世界一周タビスト、かじえいせいの『旅が人生の大切なことを教えてくれた』 

世界一周、2度の離婚、事業の失敗、大地震を乗り越え、コロナ禍でもしぶとく生き抜く『老春時代』の処世術

コロンブスの卵

2009年12月06日 | 人生
最近出来るようになって、とても嬉しいことがある。




卵を片手で割れるようになったことだ。

ナンダ、そんなことかと思われるかもしれない。

ボクにとっては大きな発見だった。


ずっと前からなんとなく片手で卵を割っている人を見ると、カッコ良さを感じていた。

とくに男が。

あの無造作さとスピードが妙に気に入っていた。




30年も前からパンやアイスクリームを作ってきたので、

今まで卵は嫌というほど割ってきた。


アイスクリームを作るときは一度に30個ほどの卵を使う。

というのに、一度も一個も片手割をしたことがない。



負け惜しみを言えば、

片手割が出来なかったわけではない。


やらなかっただけだ。

一度たりとも挑戦しなかったのだ。



パンもアイスクリームも商品なので、

少しでも卵の殻が入ることは許されない。

そういう意識の下、慎重に時間をかけて一つ一つ卵をチェックしながら割っていたので、はなから片手割をしようなどとは思いもしなかっただけのことだ。



それがどうだ、

ここへきて自分の料理を作るようになってからは、少々卵の殻が入っても平気になった。


そこで、

思い出したように片手で卵を割ってみた。


ナント、

簡単ではないか。

すぐに出来た。

殻も入っていない。



ナンダ、こんなことならモット早くからやっていればよかった、と思ったほどだ。

「コロンブスの卵」ならぬ、「えいせいの卵」 だ。



最初から、「どうせ自分には無理だろう」、という否定的観念があると何事も出来ない。

「やってみなはれ」 ということを改めて感じた。


卵だけに 「案ずるより産むが易し」 とはよく言ったものだ。



だから、なんだか無性に嬉しかった。

モットモット卵が割りたくなった。