五里霧中

★ マンガなどの感想 ★

◆ 今月のナポレオン

2013年12月04日 | ◆[不定期] ヤングキング・アワーズ

ヤングキングアワーズ 2014年1月号より

 今月の『蒼き鋼のアルペジオ』感想はこちら

 今月の『僕らはみんな河合荘』感想はこちら

 

 

以下、ネタばれあります。 (未読の方はご注意ください)

 

 

 

 

 

●ナポレオン -覇道進撃- (長谷川哲也 先生)

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 ついに、この時が・・・!

 クロイセによるナポレオン襲撃。

 「獅子の時代」で描かれたあのシーンが、「覇道進撃」でも再び!

 

 ・・・ということで、「獅子の時代」との共通点・相違点などを基準に

 感想を書きたかったのですが、じつは「獅子の時代」1巻が現在行方不明でして(;´`)

 ギリギリまで探したんですけども、たぶん崩れた本の山の下か、ダンボールの山の中。

 8巻以降は見つかったのですが、それ以前が・・・無念。

 もし見つかりましたら、コミックス感想として書きたいものですが、どうなることか。

 

 

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 クロイセの最期。

 このあたりの経緯は同じでしたけど、

 クロイセのキャラクターのついては、だいぶ印象が変わっていましたね。

 先々月号で明らかとなったクロイセの本心が、そうさせているのでしょう。

 

 男が男を愛しすぎたがゆえの凶行・・・ なんて言っちゃうとアレですけども、

 同性愛的な意味以上に、その存在の大きさに対する敬慕のようなものが感じられて、

 胸に迫るモノがあったことは、大きな違いでありました。

 正直、あのクロイセが、ここまでのキャラクターになるとは思ってもみませんでしたよ!

 まあ、ストーカー的な愛で、迷惑極まりないものではあるんですけども(^^;

 

 

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 そして始まる一大決戦!

 ロシア軍、クトゥーゾフの心配をよそに、高地を下りてゆくブクスホーデン。

 フランス軍、プラッツェン高地の攻略を、スルトに命じるナポレオン。

 衝突するランヌとバグラチオン。

 

 各方面で動き出す両軍に、ワクワク感が止まりません!

 なにせ、史上名高きアウステルリッツの戦いですからね。

 1度描かれてはいますが、別角度から、または描かれなかった部分が、

 今回は拝めるのが、たまりませんよ。

 ランヌが「逃げてねぇから」と言っているのは、

 以前、作戦のために逃げるふりをしたことがあるからでしょうかね(^^;

 

 

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 プラッツェン高地をめざすスルト。

 戦闘前、高地の放棄を危惧し、敗戦すら予感していた彼が、

 ここにきてナポレオンの狙いに気づくシーン。

 そこで、マッセナが思い浮かべられていたのは、興味深い点ですね。

 

 「天才どもめ」と、ナポレオンのみでなく、マッセナも含めていたのは、

 スルトが彼を高く評価していることを示しています。

 このあたりの関係は、後の半島戦争への伏線めいたものになっているのかも。

 

 ここでのスルトは、ナポレオンの予想をこえた活躍ぶりを見せて感心されています。

 ドゼーの代わりを期待される彼への評価は、高まっていると考えてよさそうですね~。

 しかし、ミュラには笑ってしまった゜(*゜´∀`゜)゜ はじめ誰だか、わからんかったですよ!

 

 

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 プラッツェン高地へ向かう皇帝陛下。

 レザは、まだ敵のド真ン中だからと警告しますが、

 やはり重要なポイントだけに、戦況をじかに眺めたいのか、気にせず駆けあがっています。

 「皇帝」であっても、まずは軍人、司令官という立場を感じさせる気質ですね。

 

 さらに、ロシア騎兵に蹂躙されるフランス兵へ、

 「死ぬんじゃない」と呼びかけるナポレオンからは、

 兵たちの「父」としての愛情が見えてくる気がします。

 前回、兵士が死ぬことを確信している冷酷さとは、矛盾するこの愛情。

 このように、相反する2つの感情を持ち合わせている所は、かなり業が深いと言えるかも。

 

 プラッツェン高地の皇帝陛下。

 決戦の行方は、すでにわかっているわけですが、

 緊張高まる状況の中、どのように戦いが動いてゆくのか・・・ 今後も楽しみです!

 

 

◆ ヤングキングアワーズ 感想