信長さんのサンジェルミ伯への評価は、
まさに松永弾正を想起させるものでしたね。
簡単に裏切るからこそ信用できる。 矛盾しているようで、的確な評価だと思います。
そのサンジェルミ伯の手引きにて、ついに国獲りがなされるのかどうか?
ますます目が離せない展開で、今後も楽しみです!