蕎麦前で憩う

お蕎麦屋さんで蕎麦前をいただきながら憩いの一時を過ごさせていただきました。

『更科丸屋@京橋』さんのオムレツのような「玉子焼き」

2016-06-22 17:05:00 | 東京23区(中央区)

仕事で東京メトロ銀座線・京橋駅近くへ出掛けたその帰り道、冷えたビールでも飲んでから帰宅しようと思い、京橋駅近くの路地から更に細い路地に入った、少々分かり難い所にある『そば処京ばし・更科丸屋』さんに立ち寄ってみました。

お店に到着したのが開店直後の17時を数分過ぎた時間ということもあってか店内に先客の姿は無く、その静けさに緊張感を感じながらメニューを広げますが、壁に貼ってあるお酒と複数の料理と蕎麦がセットなったお得なメニューに目が止まります。

しかし、お徳だと分かっていてもやはり料理はメニューの中から選びたいので、メニューをじっくり眺め、「サメ軟骨梅肉あえ」(梅水晶)と「鴨の燻せい」をお願いすることにします。


まずいただいた「サメ軟骨梅肉あえ」は、思ったほど酸味は強く無く、冷えた日本酒が欲しくなる、程良いスッパさの美味しい「サメ軟骨梅肉あえ」でした。


「サメ軟骨梅肉あえ」とほぼ同時に運ばれてきた「鴨の燻せい」は、歯応えも味わいも普通と言ってしまえば普通ではありますが、その普通さに落ち着きと親しみ易さが感じられ、とてもしっくりくる一品でした。


料理はまだまだ残っていますが、生ビールが無くなったことから冷えた日本酒をいただこうと思い、再びメニューを広げます。

日本酒は、銘酒や数多くの銘柄を揃えているから良いという訳では無く、1銘柄であってもそれが「店主こだわりの1銘柄」ならばそれはそれで全く問題ありませんが、今回はどちらかというと単に銘柄が限られているといった感じではないかと思います。

ちなみに、メニューに無い日本酒がある場合も多いので、花番さんにその他の日本酒があるか念のため聞いてみたところ、壁に貼られている「獺祭等外23」のみとのこと。それも、1合では無く四合瓶のみの提供で、残った場合は持ち帰り可とのことですが、やはりパスでしょうか?。

ということで、福井県の地酒「黒龍」と、時間が掛かるだろうと思われる「玉子焼き」を追加でお願いします。


いただいた「黒龍」は、もう少し冷えていた方が好みかな?という冷え具合でしたが、穏やかな旨味の感じられるとても美味しい日本酒で、「さすが黒龍!」といったところでしょうか?。

また、しばらくして目の前に置かれた「玉子焼き」は、「なぜレンゲ?」と思いましたが、箸ではつまみ上げることのできないほどフワフワの、オムレツのような姿をした甘~い玉子焼でした。


それにしても、誰も来ない・・・。

店内を見渡しながらそんなことを思っていると、他にお客さんもおらず手の空いている若い女の子の花番さんが「会社、近くですか?」と話し掛けてきて、それから何だかんだすっかり話し込んでしまい・・・。

気が付けば、料理はポツポツとつまんだものの、おしゃべりしながらついついお酒ばかり進んでしまい、「黒龍」をもう一杯いただきます。

花番さんとあれこれ話をしながら楽しい一時を過ごしていると、そろそろお客さんが集まりだす時間なのか、お客さんの来店が始まったので蕎麦をいただくことにします。

お店の名前に「更科」という文字が付いていることから、メニューに「さらしな蕎麦」とか「御膳そば」、さらには「季節の変わり蕎麦」といった文字が見られるかと思いましたが、いかにも更科というメニューは見られなかったことから、「せいろ」をお願いします。


すると、ホッと一息つく間も無く蕎麦が運ばれてきます。
そういえば、料理にしても、まるで作り置きしているのではないかと思ってしまうほど出てくるのが早いです。

と、そんなことを感じながら、そして「更科なんだろうか?」と思いながら「せいろ」をいただき、今日の蕎麦前と蕎麦が終了となりました。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『そば処京ばし・更科丸屋』さんは、かつては文化の拠点であり、現在はビジネスの拠点にもなっている京橋にあることから、キリッとした雰囲気の感じられるお蕎麦屋さんかと思いましたが、花番さんの気さくで馴染み易い接客がなかなか好印象で、仕事を終えたビジネスマンが肩肘張ること無くホッと一息つけるお蕎麦屋さんでした。

また、蕎麦とご飯がセットになったお得なセットメニューも揃えていることから、きっと、昼時には近場のビジネスマンで賑わっているのではないかと思います。

そんな、昼夜を問わずビジネスマンに優しいお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。