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ウド&タラノキの花

 先だって、群馬・榛名方面に秋の様子を見に行って来ました

 伊香保温泉近くを走っていたら  、周りの林間に、ウドやタラノキが花開いているのを見かけました

来年の春には山菜取りに来れるかなと秘かに思いながら・・・、車を停め、花の様子をパチリ!!   してきました

まずウド(➝漢字で書くと、独活)・ウドは、ウコギ科タラノキ属の多年草です ・・・ 因みにタラノキは木本ですから、ウドは古名ではツチタラと呼ばれました

ウドの和名の由来は、「埋(ウズ)」から転じたもので、土の中の芽を食べることからきています ・・・ 若い出たての茎は独特の香りと苦みがあり、天ぷらには最高です

漢字の「うど(独活)」の由来は成長した茎が中空なところから「宇登呂(うどろ)」と呼ばれ、そこから「ウド」に転訛したという説が知られています

春に芽吹き、夏にかけて成長して小さな白い花を沢山付け、秋に直径3mmほどの黒色の液果になります

俳句では、「独活」が春の季語、「独活の花」が夏の季語です

        道路沿いの林間に分け入り、パチリ!!したウドの花

ウドは山野に広く自生し、高さ2m程に大きくなるが、草本です

古くから山菜として知られ、出雲風土記にツチタラ(独活)として出ているそうですが、文化的には万葉集にも出ていないそうです・・・ウドの大木とは呼ばれています

芭蕉の詠んだ句を見つけました

      「  雲間より 薄紫の 芽独活かな  」        (  くもまより うすむらさき めうどかな  )

 ウドの葉は、大形の2回奇数羽状複葉で、互生します  ・・・ 奇数羽状複葉とは、鳥の羽のように左右に小葉がいくつか並び、先に1つの小葉がついて1枚の葉が構成されるもののことを言います

小葉の形は卵形で、縁にはぎざぎざ(鋸歯)があります

ウドの花軸は、1m以上も長く伸び出すこともあり、総状に伸び出した茎先に球状の散房花序を出し、淡い緑白色をした小さな花を沢山つけます

花軸先端の花序につくのは両性花で、それ以外の下方の花序は全て雌性花がつきます

両性花は花径3mmほどで、花弁5、オシベ5で、多数集まって全体で直径2.5cmほどの球状になります

雌性花はやや縦長の球形で、先端の花柱5は長さ1mmほどです

ネットでこんな句を見つけました

     「  峠道  白き火花か  独活の花  」      ( とうげみち しろきひばなか うどのはな )

      ウドの花                                 ウドの花

  

ウドの 花言葉は、 「 健康美 」、「 柔軟性 」   です


 

ウドの木に混じって、タラノキが花をつけていました 

タラノキはウコギ科タラノキ属で、北海道から九州に分布している落葉小高木です

伐採跡地、崩壊地などに育成し、きわめて生長の早い樹種です

樹高は5m位になるものもあり、樹齢はそれほど長くは無く10~20年位で次第に枯れてしまいます ・・・ マイ菜園に植えてあるタラノキは6年で枯れてしまいました

タラノキは、「山菜の王者」と言われており、新芽はタラ芽といって山菜のなかでもよく知られています

早めに枯れたのは、つい芽を採りすぎたためかもしれません

タラの芽は、山のバターと呼ばれるぐらい多くの油脂、タンパクを含んでおり、栄養的にも価値高く、油やマーガリンで炒め、塩やコショウで食べると美味しく食べられます

樹皮を煎じたものは、糖尿病や腎臓病、高血圧症などに薬効がある生薬としても知られています

また生長が早いことから、材は軽くて柔らかく、下駄や杓子等の材料として利用されるそうですが、左程に太い木に生れると思えませんから利用価値は広いとは思えません

        タラノキの花咲く様子  (  幹には棘が見られます )

タラノキは茎など全体に鋭い棘があります

茎はあまり分岐はせず、先端に新芽(タラの芽)を出し、その芽は長さ1m位になる2回羽状複葉の葉になります

葉軸には5~9対の小羽軸が間隔をあけてつき、その小羽軸には7対前後の小葉がつきます

小葉は変化が大きいが、大きいものでは長さ12cmほどにもなって先が細長く伸びています

小葉の上面には粗い毛が散生し縁には鋸歯があります

年数を重ねた樹幹には不規則な鋭い刺が全体に出て扱いにくい芽を採取する時は大変です  ・・・ 鋭い刺は高さ4mmほどもあります

タラノキの花期は8月~9月頃で、長大な葉の上、茎頂に大きな花序となって広がります

花序は全体の長さ50cmにもなる大きな散形花序となって展開します

上部の枝には両性花の小花序が、多くは下部には雄花の小花序がつきます

花序の軸と小花柄には毛・小刺が密生し、高さ2mmほどのガク筒は無毛です

両性花は花径5mmほどの大きさで、白い5弁花に5個の雄しべが突き出しています

花柄が一箇所から放射状に出し、円を描くように数多く固まって付いています

10月~11月頃には、果実は黒紫色に熟します

花には蜜がたっぷりあるのか多くの虫たちが集まってきます

     タラノキの花                               タラノキの花

  

 タラノキの  花言葉は、 「 強い態度 」、「 他を寄せつけない 」    です

この花言葉はタラノキの幹にある鋭い棘がある事からついたのでしょうね

 

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