蕎麦前で憩う

お蕎麦屋さんで蕎麦前をいただきながら憩いの一時を過ごさせていただきました。

『長寿庵@銀座』さんの鰻が暖かい「うなぎの山かけ」

2015-09-03 17:55:00 | 東京23区(中央区)

仕事で都内を訪れる機会が少なくなったことから、併せて、平日夜営業の時間に都内のお蕎麦屋さんを訪れることもめっきり少なくなってしまいました。

ということで、久しぶりに都内で仕事を終えた小雨ぱらつく平日の夜、銀座一丁目(東京都中央区)にある老舗蕎麦屋『銀座長寿庵』さんの暖簾を潜ってみました。

お店に到着したのは18時前で、そろそろ仕事を終えたビジネスマンが集まり出す時間かな?と思いましたが、先客は馴染みのお客さんらしい年配男性2人組のみで閑散としており、また、2人掛けテーブル席が無い(?)こともあって、4人掛けのテーブル席を一人でゆったり広々と使わせていただくことにします。


席について早速メニューを広げてみると、蕎麦の種類が豊富なのはもちろんのこと、一品料理も、お蕎麦屋さんならではの料理に加えて築地市場の刺身や焼き物、そして揚げ物、煮物、サラダ、季節の肴と続き、更に店内の壁にお品書きの張り紙が貼られているなど、何をいただこうか迷ってしまうほどの品数です。

そんな、豊富な一品料理の中からあれこれ悩んだ結果、「海鮮巣ごもり」と、壁に貼られていたお品書きの中から「うなぎの山かけ」をいただくことにします。


まず運ばれてきたのは蕎麦汁が添えられた「うなぎの山かけ」で、どれどれと思いながら器の中に目を向けてみると、ほほ~、なるほど美味しそうです。

で、まず鰻を一切れいただいてみると、ほんのり温かいです。また、山芋も程良いネットリ感でなかなか美味しいです。次に蕎麦汁を掛けてからいただいてみましたが、掛けた蕎麦汁の量が多かったのか、蕎麦汁の味が目立ってしまい、鰻も山芋も美味しいので蕎麦汁は少なめに掛けるのが良いようです。


さて、「うなぎの山かけ」をいただいている途中でビールが無くなってしまったので、日本酒をいただこうと思い再びメニューを広げますが、日本酒はメニューの他に銘柄が書かれた短冊状の紙が壁にも貼られていて、その両方を交互に眺めながら「生酒」にしようか「樽酒」にしようか迷い、最終的には山形県の地酒「特別純米辛口樽酒・住吉」をいただくことにしました。

それにしても・・・。
銘柄を見る限り驚くような価格の日本酒は無いと思われますが、価格表示の無い日本酒を選ぶのってチョットドキドキかもしれません。そういえば、「うなぎの山かけ」っていくらなんだろうか?。


コップから溢れ枡の中までタップリ注がれた「住吉」を一口ズルズルッといただいたところで楽しみにしていた「海鮮巣ごもり」が運ばれてきましたが、予想を超える量(大きさ)で、これを食べた後に蕎麦を食べることが出来るのだろうか?と少々不安な気持ちを抱きながら食べ始めてみると・・・。

日本酒よりビールの方が似合いそうな料理でしたが、なかなか美味しく、思いのほか減りが早いです。
なお、辛子とお酢が添えられていましたが、この料理もそのままで十分かな?といった感じでした。

いただいた山形県の地酒「特別純米辛口樽酒・住吉」は、もう少し冷たい方が良いかな?という印象ではありましたが、辛口でありながらしっかりした旨みの感じられるまずまずの日本酒でした。


完食したら満腹になってしまい、蕎麦を食べることができないかな?と思った「巣ごもり蕎麦」でしたが、いざ食べ終えてみると腹八分目ながら蕎麦なら食べることの出来る腹具合だったことから、国産鴨肉を使った「元祖・鴨せいろ」をいただくことにします。

さほど待つことも無く登場したボリューム感タップリの「鴨せいろ」は、出汁の旨味がしっかり感じられる温かい鴨汁がとても味しいです。また、北海道江丹別町産の蕎麦は、箸でつまんで持ち上げても蕎麦の端が出てこない程長い蕎麦で、少々手繰り難い印象はありましたがツルツルっと食べ易い細麺でした。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『銀座長寿庵』さんは、創業昭和10年の「元祖鴨せいろ」のお店とされているお蕎麦屋さんであり、4つの会派からなる「長寿庵」という暖簾の頂点に立つお蕎麦屋さんの一軒でもありますが、男性の花番さんにも「以前どこかでお会いしました?。」と思ってしまうような、まるで居酒屋の店員さんのような馴染み易さが感じられるなど、老舗でありながら敷居の高さを感じることのない、仕事帰りに一人でフラリと立ち寄って「ちょっと一杯」いただきくなるご町のお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。



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