世界一周タビスト、かじえいせいの『旅が人生の大切なことを教えてくれた』 

世界一周、2度の離婚、事業の失敗、大地震を乗り越え、コロナ禍でもしぶとく生き抜く『老春時代』の処世術

宿泊先の選び方

2016年12月05日 | 
キューバは非常に特異な国である。

何が違うかというと、入国するのにいろいろと手続きが面倒なのだ。


まず、事前にツーリストカードを入手しなければならない。

(30日以内であればVIZAは不要だが)

これはキューバ大使館に申請する。


次に、海外旅行保険に加入しなければならない。

しかもAIUなどのアメリカ系の保険会社ではダメ。

この辺はまだアメリカとの壁を感じる。

海外旅行保険加入を義務付けられている国は初めてだ。

実際日本の空港でのチェックインカウンターで、その保険証書の提示を求められた。


そして、宿泊先を決めておかなければならない。

これはアメリカなどもイミグレ(入国審査)で厳しく聞かれることがよくある。

ただ、実際決めていなくても適当に答えればいい。

(ヒルトンでもシェラトンでも。

バウチャーの提示までは求められないから)


しかし、現実問題として

やはり宿泊先を決めずに海外、しかも初めての国(特に途上国)に行くことは非常に不安であり、

実際危険でもある。

さらに深夜着ともなればなおさらだ。

(そのタブーを敢えて犯してしまった)


今回、

ツーリストカードを取得し、海外旅行保険には加入した。

だが、宿泊先は決めなかった。

まあ、何とかなるだろうと。

(旅慣れしていない方は真似しないほうがいい。

過去に、インドやモルジブでいかがわしいところに連れ込まれたり、

野宿を余儀なくされそうになったことがあるから)


だが、ハバナに着く予定時間が夜の10時半と夜遅いことも不安材料ではあった。

実際、30分遅れの11時にハバナに着いた。

イミグレを通過し(問題なく)、荷物を受け取り(税関もパス)、

両替を済ますころには既に夜の11時半を過ぎていた。


外は思ったより暑くない。

むしろ涼しささえ感じる。


       空港の外にある両替所で並ぶ


        両替所のことをCADECA(カデカ)という       


日本円で直接両替する。(日本人であることを幸せに思う)

今回は、事前に米ドルにもユーロにも両替はしなかった。

CITYBANKのキャッシュカードも使えないので、

すべて日本円の現金で持っていった。

(20万円。

3週間で15万円以内には押さえるつもりだった)


さて、それからタクシーの運ちゃんに掛け合うことになる。

国によっては、客引きが寄ってきて無理やりバッグを持っていくことだってある。

その点、想像していたよりハバナは比較的おとなしかった。(時間が遅いせいもあるのかな)

タクシー乗り場には黒いスーツを着た配車係と思われるいかついオジサンがいた。



まずは、そのオジサンに宿を決めていないことを話す。


キューバの宿泊先には大きく分けて3つの形態がある。

一つは一般のホテル($25~上限なし、いわゆる3つ星~5つ星)であり、

二つ目は、ドミトリーなどの安宿($20以下1つ星~2つ星)。

そしてもう一つが、キューバ独特のCASA(カサ、家という意味)だ。

いわゆる民宿のようなもの。(だいたい$30~40とそう安くはない)

これは認可制になっている。

つまり営業許可が必要なのだ。


ボクは、ちょっと割高かもしれないが、

とりあえず2~3泊CASAに泊まってみようと思っていた。

興味本位からと、安全上の面を考慮した。

(安宿に泊まると、荷物の管理に不安がある)


その旨を、タクシーの配車係のオジサンに伝える。

まずは、値段の交渉から始まる。

ボクの腹積もりは$20。

オジサンは$40といきなりいう。

ボクは首を横に振り、max$30だと告げる。

しかもバス付で。


彼は一瞬戸惑った表情を浮かべたが、

OKといって、すぐに携帯をかけた。


しばらく交渉している様子だったが、

電話を切ると今度はタクシーのドライバーに行き先を告げた。

彼はすぐにタクシーに乗り込むようにボクに言う。

だが、まだ確認しなければならないことがある。

その部屋はバス付であることと、

タクシー料金だ。

$30だという。


ちょっと高いなと思ったが、ここは仕方がないと判断。

時計の針はもうすでに12時を回ろうとしていた。

まあ、とりあえず今夜のねぐらは確保できそうだ。

荷物がトランクに入ったのを確認し、

助手席に乗り込んだ。(後部座席には乗らないこと)

窓を開けると乾いた風が入ってきた。