日々の雑感記によるヘボ・マイ趣味紹介です。
ダッペの悠友ライフ
ゴボウとカミキリムシ
マイ菜園にはこぼれて落ちた種から、牛蒡(ゴボウ)が大きく葉を拡げて育っています
ゴボウは、ユーラシア大陸原産のキク科の多年草です
日本原産ではないけど、縄文時代の遺跡から植物遺存体として確認されており、縄文時代には渡来していた可能性があると見られます・・・史前帰化植物の代表例と云えるようです
もともとは薬用であり、食用とされるようになったのは江戸時代から明治にかけてですが、根菜として食用とするのは日本と朝鮮半島くらいだそうです
茎の高さは1mほど、主根の長さは品種にもよりますが、50cm~1mほどあります
花期は6~7月で、紫色のアザミに似た総苞に棘のある花を咲かせます
ゴボウには、大別すると長根種と短根種があり、関東は長根種( ➝ 栽培の主流は「滝野川ゴボウ」とその改良種 ) が多く見られ、収穫時の主根は直径3cm、長さは1m前後です
マイ菜園のゴボウも「滝野川」です
ゴボウは連作を嫌うため、同じ畑では2~3年後でないと作れないそうですが、マイ畑は植え放しで、まるで木の根状にゴツゴツ育っています
初冬を迎えつつある今、花はすっかり種子を作っていました
食用とする根は、キンピラやてんぷらのかき揚げ、煮物が絶品です
こんなに美味しいゴボウですが、世界的にはあまり知られていない食材の為、太平洋戦争中に英米人捕虜がゴボウを「木の根」だと思い、木の根を食べることを強要し虐待されたとして、戦後、日本人将兵が戦犯として裁かれたこともあったそうです
本来なら食料難の時、栄養価高く調理したゴボウを捕虜に与えたのは、感謝されてもいい行動なのに、死刑や終身刑の人まで出たそうだから気の毒過ぎて言葉もありません
ゴボウにはポリフェノールであるクロロゲン酸が豊富に含まれています
クロロゲン酸とは、ゴボウを水にさらしたときに出てくる茶褐色の成分であり、抗酸化作用があります
水に溶けるので、ゴボウの調理には、「皮はむかない」、「水にさらさず、すぐ調理する」、「大きめにゴロンと切る」ことがゴボウ調理の三大新常識となっているのだそうです
ゴボウは漢字では、「牛蒡」または「牛旁」、「悪実」 と書きます
ゴボウの実は、「ひっつき虫」の仲間です
実には棘が無数にあり、棘の先は釣り針の様に曲がっています
動物の体や人の衣服にくっつくなかなか取れません ・・・ 「悪実」のいわれのようです
スイス人の発明家、ジョルジュ・ド・メストラルは、愛犬を連れて山奥の狩猟に出かけていた折、自分の服や犬の毛に沢山の野生ゴボウの実がくっついているのに気づき、その実を持ち帰り、顕微鏡で覗いてみました
そして「ゴボウが付着する原理をヒントに、2枚の布を密着させれば、ワンタッチで取り外しができる!」と気づき、試行錯誤の末、特殊ナイロン糸を使用して、無数の鉤と輪で構成された「面ファスナー」を完成させました
バリバリっとはがすテープ、現在の「マジックテープ」の原型の誕生という訳です
日本で開通した新幹線のヘッドレスカバーに使われたことを契機に、飛躍的に市場が拡大することとなりました
今では、“マジックテープ”の名前で有名になり、カバンや靴、洋服など、私たちの身の回りによく利用されてきています
ゴボウの実 ・・・ 棘はとても鋭いです
ゴボウの 花言葉は、 「 私に触れないで 」、「 人格者 」、「 いじめないで 」、「 しつこくせがむ 」 です
大きなゴボウの葉の上に、「カミキリムシ」が一匹乗っていました
寒くもなってきたので、動作はゆっくりです
それにしてもゴボウの葉の上とは・・・・
カミキリムシ(髪切虫、天牛)は、コウチュウ目(鞘翅目)・カミキリムシ科に分類される甲虫の総称で、全世界の熱帯から亜寒帯まで、陸上性の多年性植物がある所にはたいてい分布しています
名前がついているものだけで約2万種、日本だけでも800種ほどが知られているそうです
食性はごく一部の種を除き草食で、成虫の体は前後に細長く、触角、脚、大顎が目立ちます
卵→幼虫→蛹→成虫という一生を送る完全変態の昆虫です
幼虫の食草・食樹は種類によってだいたい決まっており、卵もそれらの植物に産卵されます
幼虫は細長いイモムシ状で、体色はたいてい半透明の白色をしており、日本では俗に「テッポウムシ(鉄砲虫)」などと呼ばれます
一般には円筒形の体をし、前胸だけが大きく、腹背にやや平たい
胸部の歩脚も腹部の疣足も外見上はなく、草の茎や木の幹など、植物の組織内に喰いこんで大顎で食べながら成長します
生きた植物に食いこむものと、枯れた植物に食いこむものとがいるが、大型の種類は生木に入りこみ、数年かけて成長することが多いのだそうです
充分に成長した幼虫は自分が作ったトンネル内で蛹になります
蛹はほぼ成虫の形をしており、触角が渦巻き状に畳まれ、羽化した成虫は植物の外へ姿を現すか羽化した段階で越冬するものもいるそうです
このカミキリムシの名前は分かりません
葉の上にいたカミキリムシは
触角はとても長く、体長の2~3倍はありそうです
この角を牛になぞらえて、漢字では「天牛」と書きます
触角の長さは種類、雄、雌で異なるそうです
成虫は植物の花、花粉、葉や茎、木の皮、樹液などを食べます
植物の丈夫な繊維や木部組織をかじりとるため、大顎もそれを動かす筋肉もよく発達しています
「カミキリムシ」という呼び名も、髪の毛を切断するほど大顎の力が強いことに由来しています(➝ 「噛み切り虫」からという説もある)
「カミキリムシ」を手でつかむと、ほとんどの種類が「キイキイ」という威嚇音を出します
この音は多くは前胸と中胸をこすり合わせて発音しますが、ノコギリカミキリ類など前翅の縁と後脚をこすり合わせて発音するものもいるそうです
真正面からみたカミキリムシの顔 カミキリムシの横顔
ところでなんでこのカミキリムシは、牛蒡の葉にいるのでしょう
それに寒くなってくるのに今頃のそのそいるなんて大丈夫なのかな
越冬場所を探しているのでしょうか