「お気に入り」単巻完結作品です。
ジャンルは、アメリカン・コミックのヒーローもの・・・でしょうか?
『X-MEN:ファーストクラス 明日への架け橋』
(WRITER:Jeff Parker
/PENCILERS:Roger Cruz with Paul Smith)
「知られざる若きX-MENの物語。」(オビ文より)
訳者は高木亮先生。 さまざまなアメコミを訳されておられる方のようです。
「X-MEN」は有名なアメリカン・コミックスのシリーズ作品。
内容は、超人的な能力を有するミュータントと呼ばれる存在の集団であるX-MENが、
人類に敵対するミュータント勢力や、そのほかの害意ある超人的な存在から、
平和を守るために戦う姿を描いた物語。
しかし、単なる勧善懲悪というわけでもなく、人類からの偏見に悩み苦しんだ挙句に
人類にあだなすことになるミュータントが描かれるなど、マイノリティへの差別の問題を
含んだ社会的テーマを感じさせたりもして、興味深く読める作品となっています。
そんな中でX-MENは、プロフェッサーXことチャールズ・エグゼビア教授の教えに従い、
ミュータントの力を平和に生かすことと人類との共存のために、日々戦い続けるのです。
本作品は、X-MEN創設期5人の活躍を全8話で描いています。
それぞれが特殊な能力を備えたミュータント。
各々が個性的すぎるメンバーの活躍がヒーローにふさわしいものであると同時に、
その異能ゆえに苦悩する姿は人間的かつ若者的。
しかしプロフェッサーXの指導の下、団結した彼らの活動はそうした悩みすらこえて、
言葉にできないような感動を与えてくれたりもするのです。
私はかなり楽しむことができました。
10代のころ読んだアメコミ作品よりも、より日本マンガ的(コマ感覚?)になっており、
ゆえに読みやすかったことは、日本での読者獲得にも大いに貢献する気がします。
また内容も、8話すべて面白い!
ヒーローだけど、とても人間的というキャラクター造形が惹かれる要素でしたね。
ただ、マグニートーとプロフェッサーXの関係や、センチネルの存在などなど、
予備知識がないとよくわからない部分もあったのではないか?と思われますけれども、
私もよく知らない存在も登場したりしていたので、そんなに気にすることないのかな。
私などは、かなり楽しむことができました。
ぜひとも続きを読みたいくらい、ホント面白かったです!