小林恵のNY通信

NY在住47年、2011年より東京谷中に居住。創造力をのばすためのエッセンス、スパイスをいれた私の暮らしの手帖です。

谷中より湯島天神までぶらり散歩

2013-03-17 12:30:03 | 東京の日々

 


東京で最後に残された富士山が見える唯一の谷中の富士見坂をのぼり、諏訪台通り,観音寺の築地塀から路地のお寺やお地蔵さんをのぞきながら芸大まで散歩。
季節により雰囲気はがらりと変わる。冬にはお地蔵さんの毛糸の赤帽子から春になると布地のぼうしに代わっている。とても日本的な人の優しさがうれしい。


路地をくねくねと曲がり湯島天神までぶらぶら歩く。おびただしい数の合格祈祷の絵馬やおみくじ。希望を託して下げたり結んだり、日本的な造形美がある。
お寺の聖語版を見るのも好きだ。今日は井上靖。本当にそうだ。心の中で手を合わせる。早咲きのしだれ桜が優しく揺れている。


近くの岩崎邸まで歩く。正面までの石垣、石の並べ方の匠さに石の接点をずっと見ながら歩く。すごい。棟梁以下無名の名工がいたのだろう。
じゃりが引かれた歩道には丸筒が並べられている。美観と合理性の融合。日本はありがたい国だ。


春まで一本の花に藁のこもを掛けて寒さから守るのも日本ならではの風景。東北大震災でお弁当を配られたとき静かにみな1列に並んだ日本人のことが驚きを持って
アメリカの新聞に書かれていた。しかし、この通り、子供の時からきちんと並ぶのもの伝統なので日本人は驚かない。


散歩しながら感心したり、学ぶことが多く、小さな教訓かもしれないけれど私には小さいことではない。
今日もすがすがしい散歩であった。


 




 

 

 

 


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