「あなたへ」をみて

いい映画であった。エンドロールが流れ始めたとき、拍手をしようかと思ったほどである。

作品全体に、常に流れているのは、思いやりとか、人間の持つ「宝」のようなものの存在である。激しい感情ではないが、ジーンとなる心持が、ずーっと続いている。

実は、家内の友人の感想であると、どうやら、それほどピンとこなかったようであったが、幸いにして、夫婦では気が合って、「聞くと見るとは、大違い」ということになった。

期待していなかっただけに、本当に大儲けの感じである。帰りには、景気に貢献しようと、出費もして、贅沢な一日であった。月に一度は、不定期に「休暇」をとって、遊びにいくことにしているのだが、いい映画にあたると、本当に気分がいい。

そして、昨日の夜、NHKで、高倉健さんのインタビュー番組があって、この映画の舞台裏や、撮影風景だったり、彼の思いなど紹介されていた。

大滝さんとのシーンのあと、健さんが、どうということのないシーンであるにも関わらず、涙をぬぐうところがあった。このような、ドラマより、ドラマチックの場面があったり、他の共演者とのやりとり、地元に人との交流など、見応えのある番組であった。