デラシネ日誌

私の本業の仕事ぶりと、日々感じたことをデイリーで紹介します。
毎日に近いかたちで更新をしていくつもりです。

リョーニャ帰国

2015-11-25 11:46:38 | お仕事日誌
3時半起床。ストレッチをしてシャワーを浴びて、コーヒーを飲んで支度完了。4時半にフロントに電話して、錠を開けてもらい外に出る。外は真っ暗。橋の上から犬山城が見える、なかなか幻想的な眺めである。ミュースカイ始発駅の新鵜沼まで歩く。途中通訳さんとリョーニャと合流。通訳さんはホームでリョーニャとお別れ。空港には6時半到着、問題なくチェックインを終え、ここでリョーニャと別れる。ここで9月に出迎えたときはあまりにも太っていたので、びっくりしたものだが、3ヶ月仕事して、締まった体になった。再会を期してお別れ。
見送りに来てくれたリトルの人と、いつものように中華粥の朝飯。このときの雑談から明日あさってルフトハンザがストを予定していることを知る。やばいじゃん。残りのメンバーは明日のルフトである。ここまでずっと順調だったのに、最後にこれかと、いきなりブルーになる。たぶん飛ぶか飛ばないかは、ぎりぎりまでわからないだろう。とにかくルフトのHPをチェックするしかない。
自分はここから天理に向かう。いま天理大でネフスキイ展をやっているので、それを見るのが目的。
12時前に天理に着くと、雨が降り出す。
黒い法被を着た天理教の人たちが行き交う天理本通のアーケード街を突き抜けると、巨大な天理教本部が出現、このあたりはまさにアナーザーワールド。ここから7-8分歩いたところに天理大学の図書館がある。ここには高校の同級生が司書として勤めている。何年か前に電話と手紙をもらったので、携帯にメールしておいた。高校卒業してから、会ったことがなかったのだが、受付のところに座っていたのですぐわかる。ほとんど顔つきはかわりなし、再会を喜ぶ。まずは目当てのネフスキイ展を見る。来て良かった、天理大が持っているネフスキイ関係の全資料が展示されていた。30年近く未整理ということで、公開されなかったものばかりである。オシラ様の研究についての遠野物語の語り手佐々木とのやりとりや、ロシア語の原稿、西夏語の研究について、宮古でのフィールドノート、ロシア語で書かれた日記など、これからのネフスキイ研究に重要な資料となるものばかりであった。大阪外語時代に撮られた写真もある。これには学生らしき者も写っている。もしかしたら長谷川濬もいるかもしれない。1時間近く時間をかけてじっくり見れた。同級生にこれを担当した司書の方を紹介してもらう。
このあと天理参考館に寄る。ここがまたとんでもない民族、民俗、考古学資料の宝庫であった。
高いお金を払って来ただけのことはあった。
腹はすいたのだが、夕飯まで時間はあまりないので、駅近くのベーカリーメリーというところで、パンを買う。とてもいい店で、ちくわパンという珍しいパンを、できたてほやほやの食べる、嬉しいことにパン購入者はコーヒーがただ。至れり尽くせりであった。
犬山には18時着。通訳さんと落ち合って、城下町にあるイタリアンで食事。明日無事に飛行機が飛ぶことを祈念して、乾杯。
部屋に戻って、ルフトハンザを検索、ルフトのTwitterでストが回避されたことを知る。良かった、良かった。安心して寝酒で持って来たウォッカをひっかけて、就寝。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

休肝日

2015-11-24 21:37:57 | お仕事日誌
6時前に起き、暗い中走る。ヴォーバが6時半の電車に乗ると言っていたので、見送ろうと思ったのだが、ホームにも改札付近にも彼らしい姿はない。20分ほどいたが、これは来ないという気がして、駅を出て、寂光院に向かう。ここは初めて。紅葉がきれいという触れ込みだったのだが、もう終わりかな。眺望はきれいだった。結局10キロ近く走ってホテルに戻る。朝飯食べて、部屋で雑用。通訳さんからメール。ヴォーバが8時過ぎの電車で立ったとのこと。サーシャと11時犬山駅で会うことになる。彼から頼まれた両替を駅前のチケットショップでする。時間が余ったのでヨーカー堂の本屋で時間つぶし。なんと文庫の『明治のサーカス芸人』が平積みになっていた。発売当初はなかったのに。サーシャにお金を渡し、街をプラプラ。まだいろいろこの街は面白いところがある。味噌カツ定食を食べて、ホテルに戻る。部屋でほとんど寝ていた。一昨日の飲み会がきいたな。今日は休肝日にする。晩飯は近くの中華屋で五目そば、部屋でヒッチコックの『裏窓』をみて10時過ぎに就寝。なんせ明日は4時起きだ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

千秋楽

2015-11-23 09:27:03 | お仕事日誌
数日前の予報では今日は雨だったのだが、朝は天気ぽい。結局雨は降らず。予報のせいもあるのだろう、客の出足は悪いかな。二回目の公演がはじまったところで、山形で焼きそばと芋煮を買って昼飯。バンジーのときウィンチを操作するセルゲイがチェスに熱中して、サーシャたちが舞台にいるのに、ストラップを下ろせなかったらしい。早くもおふざけがはじまったのかと思ったのだが、3回目の最後の公演はほとんどおふざけなしだった。公演後恒例の記念撮影。後片付けは早かった。5時過ぎには終了。荷物を赤帽さんに渡す。
7時から打ち上げ。ほんとうにみんないい奴たちだった。みんなもいい仕事ができたと満足げ。リトルの皆さんも満足してくれた。三者みんな満足してくれたといういいエンディングになった。ほっとする。
ホテルに戻り、早いがそのまま寝る。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

リトルへ

2015-11-22 11:57:09 | お仕事日誌
昨日到着した漂流民の会制作の史料集の箱を開けて、一部だけ取り、それをリックに入れて家をでる。出る寸前に本を2冊ぶち込んだので、めちゃ重くなった。
電車の中で、史料集を見る。今回の史料集はすごくいい。自分はなにもせず、写真だけ撮っただけで、あとは翻刻の庄司さんと制作の大野に任せきりだったが、二人力を出し合って、本当にいいものができた。史料的価値も高いし、会の活動としても歴史に残るものができたと思う。大野にお疲れさまの電話をする。
犬山駅のバス停は明治村行きが長蛇の列、リトル行きもほぼ満員。客席の反応は相変わらずいい。あと残すところ5回公演ということもあって、みんなの表情も明るく、和やか。三回目の公演が終わってから、一日早いが、ギャラの支払い。一組ごと呼んで、手渡す。本当にみんな良くやってくれた。一組ごとに握手してお礼をいう。
ヴォーバがワイン祭りに行くというので、ドイツの広場まで。フランスのワイン二杯おごってもらう。帰りのバスは満員で座れず、立ちながらヴォーバの話を聞く。シルクドゥソレイユの裏話。
ホテルにチェックインして、荷物を置いて今日の公演を見てくれた知り合いの方と駅前で落ち合い、近くの居酒屋へ。話が合うもんだから、日本酒をがぶがぶみたいな感じでひとり五合飲む。飲み過ぎだって。
そんなに遅くなかったと思うが、そのままダウン。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ミステリア・ブッフ

2015-11-22 05:40:02 | 観覧雑記帳
作品名 「ミステリア・ブッフ」
作 ウラジーミル・マヤコフスキー
出演 地点
演出 三浦基
音楽 空間現代
会場 にしすがも創造舎
観覧日 2015年11月20日(金)午後7時半から

マヤコフスキーはこの戯曲についてこの戯曲は革命への道である、時代にあわせて改変してくれと書いていたように思う。彼がこの地点と空間現代のこの芝居を見たら、どんな感想をもっただろう。あまりにも変わっていてびっくりしながらも拍手を送ったのではないだろうか。戯曲の流れに沿わずに、独自の視点から分節化していきながらまさに21世紀のいま、テロが広がろうとしているいまの「ミステリア・ブッフ」を提示してきた。前に加藤直演出の「ミステリア・ブッフ」を見たとき、感じたのはなぜこの芝居をいまやるのかという疑問であった。マヤコフスキーやメイエルホリドへのノスタルジアにはなっていたかもしれないが、マヤコフスキイが求めていたはずの「いま」が完全に欠如していた。その「いま」が今回の三浦演出のこの芝居にはあった。
最初の方のセリフで「階級闘争のような」というのがあったかに思う。マヤコフスキイが描いたブルジョワとプロレタリアという単純な構図をいまに置きかえてみると、階級闘争では抽出できない構図でいま世界は対立している。三浦が意図したのかどうかわからないが、こんな現代が見えてきた。終盤の約束の地を探す中で、「天国の先にある約束の地を掘り起こす」というセリフもあったが、まさにマヤコフスキイが夢見たはずの約束の地をいま現代は誰もイメージできないということに思い当たる。理想郷さえも描くことできない現代が浮かび上がった。
それにしてもこの劇団の俳優さんの実力はたいしたもんである。以前KATTで見たときは遠くからでよくわからなかったが、実に正確な動きをしていた。円形のサーカス場のような舞台空間がこの芝居にはとてもあっていたと思うが、この空間の中で存分に動き回り、濃密な演劇空間をつくりあげていた。
予想はしていたが、自分がイメージしていた「ミステリア・ブッフ」とはまったく違う「ミステリア・ブッフ」になっていた。やはりこのくらい裏切ってもらわないと、ととても満足している。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カレンダー

2015年11月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30

バックナンバー