日々の雑感記によるヘボ・マイ趣味紹介です。
ダッペの悠友ライフ
ウルシノキから、「漆」は採るのです
近くの雑木林の縁で、ウルシノキを1本見つけました
2mほどの丈で細身のウルシノキです
ウルシノキはウルシ科ウルシ属の落葉高木です
雌雄異株で樹高3~10m以上になり、樹皮は灰白色をしています
葉は3 ~ 9対で、卵形か楕円形の小葉をもつ奇数羽状複葉で、紅葉します… 高原などで見る”ウルシノキの紅葉 は絶品です
パチリ!! した細身のウルシノキは若木なのでしょう…葉軸は紅く、葉色も若緑で中々シャンな木です
葉腋から総状花序が沢山のつぼみをつけて垂れていました
花は5月末~6月ごろ、葉腋に黄緑色の小花を多数総状につけます
果実はゆがんだ扁平の核果で、10月ごろ成熟して黄褐色となります
ウルシノキは中央アジアが原産で、中国・朝鮮・日本で「漆」を採取するため古くから広く栽培されていました
「漆(うるし)」とは、ウルシノキを代表とするウルシ科に属する紅葉落葉樹の樹液が「漆」で、耐食性を増すため古来から塗料として利用されています
ウルシノキは日本には中国経由で渡来したと云われていますが、中国より古い時代の漆器が日本の縄文時代の遺跡から発掘されたり、また自然木と考えられるウルシも縄文時代より日本各地で出土していることから、日本国内に元々自生していた可能性も考えられるのだそうです
漆器のことを英語で「japan」と言うくらい「漆」は日本の文化歴史に深く関わってきています
「漆」の性質は自然・天然産品でありながら、その塗膜は強靭で、柔軟性を有し、科学的にとても安定しています
一旦乾燥すると、酸・アルカリ・塩分・アルコールなど、あらゆる科学的成分に強く、年月を経るに従い、透明性と光沢が増し、「漆」独特の深みがましてきます
「漆」がはじめて文字として表されたのは、大化の改新(645年)の折に「漆部」という社会的地位が記されていることから始まっており、その後、古事記・日本書紀・万葉集などいたるところに漆器(漆)が記述されているそうです
平安末期ごろから、貴族専用の漆器が庶民の生活に広がってきました
鎌倉時代に至って、華美な漆芸は京の都に残し、鎌倉彫・根来塗り・春慶塗など、質実的な漆器が庶民の生活に浸透し今でもその芸は残っています
ところでウルシといえば、「かぶれる」植物の代表ですが、若い新芽の部分は食べることができ、味噌汁や天ぷらにすると美味しく食べられるのを知ってましたか!?
これは元々、漆塗りの修行をしている人が、「漆」に対する免疫をつくるために食べたのが始まりだといわれています
しかし、人によって「食べた後に舌が少しピリピリし出した」という報告もあるそうで、食べない方が無難のようです
ウルシノキの花言葉は、「 賢明 」 です
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漆の木、秋一番に色づくことで存在感があります。
子どもの頃から山遊びしている時の嫌われ者でしたが、平安時代からその塗りは認められて今に来ているこを知り、あらためて感動いたしました。(^_^)/~
秋の山野では格段に目立ちますね
春の芽だし時期のウルシの姿は、タラの芽に似ているので、間違えないように用心です
かってタラの芽がてんぷらに美味しいと聞いて、山菜に明るくない友人が採りに行って、得々と沢山のウルシの芽を摘んできたことがありました
漆と聞かされ、がっかりしてましたが、かぶれなかったのが幸いでした