蕎麦前で憩う

お蕎麦屋さんで蕎麦前をいただきながら憩いの一時を過ごさせていただきました。

『吉祥庵@東京・目白』さんの「小鯵の南蛮漬け」

2016-09-03 14:30:00 | 東京23区(豊島区)

ナイターで行われる社会人ラグビーの試合観戦前に、遅い昼食を兼ねて腹ごしらえしておこうと思い、JR山手線・目黒駅近くにある、中休みの無い『そばや・吉祥庵』さんへと向かいました。

お店は、交差点の角にあるビルの2階にありますが、都会的な洋風の建屋の上に純和風の日本家屋を乗せた、知らない方が見ると、「あれ、何だろう?」と思ってしまいそうな外観です。


そんな、純和風のお店へと向う階段を上がっていくと趣のある入口が表れ、その姿に、憩いの一時をのんびり過ごすことができそうだと、期待が膨らみます。


そして、混雑していなければ良いが・・・。

と思いながら店内に入ってみると、「常に混雑している」という予想に反して店内は空席が目立ち、何ら問題なく、7人掛けの大きなテーブル席に座ることができました。

席に着いてメニューをあれこれ眺め、生ビールと併せて「小鯵の南蛮漬け」と、入口横に張り紙されていた「夏野菜の天麩羅盛り合わせ」をお願いします。


蕎麦前の料理とビールをお願いして、改めて店内を見渡して見ると、店内は4人掛けテーブル席が3つと7人掛けの大きなテーブル席が1つと、それほど広くはありませんが、ここが都会の真ん中とは思えないほど静かで、落ち着いた雰囲気が感じられます。


ビールを飲みながら落ち着いた雰囲気に浸っていると、「小鯵の南蛮漬け」が目の前に置かれます。
どれどれと思いながら早速1つ(一匹?)つまんでみると、ヒンヤリ冷えた、酸っぱさの感じられないおとなしい味わいで、ビールとも日本酒とも相性が良さそうな美味しい南蛮漬けでした。


天汁と塩の両方を並べてくれた「夏野菜の天麩羅盛り合わせ」は、サクッとした軽い食感で、油っぽさを全く感じない、身体に優しそうな美味しい天婦羅でした。


なお、天婦羅をいただいている途中でビールが無くなったので、東京23区で唯一100年以上清酒を造り続けている小山酒造さんの、江戸の地酒「丸真正宗」(常温)をお願いします。

日本酒と言えば、米と水が重要な要素であることから、「東京の地酒?」と思われる方もいるかもしれませんが、蕎麦猪口のような白く大きな器でいただいた「丸真正宗」は、どうしてどうして、旨味タップリのまろやかな口当たりで、なかなか美味いです。


さて、15時という中途半端な時間ということもあってかお客さんは2名のみと閑散とした状態ですが、1組帰っては1組来店するという客足の途絶えない状況で、さらに、若い女性が一人で来店して蕎麦を食べているなど、人気の高さと親しみ易いお店であることが伺えます。

ということで、「丸真正宗」のおかわりと「焼き味噌」を追加でお願いし、のんびりした一時をもう少し楽しませていただくことにします。

待つことも無く運ばれて来た「焼き味噌」は、柚子の香りがしっかり感じられるまずまずの「焼き味噌」で、「丸真正宗」がついつい進んでしまいます。


美味しい料理とお酒をいただきながらのんびりと憩いの一時を過ごしていると、「中休みが無く店内は空いているので焦る必要は無いし、居心地も良いし、料理もお酒も美味しいし・・・。」と、ラグビーの試合観戦をパスして、このまま飲んでいようか?なんて思ってしまいます。

しかし、そのようなことはせず、そろそろ蕎麦をいただくことにします。


いただいたのは、季節の変わりそばとせいろをいただくことのできる「2色そば」で、まずいただいた「かぼすそば」は、ほんのり香るかぼすの香りがなかなか良く、蕎麦汁を付けずにそのまま美味しくいただきました。

そして、最後にやや甘目なのかな?と感じる蕎麦汁で「せいろ」をツルツルっといただき、今日の蕎麦前と蕎麦が終了となりました。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『そばや・吉祥庵』さんは、落ち着いた雰囲気の中で美味しい料理とお酒をいただきながら休日の昼下がりを一人静かに過ごすことのできる、一度座ったら立ち上がりたくなくなってしまうほど居心地の良いお蕎麦屋さんでした。

また、花番さんの柔らかく自然な接客も好印象で、その上、これだけの好条件が揃っていながら支払いが驚くほどの安さで、「憩いの一時を過ごしながら蕎麦前と蕎麦を楽しむお蕎麦屋さん」としては何も言うことのない素晴らしいお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。



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