カマグエイからいよいよトリニダに移動する。
もちろんまたバスでの移動だ。
それで、野球観戦が終わって
CASAのオヤジさんがボクをバイクでバスターミナルまで連れて行ってくれた。
バイクの後ろは乗り慣れてる(ベトナムだってネパールだって)
バスの予約をするために。
ところが、せっかく来たのに、
明日来なさいと言って追い返された。
オヤジさんもちょっと浮かない顔だ。
明日といっても、
バスの時刻は、午前2時45分だ。
また夜中か。
夕食をいただくと、
荷造りして早目にベッドに入った。
うつらうつらしていると、ドアをノックされた。
午前1時だった。
タクシーが来たから、バスターミナルに行くようにという。
奥さんがコーヒを入れてくれて、
サンドイッチを持たせてくれた。
こういうところはCASAはありがたい。
眠い目をこすりながら、見送られてボクはタクシーでバスターミナルに向かった。
あのポンコツタクシーで。
気のいいタクシードライバーは、チケット売り場まで連れていってくれた。
だが、ドアがロックされている。
多分もうすぐ開くだろうから、ここで待ってればいい、
と言い残していってしまった。
ドアの前には二人の男性が物憂げに座ってる。
どこへ行くのか聞いてみた。
トリニダだという。
オー、同じだ。
チョッとホッとした。
で、チケットは?ときくと、
まだだ、だからここで待っている、という。
どうやら彼らも同じ状況にあるらしい。
疲れ果ててうつらうつら
彼らはドイツから来ていた。
それからは彼らと運命を共にすることになる。
午前2時を回ったころ彼らに肩をつつかれ起こされた。
チケットブースのドアが開いたという。
彼らについて中に入ると、一人のおばさんが不愛想に座っている。
トリニダ行きのチケットを、といっても発券してくれない。
2時45分まで待てという。
ボクは彼らと顔を見合わせ、
バスが着く時間ではないか。
それでは遅すぎないか、と言葉を交わした。
諦めてまた冷たいスチール製の椅子に戻った。
やがて、2時45分になった。
バスはまだ来ない。
時間だよ、と時計を指さしながらながらボクはおばさんに挑戦的に言った。
待てと一言、相変わらず無機質な返事が帰ってくるばかりだ。
なぜ発見してくれないのか。
僕たちはイライラしながらドアの前で待った。
午前3時半になって、バスはようやく姿を見せた。
バスが来たよ、チケット売ってくれよ、
と掛け合うが、おばさんは一向に黙って座ったままで動こうとしない。
するとやがて、バスのドライバーがやってきた。
トリニダに行くのは?
3人だ、と答えた。
すると、何やらおばさんとドライバーがやり取りをしだした。
やっとわかった。
発券しない理由が。
座席がない、満席なのだ。
ガガーン!!!!
オイオイ、ここまで待たせて乗れないなんて、そりゃーないぜ。
ボクはドイツ人と顔を見合わせ、あきれたように肩をすぼめた。
ボクは、ドライバーにどうしてもトリニダに行かなければならないことをすがる思いで訴えた。
ドイツ人たちも同調する。
これを逃したら、その日の23時45分までバスはない。
それだって、この調子だと乗れる保証は全くないのだ。
何と言っても、バスが来なけりゃわからないのだから。
たしかに、50年前にタイムスリップしているようだった。
必死に訴える僕らを置いて、ドライバーは一旦姿を消した。
乗れないかもしれないなと半ば覚悟を決めかけたその時、
ドライバーが戻ってきていった。
通路でもいいか。
いい、いい、なんならトランクだって屋根だって乗るぞ。
かくして、難民になった気持ちでバスの通路にしゃがみこんだ。
このほうが足が延ばせる(振動はすごいけど)
もちろんまたバスでの移動だ。
それで、野球観戦が終わって
CASAのオヤジさんがボクをバイクでバスターミナルまで連れて行ってくれた。
バイクの後ろは乗り慣れてる(ベトナムだってネパールだって)
バスの予約をするために。
ところが、せっかく来たのに、
明日来なさいと言って追い返された。
オヤジさんもちょっと浮かない顔だ。
明日といっても、
バスの時刻は、午前2時45分だ。
また夜中か。
夕食をいただくと、
荷造りして早目にベッドに入った。
うつらうつらしていると、ドアをノックされた。
午前1時だった。
タクシーが来たから、バスターミナルに行くようにという。
奥さんがコーヒを入れてくれて、
サンドイッチを持たせてくれた。
こういうところはCASAはありがたい。
眠い目をこすりながら、見送られてボクはタクシーでバスターミナルに向かった。
あのポンコツタクシーで。
気のいいタクシードライバーは、チケット売り場まで連れていってくれた。
だが、ドアがロックされている。
多分もうすぐ開くだろうから、ここで待ってればいい、
と言い残していってしまった。
ドアの前には二人の男性が物憂げに座ってる。
どこへ行くのか聞いてみた。
トリニダだという。
オー、同じだ。
チョッとホッとした。
で、チケットは?ときくと、
まだだ、だからここで待っている、という。
どうやら彼らも同じ状況にあるらしい。
疲れ果ててうつらうつら
彼らはドイツから来ていた。
それからは彼らと運命を共にすることになる。
午前2時を回ったころ彼らに肩をつつかれ起こされた。
チケットブースのドアが開いたという。
彼らについて中に入ると、一人のおばさんが不愛想に座っている。
トリニダ行きのチケットを、といっても発券してくれない。
2時45分まで待てという。
ボクは彼らと顔を見合わせ、
バスが着く時間ではないか。
それでは遅すぎないか、と言葉を交わした。
諦めてまた冷たいスチール製の椅子に戻った。
やがて、2時45分になった。
バスはまだ来ない。
時間だよ、と時計を指さしながらながらボクはおばさんに挑戦的に言った。
待てと一言、相変わらず無機質な返事が帰ってくるばかりだ。
なぜ発見してくれないのか。
僕たちはイライラしながらドアの前で待った。
午前3時半になって、バスはようやく姿を見せた。
バスが来たよ、チケット売ってくれよ、
と掛け合うが、おばさんは一向に黙って座ったままで動こうとしない。
するとやがて、バスのドライバーがやってきた。
トリニダに行くのは?
3人だ、と答えた。
すると、何やらおばさんとドライバーがやり取りをしだした。
やっとわかった。
発券しない理由が。
座席がない、満席なのだ。
ガガーン!!!!
オイオイ、ここまで待たせて乗れないなんて、そりゃーないぜ。
ボクはドイツ人と顔を見合わせ、あきれたように肩をすぼめた。
ボクは、ドライバーにどうしてもトリニダに行かなければならないことをすがる思いで訴えた。
ドイツ人たちも同調する。
これを逃したら、その日の23時45分までバスはない。
それだって、この調子だと乗れる保証は全くないのだ。
何と言っても、バスが来なけりゃわからないのだから。
たしかに、50年前にタイムスリップしているようだった。
必死に訴える僕らを置いて、ドライバーは一旦姿を消した。
乗れないかもしれないなと半ば覚悟を決めかけたその時、
ドライバーが戻ってきていった。
通路でもいいか。
いい、いい、なんならトランクだって屋根だって乗るぞ。
かくして、難民になった気持ちでバスの通路にしゃがみこんだ。
このほうが足が延ばせる(振動はすごいけど)