権助の冒険

ノンセクションでぼちぼちと。

作家「陳舜臣」氏について

2015-02-23 12:23:50 | 日記・エッセイ・コラム

最近は本を読まなくなった。特に眼鏡を掛けないと細かな文字が読めなくなった50代半ばからか。
さて、 作家「陳舜臣」氏が今年の1月下旬(2015年1月21日)に亡くなった。
結構好きな作家で、この人の著作から中国の歴史を学んだ。(娯楽として読んで本当に中国史やら故事成語を学ばしてもらった)
先日所蔵していた本の大半を処分したので今は無いが、
とりわけ「中国の歴史(全15巻)」 は神話の時代から説き起こして、殷、周、春秋戦国、秦、漢、、、、と実在の史書をベースに独自の視点から解釈を加えて、本当に面白く歴史を学ばせてくれた。
最初の出会いは「阿片戦争」、ともかく清国の人名はややこしいのが多くて結構な苦労をした覚えがあるが、話自体はすごく面白かった。
三国志に対する思い入れも結構あった様で「秘本三国志」に出てくる劉備像は、映画「赤壁」で観たイメージ通りだったので個人的には大いに受けた。

この人の説で一番印象に残ったのは、
中国の歴史の漢の武帝の所、この時代に初めて塞外民族(北荻)を長城の外に追い出して中華の北方を支配することになるのだが、この時に北方に追われた民族が西方に移動し、その圧力で西暦5世紀の西ローマ帝国の滅亡(ゲルマンの大移動)につながったのでないか。
(ゲルマンのフン族と塞外民族[金]との発音の類似性にも着目:このスケールの大きさに「うーん」と唸った覚えがある。)
その後はこの様な説にはとんとお目に掛らないので、これは彼独自の説かも知れないが、源義経がジンギスカンだったと言う説よりは、よほどに信ぴょう性を感じる。 

司馬遼太郎氏以降最も偉大だと感じた作家「陳舜臣」 氏、ご冥福を。

コメント
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