蕎麦前で憩う

お蕎麦屋さんで蕎麦前をいただきながら憩いの一時を過ごさせていただきました。

『かんだやぶそば』さんのカラっとした「穴子焼」

2012-12-01 23:40:53 | 東京23区(千代田区)

今日は神田駅から徒歩5分程度のところにある創業明治13年の『かんだやぶそば』さんで蕎麦前と蕎麦をいただいてからラグビーの試合観戦へと向います。

『かんだやぶそば』さんは、浅草の「並木藪蕎麦」さん、湯島の「池の端藪蕎麦」さんと並んで「藪蕎麦御三家」と言われている老舗のお蕎麦屋さんで、板塀に囲まれた、木々の生い茂った敷地内にあるお蕎麦屋さんです。
そして、風情ある佇まいの店舗は東京都から「歴史的建造物指定」を受けているとのことです。

お店に着いたのは開店15分前の11:15頃でしたが、お店の敷地内に用意されている待合室小屋(?)には既に8名程度の方が開店を待っていて、その人気の高さが伺えます。

少し早くお店が開店となり、早速メニューを開きます。
残念ながら「玉子焼」は無い(並木藪蕎麦さんも池の端藪蕎麦さんも無かった。)ので、今日は「そばずし」と「あなご焼き」をつまみながらビールをいただくことにします。

まず先に運ばれてきた「そばずし」ですが、海苔巻きの、ご飯の部分が蕎麦になっている巻物で、中心には玉子と味を染み込ませた椎茸などが入っています。
一口でパクリと食べることの出来る大きさに切られているそばずしを1ついただいてみると、パリパリ感の感じられる海苔が美味しく、「これが老舗蕎麦屋の海苔か!。」と感動です。


「そばずし」を食べ終え、少々時間が経ってから運ばれてきた「あなご焼き」。
「あなご焼き」は「蒲焼」と「白焼」の2種類があり、今日は「白焼」をいただきます。穴子の「白焼」はワサビを乗せて醤油でいただきますが、タレが塗られている蒲焼と違ってカラッとした食感がとても良い感じです。


そして最後にいただいた「せいろう」(せいろ)。
蕎麦汁は「藪」なので辛汁ですが、カツオなどの出汁の旨みが感じられる蕎麦汁で、また、黒塗りのせいろに薄く盛られた蕎麦はやや緑がかった細打ちの麺です。

付ける蕎麦汁の量を変えながらお蕎麦をいただきましたが、少々多めに蕎麦汁を付けても辛くは無く、蕎麦を美味しくいただくことが出来ます。なお、蕎麦湯は透明に近い色合いで、そのまま飲んでも美味しいです。


今日、蕎麦前とお蕎麦をいただいた「かんだやぶそば」さんは、料理と蕎麦が美味しいのはもちろんのこと、常に店内全体を見渡し、どんなお客さんにもそつなく素早く対応していた花番さんが美味しい雰囲気を作っていて、とても居心地の良いお蕎麦屋です。

そして歴史を感じる佇まいのお店と、お店を出る時に掛けられた「ありがとう、存じますぅ~。」という独特の言い回しに、「これが古き良き江戸風情なんだろうか?。」という思いが湧き上がってきます。

今日は、蕎麦前と蕎麦を楽しむだけではなく、江戸風情を感じることの出来る素敵な一時を過ごさせてくれる、「藪蕎麦御三家マジック」に酔いしれた師走最初の週末となりました。

ごちそうさまでした。



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