mukan's blog

つれづれなるままに ひぐらしPCにむかいて

快適な武川岳の往復

2015-01-13 20:37:29 | 日記

 けさ早くに車で家を出て、飯能市上名栗の名郷に向かう。21日の月例登山の、下山時間を確認するため。7日に下見をしたときは、エスケープルートの正丸駅の方へ歩を進めた。予定のルートでは、13時までに武川岳を出発しなければ、14時42分発の飯能行バスに間に合わないと見込んだ。でも、果たしてそうかと疑念が残り、そのまま捨て置けなくなった。そういうわけで、今日は、名郷から武川岳に予定の下山ルートを逆にたどって登り、同じルートを下山してくることにした。往復見込みは4時間。登り2時間、武川岳山頂で食事をとって、下山に1時間40分で大丈夫かどうかを確かめる。むろん、芦ヶ久保から4時間ばかり歩いてきて、疲れた体の我が山の会の面々が下ることを考えに入れてのことだ。

 

 連休明けの高速道路は混むほどではない。快適に狭山ICを降りて名郷に向かう。ところがnaviは前回蕨山に登った時のルートを指示しない。正丸峠への道をガイドする。ままよ、行ってみようではないか。どんどん奥地に車を走らせると、正丸駅の手前、子の権現あたりで山嶺に回り込む生活林道に踏み込み、稜線を越えてポンと前回通った名郷への道に合流する。でも、細くくねくねした山越えルートの運転は、あまり快適とは言えない。平地を走ってきた方がいいと思うが、naviがどのように判断してこれを案内したのか、皆目わからない。

 

 8時半には名郷を歩き始めた。ふと、毎日娘にメールを入れよと、鳥をみに(ケイタイの通じないところに)遊びに出たカミサンが言っていたことを思い出し、日陰に立ち止まって上名栗から武川岳に向かうことをメールする。「岳」の漢字がなかなかでないので、ひらがなにする。行程時間は4時間、下山したらまたメールする、と。歩いていると「気を付けて」と返信があった。カミサンと同じ反応だ。登山口の舗装林道の脇には、「天狗岩40分、武川岳90分」と大きな看板が掛けてある。う~ん、そうかなあ。標高差と距離を考えると、それぞれ30分くらい余計にかかると私は、読んだ。

 

 しばらく舗装林道を登る。武川岳の手前に天狗岩がある。「上級者向き」とどこかに表示してあったが、けっこう踏み跡はしっかりしている。杉の樹林の中、快適な登山道だ。舗装林道の切れるあたりから、しつらえられた鉄の階段を上がってから、急斜面の登りになる。こういう急登は、私は得意。ぐいぐいと体を持ち上げて高度を稼ぐのは、いかにも山歩きをしているという感じがして、気分がいい。

 

 標高700mあたりで、大きな岩の露出した稜線部に出る。これが「天狗岩」かと思うが、そこから標高820mまで、岩の上を歩き、右に左に岩を避け、あるいは岩を乗っ越してすすむ。こちらは「男坂」とある。帰りに「女坂」をたどればいいと思う。たぶんこれが「上級者向き」の理由なのだろう。難しくはない。結局、天狗岩の頂上に着いたときには、1時間15分かかっている。下の「看板」の時間は、むかしのルートを開鑿した人の力量表示だろう。

 

 その先は、標高差200mほどのわりと平らかな稜線をたどる。前方に前武川岳が見えてくる。シカ避けのネットが登山路の方に倒れてきて、踏み跡がさらに広がっている。こうして山が荒れるんだよなと思いながら、ネットを避けて通る。前武川岳1000mに10時21分。出発して約1時間50分。武川岳はそこから10分。陽ざしが差して明るい武川岳に10時31分着。出発してちょうど2時間だ。けっこういい読みをしていると自画自賛する。

 

 ココアを飲み、ミニサイズのインスタントラーメンにお湯を注いで、メロンパンを取り出す。クリーム餡の入っていないシンプルなやつが、好ましい。餡パンは食べないで、ラーメンをすする。これもミニサイズがちょうどいい。ひょいと60年配の人が現れる。伊豆が岳を越えて正丸駅から来たという。私の前回下見のルートを逆にたどってきたようだ。元気そのもの。開けた南の方をみて、向こうに光っているのは海ですか? と尋ねる。まさか、雲が見えているんじゃないですか、と応えて双眼鏡を取り出す。眺めてみると、手前に高いビル群が見える。とすると、東京湾だね、あれは。そう思ったころに尋ねた当人は、二子山へ向けて出発していた。

 

  もう一人やって来た。やはり60歳代の男性。名郷から登って来たというから、私と同じルートをとったようだ。このあと峠を越えて大持山の方へ向かうというが、とすると鳥首峠から名郷に戻るのであろうか。彼はテルモスを出して昼食にするようだ。

 

 10時50分、山頂を出発。どれだけ時間がかかるか、疲れた面々を想定してゆっくり歩む。やはり天狗岳山頂までに40分かかる。手持ちの地図では30分のコースタイム。やっぱりな、コースタイムでは難しいか。女坂を下る。標高差は60mほどだが、結構急斜面をジグザグに木の幹につかまりながら下る。わずか7分ほどで岩場を通り抜けてしまった。早すぎたかな。あとは順調に降りて、最初の舗装林道に出たのは武川岳を出発して1時間13分。ふたたび舗装路を逸れて昔の登山道に入って下る。ショートカットになる。こうして名郷に着いたのは、出発してちょうど1時間30分。これなら、13時に山頂を出れば、14時42分のバスに間に合う。良かった。

 

 帰り道で所沢を通る。今日は長兄が亡くなってちょうど百日。長兄の嫁さんに電話をして、立ち寄ることになった。私の友人からもらっていたお線香の「白檀」をもって、navi任せですすむと1時間ほどで着いた。お焼香をし、コーヒーをごちそうになって帰ってきた。3時。快適な山歩きであった。