五里霧中

★ マンガなどの感想 ★

◆ ヤングキングアワーズ 感想

2014年05月07日 | ◆[不定期] ヤングキング・アワーズ

2014年6月号

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 今月の『僕らはみんな河合荘』感想はこちら

 今月の『ナポレオン -覇道進撃-』感想はこちら

 今月の『ドリフターズ』感想はこちら

 

 表紙は『ドリフターズ』より、オルミーヌ!

 得意の札を使ってハッスルしつつ、五芒星を描いている・・・のかな?

 今後、作中での活躍も見てみたいところです。

 

 なお、『蒼き鋼のアルペジオ』はお休みですが、

 『ソレミテ』で無断コラボされておりますので、そちらでアルペジオ成分を補給しませう。

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 『ワールドエンブリオは、ついに決着!? タカオの覚悟が、暗き因縁に結末をもたらす?

 死んで罪を償うのも1つの道なら、生きてイバラの道をゆくのも償い。 それでこそ、ですね。

 そして“柩”の最深部にて、最後の大仕事・・・でしたが、ここで悲劇が! 次回、最終回!!

 

 『それでも町は廻っている』は、世紀末卓球漫画が始まって笑いましたが、紺先輩のお話。

 針原さんにとって憧れだった紺先輩と、歩鳥との今の関係が、良い感じに伝わってくる内容

 でしたけど、最後に明かされた紺先輩と仲良かった先輩の名前、たしか以前に出てきた・・・

 

 『スピリットサークル 魂環』は、34世紀を舞台に、やたらと高度なSF世界になっていますが、

 それゆえか、ラファルをはじめとする人々の「実感」を伴わない雰囲気の描写が、秀逸です。

 意識が飛んで、見る妄想の方がリアルというか・・・ そして方太朗と、幽霊と、これは一体?

 

 『リュウマのガゴウ』は、コミックス5巻が、5月30日に発売! そんな今回、反撃開始。

 ヤツハの力が、人々の力を有効に機能させ、劣勢を覆すことに・・・ ボス子も、起死回生!

 そんな逆転劇にたぎりますが、さらにジン側にも異変が!? そう、リュウマは1人じゃない。

 

 『ソレミテ』は、はじめに書いたように、アルペジオと(無断)コラボ! ヨタロウがいます(^^;

 さらに、新メンバーとして、騙されて?連れられてきた編集の深澤さんも加わって、灯台へ!

 観音埼灯台をめぐり、いつも通りのおもしろ幽霊探索・・・と思いきや、これ、どーゆーこと?

 

 『天にひびき』は、コミックス9巻が5月30日に発売! そんな今回、公演へ向けた動き。

 着々と進む準備ですが、如月先生までも加わって、何やら今までの集大成のようなメンバー

 が集まっているのが、爽快であると同時に、この大舞台がフィナーレとならないか不安かも。

 

 『トランスノイド』は、睛華と対面するYでしたが、“交渉”は不調のまま、不穏に進行します。

 そして剣菱の前には、因幡弟が現れて、衝撃の事実を告げてますけど、剣菱さん、娘のこと

 になると、何だか妙な感じになりますよね。 さらに、アダムスとYの確執も、いよいよ佳境?

 

 

 

以下、ネタばれあります。 (未読の方はご注意ください)

 

 

 

 

【コミックス1巻、ほやほや発売中~!】

●ガーゴイル (原作:冲方丁先生/漫画:近藤るるる 先生)

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 異能の力をもつ新撰組の戦いを描く物語。

 八瀬童子との戦いに挑む土方・斎藤・島田の3名。

 しかし、さっそく斎藤が重傷を負い、敵が強敵であるとわかります。

 

 そこへ、島田が能力を用いて鉄の体となり、敵を圧倒・・・

 と思いきや、一筋縄ではいかない展開に、緊張感がわきあがってきますね。

 異能と異能のぶつかり合いが、戦闘をエキサイティングに彩ります。

 それにしても、八瀬童子の刺客が、帝を守るという己の使命に対して、

 尋常ならざる誇りをもっているように感じられたのは、面白い。

 

 そして、土方との戦いは、第1話冒頭のあの場面へつながることに・・・

 このことに、沖田が危機感を持っていたのは、なぜなんでしょうね。

 門から鬼が出るという表現も、なかなか秀逸でしたが、ここから一体どうなってしまうのか?

 コミックス1巻も発売中で、ますます今後も楽しみです!

 

 

 

【シリーズ最終回!】

●超人ロック 風の抱擁 (聖悠紀 先生)

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 コミックス、シリーズ最終7巻は、6月30日発売!

 そんな今回、シリーズ最終話となっていますが、

 メレー大佐、そしてその裏にいた黒幕との戦いも終了し、

 穏やかな平和を満喫するロックたち。

 

 そうした様子が、爽やかに心地よい・・・のですが、

 同時に、どこか寂しさを感じさせる内容が、何とも言えない読後感を残してくれましたね。

 その寂しさを生み出すのは、ロックの永遠。

 ミラとの幸せの日々が始まるのと同時に、その永遠がもたらす寂しさも増すという宿命が、

 単純に高揚感だけではない、穴のあいたような空白を感じさせます。

 

 そして、ミゲル少年の成長とともに、時の流れが演出され、

 少年期にミラと約束を交わし、大人になってからロックと話をするわけですけども、

 この繋がりこそが、ミラが望んだロックと「ひとつになる」ために必要なことだったという点に、

 感じ入るものがありましたよ・・・

 

 それは他の人々も同じであり、ゆえにロックは独りじゃない。

 ロックが幸せへの扉を開け、進んでゆくシーンでシメとなっていたのは、

 未来へ続いてゆくことを象徴しているように思えたのですが、いかがでしょう。

 ついに「風の抱擁」シリーズは完結となりましたが、次号より新章突入とのことで、

 まだまだ今後も、楽しみです!

 

 

 

●ますらお 秘本義経記 (北崎拓 先生)

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 コミックス『ますらお 秘本義経記 大姫哀想歌』、6月30日発売!

 ということで、今回にて「大姫哀想歌」シリーズは完結となりました。

 大姫の回想で語られる源義高、そして義経の物語。

 その結末は、大姫の義高への一途だが哀しい想いと、

 父・頼朝の義経への歪んだ想いとが、描かれた内容でありました。

 

 大姫の語る、義経の愛妾・静御前。

 今回、あの有名な場面、頼朝の前で舞を披露した話が描かれていましたけども、

 そのことが、頼朝の歪んだ感情を露わにさせていたことが、

 そして、その内面を、大姫が見抜いていたことが、何とも壮絶!

 ただ同時に、頼朝の想いも、また哀しいものであることが察せられて、

 やるせなさを感じさせてくれますね・・・

 

 

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 ついに、義高との再会を果たす大姫。

 当たり前ではありますが、子供の姿であることが、大姫の無垢を象徴しているのですよね。

 その無垢さが、体が大人になることで、歪みをもたらしてしまうというのも、悲哀でしたが・・・

 

 そして、それに重なるように、次なる義経の戦いの舞台が描かれていたわけですが、

 これが壮観であったのはもちろん、次シリーズへの期待を高めてくれるものでありました。

 今回のシリーズは、大姫の回想というカタチをとっていましたが、

 次は誰のどのような物語に、義経の物語が重なるのか・・・ 楽しみです!

 

 


◆ 今月のドリフ

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ヤングキングアワーズ 2014年6月号

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以下、ネタばれあります。 (未読の方はご注意ください)

 

 

 

 

 

●ドリフターズ (平野耕太 先生)

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 にらみ合う、豊久と土方!

 激戦となった両者の死闘は、異能の力をもつ土方が優勢でしたが、

 そこへ鉄砲もった人物が現れて・・・ という展開となりました。

 いや~先月号で、新たな“漂流者”の登場かと思ってしまったのですが、ちと勇み足(^^;

 現れたのは、豊久への援軍! ドワーフの戦士が、豊久に加勢します。

 

 

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 自分ごと撃てと、叫ぶ豊久!

 後ろから銃撃が加えられても、動じないどころか誇らしげに直立不動。

 そんな姿が“狂気”を感じさせつつも、痛快さを感じさせますね~。

 彼は自分が死んでも、後は信長が何とかすると考えていて、

 それゆえに死を恐れずに行動しているように思えます。

 

 戦国武将の多くが必死の状況で戦い、戦いの中で死ぬことすら覚悟できたのは、

 死後、遺族や家に対して手厚い保護が加えられるから、という話を聞いたことありますけど、

 それと同じように、自分の死後も何とかなると思えるからこそ、

 平気で命を懸けることができているのかもしれませんね。

 豊久は、“いかれている”けれど、決して考えなしに動いているわけではなさそう。

 

 

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 再度、形勢逆転か!?

 自分ごと撃ちぬけと指示を出し、その状況でも笑みを浮かべる豊久に、

 さすがの土方も驚きを隠せない様子で、なおかつ自分が見てきた薩摩武士とも

 まるで違うものだと感じているところが面白い!

 

 平和な江戸期を経た幕末といえども、薩摩武士の勇猛さは有名で、

 土方もその脅威を目撃してきた人間であるはずですが、

 彼が驚愕しているということは、幕末の薩摩武士以上に、

 戦国を生きてきた豊久という個人の異常性が、際立っていることを示しています。

 しかしこの異常性が、物語的には頼もしい要素となっているのも間違いなし!

 豊久の行動の痛快さは、“いかれている”からこそ生まれてくるのだと感じられますよ。

  

 などなど、豊久の凄味が、じわじわ伝わってくる一戦となりました!

 さて、これにて決着となるのかどうか。

 黒王も、豊久・信長・与一トリオの危険性を察したようで、

 ここから本格的な衝突へと、つながることになるのか・・・?

 さらなる嵐の予感を覚えつつ、今後も楽しみです!

 

 

◆ ヤングキングアワーズ 感想