自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

☆幻影と化した猿

2005年07月27日 | ⇒トピック往来
  ちょっと奇怪な写真を2枚お見せしよう。ブログにつける写真の多くは、ケータイ(携帯電話)のカメラ(100万画素)で撮っている。ケータイはいつも持ち歩いているので、シャッターチャンスには恵まれる。上の写真は7月23日、金沢大学角間キャンパスの創立五十周年記念館「角間の里」で撮影した。金沢市内の保育園がこの記念館で実施した園児のお泊り保育でのこと。その時のおやつにスイカが出た。保母さんたちが器用にスイカの中身をくり抜き、目と鼻と口も抜き、最後にトウモロコシの「頭髪」をかぶせた。実物はちょっと愛嬌のある「スイカくん」なのだが、逆光で撮影した写真はまるでエイリアンの凄みがある。口の中の赤が生物を感じさせ、向かって左の目が光っているので宇宙人のように見える。


  下の写真は24日に「いしかわ動物園」で撮影した2頭のチンパンジーの姿。くもり空で夕方16時50分。遠くにいたのでズームを最高にした。もともと黒毛で覆われているのでまるで影絵のようになった。核戦争で人類が滅亡し、次にサルが地球を支配するという映画「猿の惑星」のシーンとイメージが重なる。しかも、影絵だとそれがなんとなく深層心理の世界を表現するシュールレアリズムの絵画のように思えるから不思議だ。サルバドール・ダリ風にタイトルをつければ「幻影と化した猿」。「もはや誰<ヒト>もいなくなった死の空間に幻影と化した猿が群れる。未来の終わりも始まりをも予感させる奇怪な躍動」とでも説明しようか…。


   写真の技術で言えば完全な失敗作だ。私が写真家のはしくれだったら恥ずかしくて出せない。ただ、テレビや雑誌で見かける奇怪な写真とでも思って楽しんでもらえばいい。それも真夏だからなんとか理由をつけて掲載させてもらった…。

⇒27日(水)午前・金沢の天気 曇り
コメント
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