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蕎麦前で憩う

お蕎麦屋さんで蕎麦前をいただきながら憩いの一時を過ごさせていただきました。

『薮伊豆総本店@日本橋』さんの「三ツ葉のわさび和え」

2014-02-01 23:16:52 | 東京23区(中央区)

社会人ラグビーの試合観戦後、うちの奥さんと2人で日本橋にある『薮伊豆総本店』さんを訪れました。

訪れた『薮伊豆総本店』さんは江戸時代に創業した老舗のお蕎麦屋さんで、当初は「伊豆本」という名前で京橋にお店を構えていましたが、その後「かんだやぶそば」さんの経営が絡んだことから「薮伊豆」という名前になり、現在に至っているとのことです。

そんな『薮伊豆総本店』さんの門前に立ってお店を眺めると、「えっ?。お店、変えようかな?。」と思わず思ってしまう、まるで高級料亭のような外観です。

しかし、老舗のお蕎麦屋さんは見た目が高級そうでも敷居は高く無いので、予定を変更せずに扉を開けてみると、4人掛けのテーブル席がいくつか並んでいる1階フロアは店員さんを含めて無人で、物音1つ聞こえません。
そして、目の前にある「2階へどうそ」の案内に従って階段を上がって行くと、2階は清潔感の感じられるスッキリした明るいフロアで、男性の花番さんが1人で接客に当たっています。

訪れた時間が土曜日の16時半近くということもあってか店内は空いていて、「お好きな席にどうぞ。」と案内されたことから写真の撮りやすそうな明るい席に着き、メニューを広げます。

メニューは冊子になっているメニューとパウチッコされたメニューとがあり、一品料理も定番物をはじめ様々な料理が用意されていて、どうしようか迷ってしまいますが、とりあえず、プレミアムモルツの中瓶と一緒に定番料理の「玉子焼」と「鰊甘露煮」と「そば寿し」、そして暖かい料理から「鰯のつみれ揚げ出し」をお願いします。



さて、見た目がピーナッツ味噌みたいな、なかなか美味しいお通しの「蕎麦味噌」をいただいていると、にしんそば発祥の店でもある京都・松葉さんの「鰊甘露煮」が目の前に置かれます。
早速、その美味しそうな鰊をいただいてみると、派手さは無いものの、穏やかな落ち着いた味わいがとても美味しく、日本酒がほしくなってしまいます。

ということで、残りのビールはうちの奥さんに任せ、菊正宗の上撰本醸造を常温でお願いします。


次に運ばれて来た「鰯のつみれ揚げ出し」は、予想と異なるさつま揚げのような料理で、これはこれで良いのですが、揚げ出し豆腐のような温かい汁物の料理をいただきたかったので、少々残念です。


続いて運ばれてきた「玉子焼」は、黄色一色の綺麗な玉子焼で、ほんのり甘い味わいと程好いフンワリ感がなかなか良い感じの、日本酒の肴にもなる納得の玉子焼です。


最後に運ばれてきた、思いのほか時間の掛かった「そば寿し」は、蕎麦と玉子と椎茸が一緒に巻かれている海苔巻きで、見た目の印象で「普通かな?。」と思ってしまったことからあまり味を気にすることもなくいただいてしまいましたが、うちの奥さんに、「この蕎麦寿司、ちゃんと酢の味がする。初めてかな?。」と言われてじっくり味わってみると、確かに酢の味が感じられます。今まであまり気にしなかったけど、どうだったんだろうか?。

見た目で味を判断せず、一品一品じっくり味わっていただかなければいけないと、反省です。


お願いした料理は全ていただきましたが、2人で食べているということもあってもう少し食べたいという腹具合だったことから、軽い料理と思われる「三ツ葉のわさび和え」と菊正宗を追加でお願いします。

追加した「三ツ葉のわさび和え」は、三つ葉のサッパリ感と、「おろしたてのわさび・・・」というコメントが付いている通り、ツ~ンとくるワサビの新鮮な辛味にインパクトが感じられる、なかなか美味しい一品です。


さて、最後に蕎麦をいただきますが、メニューの価格を見ると「せいろそば」が480円と驚くほど低価格だったことから、「せいろそば」(冷)と「花まき」(温)の両方をいただくことにします。

まずは「石臼挽き自家製粉」の蕎麦粉で打った「せいろそば」をお願いします。
蕎麦はやや柔らか目で、「普通の蕎麦」という印象です。また、蕎麦汁は濃口辛目の、どちらかというと辛いというより「しょっぱい」と感じる「藪」らしい蕎麦汁で、うちの奥さんに「藪」を味わってもらうことが出来て良かったです。
そう言えば、「藪」のお店に連れて行ったことがないな・・・。


「せいろそば」を食べ終えてからお願いした「花まき」。
お願いした時、「ありがとうございます!。」とお礼を述べる花番さんの嬉しそうな笑顔がとっても印象的で、注文した方も「良い事したのかな?。」と何だか気分が良いです。そして、蓋のある独特の器で登場した「花まき」。


蓋を開けると磯の香りが・・・。と言いたいところではありますが、海苔が少な目という印象です。
しかし、汁をしっかり吸った海苔がとても美味しく、鴨抜きならぬ「海苔抜き」は無いのかな?と思ってしまうほど美味い海苔です。それだけに、蕎麦に海苔をタップリ絡めていただきたかったです。


なお蕎麦湯ですが、ややピンク色の入った蕎麦湯だったことから花番さんに聞いてみたところ、「そばなえ」(蕎麦の芽)のピンクが出ているとのことでしたが、メモを取らなかったため記憶が曖昧になってしまい、そばなえのピンクがどういう流れで蕎麦湯に入るのかが今となっては「不明」となってしまいました。
う~ん、せっかく花番さんが熱心に説明してくれたのに、なんだか今日は反省が多いな。

今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『薮伊豆総本店』さんは、立派な門構えから「敷居の高さ」をついつい感じてしまいますが、実際には一人でふらりと立ち寄って手軽に蕎麦をいただくことのできる普通のお蕎麦屋さんでした。

そして、清潔感の感じられる手入れの行き届いた店内や花番さんの丁寧な接客、更にはつり銭の千円札が番号続きの新券だったりと、何気ない所にそっと老舗らしさが感じられる、老舗のお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。



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