自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

★戻り寒波と北陸新幹線

2015年03月12日 | ⇒トピック往来
  けさ6時20分ごろから、「雪すかし」をした。雪すかしは金沢では除雪のこと、「雪かき」と言ったりもする。ことしの正月三が日が雪すかしのピークで、2月に入ってからはほどんどスコップを持ったことがなかった。ご近所さんとも「雪が降らないので助かりますね」と言葉を交わしていた。それがここ数日の雪模様と荒れ模様、けさは我が家の周囲でも10㌢ほどに積もった=写真=。例年3月中旬ごろにチラチラと雪が舞い降りることがある。それを「名残り雪(なごりゆき)」と、冬の季節の終わりを告げる旅情的な表現にたとえる。しかし今回の雪は、昨日からの強風といい、積雪といい、まさに「戻り寒波」だ。

  けさ雪すかしをして感じたのは、雪がとても重いということ。水分がたっぷりと浸み込んでいるのだ。庭の枝木は大丈夫かと、つい見上げたほどだ。暖冬と言われていたので、ことしは樹木を積雪から守る「雪つり」を外す作業を早めに、またスノータイヤとノーマルタイヤの交換も早めにしとうと考えていたが、予期せぬ戻り寒波が来て、「早まらなくてよかった」と。と、同時に金沢の街路樹は大丈夫なのかと、ふと考えがよぎった。

  というのも、市内メインストリートの街路樹の雪つりを外す作業はすでに今月3日から始まっている。今月14日に迫った北陸新幹線金沢開業を見据えて例年より1週間早く外す作業を始めているのだ。観光客向けに残すJR金沢駅東口のクロマツのほかは、市道や公園にある6万5千本余りの雪つりを外している。すでに雪つりが外された樹木の中には、今回の戻り寒波の重たい雪でボキリと枝が折れたものがあるのではないか。これは想像だ。

 県が管理する国の特別名勝・兼六園の雪つり外しは例年通り16日からの予定だというのでは、今回、樹木への被害はそれほどないだろう。北陸新幹線金沢開業に合わせて、早く「春の装い」を整えようとした金沢市の行政側の心意気は理解できるが、タイミングが外れたようだ。この戻り寒波は数日続くという。

⇒12日(木)朝・金沢の天気   ゆき
コメント
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