朝顔

日々の見聞からトンガったことを探して、できるだけ丸く書いてみたいと思います。

天橋立 日本一よ 文殊菩薩に 智恵の餅

2010-12-21 | 京都の文化(冬)
日本三景のひとつ。(さて、残りの二つはどこか?)



まず、智恵の文殊さんに参詣しました。

「三人寄れば 文殊の智恵」



おみくじは一ひねり知恵が加えられていて、こんなミニ扇子になっていて扇を開くとそこに吉凶が現れます。



日本三景といわれる発端は、林羅山の子、林春斎が寛永二十年(1643)に、天橋立を松島(宮城県)と厳島(広島県)とともに「三処奇観たり」と述べた『日本国事跡考』です。

その石碑があります。



江戸時代に日本の経済が発展し治安も安定し、余裕のできた町民や農民も信仰や慰安を兼ねた旅行ができるようになりました。そんな文化発展が、旅館や遊郭を興し、旅行記や観光案内の書物のマーケットを創出したのでした。

松尾芭蕉の「奥の細道」はそんな紀行文として秀逸な傑作となりました。ここ天橋立には、残念なことに芭蕉さんは訪れていませんが、なぜか句碑がありました。

明日は、文殊堂門前町の賑わいを案内します。
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縞の財布が 空になる

2010-12-20 | 食べること、レストランなど
冬になりました。蟹漁が解禁になり、京都の日本海側の港町や温泉では、「かに」「蟹」と宣伝しています。

内需拡大に協力して、というわけではないですが、普段あまり出歩くことが難しくなった老親をつれて宮津に泊りがけで出かけました。(高島屋旅館)



♪二度と行くまい丹後の宮津 縞の財布が空になる
  丹後の宮津でピンとだした …  『宮津節』

かつて北前船海運でにぎわったこの港町にも最近は温泉が出ました。いわく「宮津温泉ピント湯」。

温泉旅館の夕食で、まずは、地酒の利き酒セットをお願いしました。



出された料理を残すのは申し訳ないので、品数と分量を少なくしたコースを注文しました。最近の旅館料理、ちゃんと時代に対応しているところでは、若い人向けには一人蟹3杯とか大食いメニュー、高齢者むけには少量セットプラスお好み料理と多様化した料理を提供するようになっています。
旅館高島屋利き酒師若女将のブログ



部屋の座卓に鍋と材料が並びました。足の折り曲げが難しい老親には背の低い椅子をお願いしました。



仲居さんが、しっかりと調理をしてくれます。

蟹は殻をむいたり足の中身を取り出したり、結構食べるのが面倒ですが、そんなことを全てこのお姉さんが面倒を見てくれました。



蟹味噌もこのとおり。

仲居さんの面倒みのよさが「売り」だそうです。

蟹足の殻を燗酒に浸して数分、かに酒の出来上がり。蟹のコラーゲンが溶け出してくるのですよ。



鍋の終わりには、ご飯を入れて雑炊にします。



ふうふうと吹きながら、美味しく頂きました。




さて、若い読者むけの質問です。
なぜ「縞の財布」が空になるのでしょうか?

明日は、天橋立を案内します。

~~~~宮津節~~~~

♪二度と行こまい 丹後の宮津 縞の財布が 空となる 
    丹後の宮津でピンと出した

♪天橋立 日本一よ 文殊菩薩に 智恵の餅 
    丹後の宮津でピンと出した

♪いこか戻ろか 橋立なぎさ いとし宮津の 灯がまねく 
    丹後の宮津でピンと出した

♪月が出ました 黒崎沖に 金波銀波の 与謝の海 
    丹後の宮津でピンと出した

♪丹後のちりめん 加賀の絹 仙台平には 南部縞 陸奥の米沢 江戸小倉
    丹後の宮津でピンと出した


==
その他の伝承歌詞:後年、観光的要素を重視して、地元民謡というよりご当地ソングとして歌詞も微妙に「良い子」になっているようです。

# 三千世界の烏を殺し 主と朝寝が仕てみたい
  丹後の宮津でピンとだした

# あちら立つればこちらが立たぬ 両方立つれば身が立たぬ
  丹後の宮津でピンとだした

# 旦那お帰りか足の湯を取ろか お酒燗しょか酌取ろか
  丹後の宮津でピンとだした

# 市松人形じゃわしゃなけど 目では泣かねど腹で鳴く
  丹後の宮津でピンとだした

出典:のらねこ商会より抜粋
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モノの値段

2010-12-19 | もろもろの事
二百円台牛丼の「価格」で思い出しました。

タイ王国に行った際、それまで使用していた腕時計が壊れていたので、時計を買うつもりでいました。

まず、空港の免税品でも眺めてみたのですが、価格(高い!)とかデザイン、ブランドなど、ピンとこなくて欲しい気持ちにならない。

バンコク繁華街の夜店テントでも、「ロレックス」「カルティエ」とか高級ブランドを安く売っています。でも「レプリカ」、つまりニセモノ。

大衆的な小ぶりの商店が何百も入っている都心の庶民むけショッピングビルにて、こんなローカルブランドの時計を見つけました。



懐中時計、あるいは置時計。外周金属リングのローマ数字はちゃんと彫りこんであります。



こちらは、シンプルな腕時計。日付と曜日の表示があるので実用的なんです(すぐに思い出せないことあるため)。必要ないけれど、おまけで磁石の方位計もついています。

この二つを購入してきました。もう2ヶ月くらいたちますが、ちゃんと動いています。水晶時計(クォーツ)なので時間の誤差もわずかです。

価格は、各々、150バーツ(450円相当)。こんな工業製品で、部品も数十種類は必要だと思うのにどうやれば、この値段で売れるのか。まことに不思議な価格です。

開発途上国でも、正確で故障しにくい安い時計の需要は大きいはず。つまりそのニーズに合えば大量に売れる。大量に売れれば、安価に作れる。
ハイテク部品(例えば、水晶発信回路、駆動IC、マイクロモーター、ボタン電池、etc)のモジュール化(規格化)と技術コピーが進み安い労働力を活用して競争が進んで、部品が低価格となりました。ハイテクでない部品(例、外部ケース、針、ベルトなど)は、それ以上に安い人件費で製造。組み立ても安く。完成品の全数検査などは省略。(つまり、購入時点でお客が入念に検査することが必須)

販売店家賃、店員人件費も安い。この狭い店にも、何人もお客が入って100バーツや150バーツの時計が沢山売れていました。

日本や米国など、既に開発が進んだ「先進国」の庶民にとっては、安い商品をこの様な途上国の安価な人件費で作ってもらって、良い生活水準を安く実現していることになります。マルクス・エンゲルス経済学では、先進国消費者による後進国労働者の搾取とされるのでしょうか。
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白い木の実

2010-12-18 | 京都の文化(冬)
ナンキンハゼの木は、すっかり葉を落としてしまい、白い実をつけています。



時々、鳥が来てつついていました。



あんなに鮮やかだった紅葉も、お仕舞い。



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ガラパゴス

2010-12-17 | もろもろの事
iPadに対抗するため、日本メーカーのシャープ社が満を持して発売を開始しましたので(12月10日)、さっそく量販店で展示品を触ってきました。



町の中心からは少しはずれの量販店を訪問したのですが、もう、まったく目立たない展示でした。しかも「予約販売」のみ。

価格的にも、外見も(Appleの物まねのような)、コンテンツ(例えば電子書籍の品揃え少ない)も、インパクトがありません。

む、む~。

これでは、進化する前に、化石になってしまうのではないでしょうか。

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クリスマス季節の商業イベント

2010-12-16 | 京都の文化(冬)
宗教に関係なくクリスマスは日本の年末行事としてすっかり定着したようです。



11月下旬に京都駅北側の地下街広場でこんなことに出くわしました。大きなクリスマスツリーがどどん~と立っていて、その前に人だかりがありました。



しばらく待っていると、太鼓を先頭に外国人の方が衣装を着けて入場行進してきました。



イタリアの旗を操る技芸団のチームです。



まったく見事な演技。まるで「お手玉」をあやつるように、こんな大きな旗を投げ、受け、回転させます。







衣装がいかにもヨーロッパ風でいいですね。トランプから抜け出した騎士のようで。

・・ええ、ご明察。 映画の「アリス・イン・ワンダーランド」を3Dで見たのですよ。



今年も、あと半月を残すばかりとなりました。

~~
この記事から「京都の冬」に分類します。

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美山の食材、和食店

2010-12-15 | 食べること、レストランなど
美山の放水を見学し帰ってから十日以上たって、最近、京都の中心地でこんなお店をみつけました。



京都ホテルオークラの東側、高瀬川に沿った静かな通りに面しています。

偶然とおりかかって「美山」という地名に引かれて入店しました。

こじんまりとしたカウンター中心の店内です。



さっそく卓上のメニューを眺めていると、「本日のおすすめ」は黒板に書いているとのこと。

とりあえず、京若地鶏焼きと生ビールのサービスセット(平日のみ)を注文。

カセットコンロの上でジンギスカン鉄鍋を目の前にもって来て、じゅじゅうと焼いてくれました。しっかりした味の濃い鶏です。(写真は、2、3切れつまんだ後の撮影)

他の料理に対する期待感が高まりました。



黒板を見、説明を聞いて、珍しい料理を選んで注文。

「美山いのししカツ」 野生の猪が捕獲されるので新鮮な状態で仕入れているとのこと。小ぶりのカツが3枚、案外素直な味でした。

 野生の猪が近年は人里の畑に出没するようになり、農作物を食べる、人を驚かせるなどして、本来は人間の敵ではないのに退治される「被害」にあっています。どうしたら共存共栄できるのでしょうか。



「美山あやめ雪かぶのオリーブオイル焼き」 白と紫のかぶのうまみがよく味わえました。



「ふわふわのお好み焼き」 小さい鉄鍋に入ったままでてきました。中身が半熟卵焼きのような感じで、ふうふう言いながらいただきました。



店主が美山(京都府北部、茅葺屋根の民家が残る山村)の出身。話の上手なおかみさんとお二人に、お手伝いの方の三人できびきびと働いてます。



この壁は、ジャズが好きなご主人が趣味のアイテムを飾った「個室」。

美味しくて居心地のいいお店です。(内儀家(かみや))

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200円台の「牛丼」、2010年ヒット商品ランキング

2010-12-14 | 食べること、レストランなど
吉野家の牛鍋丼、すき家の牛丼(並)、なか卯の和風牛丼など、入り乱れて牛丼の価格戦争を繰り広げています。


引用:日経MJ誌ウェブ

経済雑誌の調査では、2010年のヒット商品番付上位に堂々と入賞しています。

曰く、「二百円台牛丼」。なんと対抗する西の小結は「坂本竜馬」。




ちっと、仕事で外に出る機会があり昼食の店を探したら「吉野家」の看板がありました。
さっそく、入店して一番安いこれを注文。280円。なお味噌汁は追加料金(値段は忘れました)。従来の「牛丼」もあってそちらは100円高い従来価格で維持されています。安売り丼は、商品のネーミングも微妙に変えてあります。

で、感想。このどんぶりは「つゆだく」で注文しないと、おかずが不足してご飯が余ります。今回のランチでは、無料のテーブルに置いてある紅ショーガを多くご飯に乗っけていただきました。でもまあ、おいしい、OKでした。



こちらは看板だけの写真ですが、ライバル店もがんばっています。

さて、290円でこれを売るための価格設定に強い興味が湧きました。

「荒利」は、飲食業で規模と階層によるでしょうから一概に決め付けられません。この場合は大衆的マスマーケットです。ならば、原価(素材・加工費)は6割くらいでしょうか。とすれば、170円で、肉、米、野菜(たまねぎ等)、豆腐、ダシ、紅ショーガをまかなっています。日本ではとりわけ「米」と「牛肉(外国産)」が高いので、100円少々でこの分量を調達できるのでしょうか?...円高のメリットか、過当競争かな?

~~
注:前記の「ドラッガー」とは、米国の経営学者です。「米国流の企業経営を理論づけた経営学の神様」で、日本でも信者が多い有名な研究者です。・・・今年「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」という本がヒットしたためです。書いたのはドラッガーさんではありません。
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美山の人々

2010-12-13 | 京都の文化(秋)
年間でも数少ない観光客が押しかけてきたこの日は、手作りの「米パン屋」は大繁盛でした。



中に入ると、



昼食として、こめ菓子パンとコーヒーをお願いしました。米パンはお餅の様な粘り気のある生地でした。



散策の後、団体バスで村の大きな運動場と体育館での「美山楽農祭り」会場へ。地場の農作物の販売があるとの触れ込みです。



プロの演舞グループが寸劇をやって、その後で観客参加イベント。
案外子供の数が多い。放水の日(休日)に合わせて、都会に出ている若い家族が子連れで帰省しているようなことかもしれません。



立派なカブも売り物でした。

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美山の散歩

2010-12-12 | 京都の文化(秋)


放水の終わったあと集落の中を歩いてみました。



茅葺屋根からしずくがたれています。この家は博物館になっています。実は十年前に焼けた家。



放水銃がまだむき出しに。











かぶが大きくなった畑と茅葺の農家。



ほとんどの家には住民の方が日々暮らしています。目立たない場所に暖房の戸外設備が置いてありました。

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