2013年6月号
表紙は、連載100回を迎えた『それでも町は廻っている』!
メイド服を着た歩鳥の後ろで、みんなが輪っかになって廻っているのは面白い絵ですね。
『ソレミテ』は、コミックス1巻が6月発売! ですが、9連敗中という状況に危機感バリバリ。
そんな今回、安達嬢が復帰して、北条高時由来の鎌倉最凶心霊スポット・切腹やぐらへ!
小野寺先生が“男の子スイッチ”入った状態になるのが楽しいですね~。 小物が良い味。
『起動帝国オービタリア』は、ついに動き出したオービタリア! その混乱に乗じて動く勢力。
オービタリアを、メカオタクの本領を発揮したアルの指揮のもと、動かす様子が燃えました。
しかし、設定を盛り込みすぎて、いろいろ混乱しているかも。 コミックス1巻は、6月発売!
『トランスノイド』は、コミックス2巻は7月発売! そんな今回、旅を続ける2人でしたが・・・
惑星2~3個を破壊できると自己申告するKには驚いたけど、それだけの兵器がもう1人?
剣菱の娘の行方を知っているらしい女性がつれたアダムス。 いろいろ気になる展開です。
『AGEHA』は、ギャルゲー風に選択肢を選びながら進行。 地球はかい爆弾は、魅惑的だ。
選択により好感度が上昇するシステムで、朱波さんの心許くんへの好感度もぐんぐんUP!
朱波さんを助けるため、彼女に嫌われなければならない矛盾が、可笑しくも歪んでますね。
『カラメルキッチュ遊撃隊』は、いきなりユーラシア大陸で遭難して、バラバラになった3人。
「青月人」と呼ばれるイホージンと仲良くなったカランと、現地の人に助けられたイラ&メル。
対立する両者の“緩衝材”となる3人の活躍が楽しかった! シン君の“正体”はわかってた。
『並木橋通りアオバ自転車店』は、桃寺コージ先生が自動車免許を取得したことから、
「自転車」を買いに行くの巻。 折りたたみ自転車が欲しい先生でしたが、望む物がない?
手間をかけることを楽しみたいという精神が面白おかしくも、なかなか深いお話でしたね~。
『天にひびき』は、ドイツからの訪問者、美月さんのドイツ公演など、海外を意識させる展開。
如月先生も桂木くんに誘われて、ドイツ行きという話が、どんどん現実味を帯びてゆきます。
これは、ドイツ編とかあるんじゃないですかね? そして、新たな指揮の舞台に、期待です!
『裸者と裸者 邪悪な許しがたい異端の』は、混乱が加速する九竜シティで、動き出す双子。
「石を投げるのを止めるにはお互い根元の理念の話が必要」というくだりには、納得しきり。
藤井さんを見てると、千変万化の乱世では、極度に柔軟な思考・対応が必要だと感じます。
以下、ネタばれあります。 (未読の方はご注意ください)
●それでも町は廻っている (石黒正数 先生)
祝・連載100回!
そんな今回、表紙・巻頭カラーで、なんと入学式の歩鳥を見れるとは!
真田父のお茶目さには笑いましたけど、歩鳥とタッツンや針井さんとのやりとりが、
まだまだ初々しい雰囲気で面白かった。 初対面って、こんな感じですよね~。
そして、メイド喫茶の始まりもありましたが、
ここで制服姿を婆ちゃんに見せてくると言っている歩鳥から、
婆ちゃんを大切に思っていることが感じられたのは、なんとなく微笑ましかったですね。
といった風に、歩鳥の入学・メイド始まりが描かれつつ、
メインだったのは、探偵デビューともいえるお話。
松田巡査の丸子町デビューに力を貸す歩鳥・・・でしたが、大すべりしてて笑った゜(*゜´∀`゜)゜
婆ちゃんも、「よく逃げずにもう1度入って来れたね」とか、ヒドイすぎる!
まあ、それはともかく、松田巡査が遺失物の捜索に乗り出して、
聞き込みをしているわけですが、その捜索に歩鳥が力を貸すことになるという流れでした。
情報の断片から、「安楽椅子探偵」歩鳥が謎を解く!
これが思いのほかうまくいっていたのは、痛快でしたね~。
そして、そのことで松田巡査が歩鳥のことを評価していたのには、「へぇ~」となりました。
彼は早くから、歩鳥のすごさに気づいていたんですねえ。
まあ、最後オチがミステリアスでしたけど、ミステリ的に楽しかった今回のお話。
連載100回おめでとうございます! ということで、今後も楽しみです!
●リュウマのガゴウ (宮下裕樹 先生)
コミックス3巻、ほやほや発売中! そんな今回、ボス子が死んだ!?
前回、新種の“白皮”撃退のために、力を解放していたボス子。
しかし、ヤツハのもとにもたらされた情報は、彼女が戦死したというモノだった。
といった感じで始まりましたが、彼女がそう簡単に死ぬとは、読者的には思えない。
まあ王の言葉を聞いていれば、ブラフだとはわかりますが・・・ さて。
そして、新種対策のために、多くの戦力を集中させるミズガルズ軍。
10蓮隊将も集合して、そうそうたる顔ぶれがそろったようですが、
この1人1人がとんでもない猛者なのでしょうねえ。
ヤツハもその一員となるようですが、「ヤツハ」の名前は受け継いだもののようです。
前任者が亡くなった場合、後任がその名を名乗る。
「リュウマ」と似た感じですが、違うのは野にいるか、軍にいるか、ということかな。
あと、意志が受け継がれない事か・・・
元・隻腕のリュウマ=現・ヤツハ。
巨大な義手を装備して、対新種の戦争に参加することに。
あれだけ恐ろしい新種を相手にした戦争の行方は、予断を許さないものになりそう。
王とボス子も気になりつつ・・・ 今後も楽しみです!
●アリョーシャ! (近藤るるる 先生)
最終回! 「さらばアリョーシャ」
戦いの終結。 それはアリョーシャの解放を意味することになるのか・・・?
日本で女子高生として生きることを使命とした、殺し屋少女の物語。 ここに完結です。
アリョーシャをめぐる因縁の鎖は断ち切られ、
これにて彼女は「普通の女子高生になった」と、ケイティからお墨付きを得たわけですが、
それが同時に、アリョーシャの任務完了を意味することになるのを、
ケイティは知らなかったわけですねえ・・・
グレコフとの再会。 政治利用。
それは、アリョーシャのエストラキアへの帰還を決意させるものでした。
私としては、これは筋が通った流れだったと思えるんですよね。
日本に来る前の彼女は、コールティークとして多くの人間を殺害してきたわけで、
言うなればエストラキアに対する責任を負っている面が大きいのです。
彼女が日本に来て、平和に溶け込み、楽しそうにすごしつつ、
そうしたしがらみが消えてゆくというのも、1つのカタチではあろうと思えますが、
グレコフが生きていて、祖国が一大事となれば、戻るのは必然ともいえるのでしょう。
それでも、アリョーシャが「いらない“刃”」を屋根の上に投げていたのが、
日本で得た大切なことを感じさせてくれて、とても感慨深かったです。
残された人々。
涙を流して悲しむ未留さんたち。
とくに龍之介くんは、アリョーシャに対して憎からぬ想いを持っていたのですから、
もう少しそうした反応を見たかったかな? という気はしますかね。
でも、養子縁組の用意までしていた(アリョーシャを娘のように思っていた)六天さんへの
アリョーシャの残した言葉が感動的で素晴らしく、ジーンときてしまいましたよ。
六天さんとアリョーシャの関わりは、本作品の中でも、かなりのお気に入りでありました。
その後、アリョーシャの死を知り、嘆き、数年後という展開は
あっという間でしたけど、成長したケイティのお胸がよろしかったので許します。(何様)
最後の展開は、お約束とはいえ、やはりこうでなくっちゃと思えるシメ。
最高の笑顔が素敵でありました! うん、本当に良かった!!
私は、殺伐とした世界から平和な日本へやって来たアリョーシャの
美味しいモノを食べるときの表情が大好きでした。
「普通の女子高生になる」という目的のうえで、その平和に親しみ、
変化を遂げてゆく少女の生き方に、私は心地よさを感じていましたね。
それと同時に、緊迫感ある状況での、アリョーシャの頼もしさは安心感につながり、
単に平和一辺倒という内容ではなかったことも好感触でした。
私は大好きな作品でしたね。
コミックス最終5巻は、6月29日発売! 楽しませていただきましたー!!!