ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画の興行成績 [9月23日(金)~9月25日(日)]と人気順位 ►「共助2:インターナショナル」が3週連続1位 ►今後公開予定の(個人的)注目作をご紹介!

2022-09-29 23:53:25 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
▶韓国では外国映画の公開は日本よりずっと早いのが通例になっています。とくに世界の映画祭での受賞作・注目作が韓国公開から半年あるいは1年も待たないと観られないのはじれったいかぎりです。その多くは本ブログ中の《記者・評論家による順位》にランクインしていますが、私ヌルボは基本的にはその韓国題を日本語に訳して仮訳としています。すると、ときおり原題あるいは韓国題からかなり外れた邦題が付けられたりして気づくのが遅くなることもあります。
 今回の記事中の「秘密の森の、その向こう」がまさにそうでした。セリーヌ・シアマ監督の新作なのですが、原題は「Petite Maman」(仏語)で韓国題も「쁘띠 마망」。本ブログでも当然「プチ・ママン」としていたところ、先日近所の映画館で見かけた近日公開作品のポスターで見覚えのあるものがあるではないですか! そのタイトルが「秘密の森の、その向こう」でした。公開日は9月23日。もう始まっています。→公式サイト
 そこで今回は主に《記者・評論家による順位》で高評価を得ている近日公開予定の外国映画と、韓国映画の注目作を紹介します。(公開日順)
「アフター・ヤン」 10月21日公開。→公式サイト
 いかにもA24作品らしいフンイキで、その中でもとくにせつない作品とか・・・。AIアンドロイドと言えば日本アニメ「アイの歌声を聴かせて」も同様か。私ヌルボの近所のファミレスでも配膳の猫型ロボット(中国製なの?)をみかけるし、近未来SFはもう現実と地続きになってる感あり。
「君だけが知らない」 10月28日公開。→公式サイト
 韓国題「내일의 기억(明日の記憶)」。2021/4韓国公開。ソ・イェジ主演のミステリー。
「奈落のマイホーム」 11月11日公開。→公式サイト。(←この予告編動画はオモシロイ! 見てみて!)
 韓国題「싱크홀(シンクホール)」。2021/08韓国公開。 21年の累積観客動員数モガディシュ361万人に次いで韓国映画2位の219万人。
「グリーン・ナイト」 11月25日公開。→公式サイト
 A24史上最も美しく、最も壮大なダーク・ファンタジー、とのことです。

    ★★★ NAVERの人気順位(9月28日(水)現在上映中映画) ★★★ 

     【ネチズンによる順位】
 ※[記者・評論家による順位]とも①等の右の( )は前週の順位。評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。
  「初登場」とは、本ブログでの初登場の意。

①(2) トップガン マーヴェリック  9.76(41,959)
②(4) ココスニ(韓国)  9.73(15)
③(1) 人生はビューティフル:ヴィタ・ドルチェ(韓国)  9.73(892)
④(6) セマンティック・エラー:ザ・ムービー(韓国)  9.50(182)
⑤(7) 名探偵コナン ハロウィンの花嫁(日本)  9.47(1,667)
⑥(新) 人生は美しい(韓国)  9.40(83)
⑦(8) ARASHI Anniversary Tour 5×20(日本)  9.36(73)
⑧(-) 詩人の歌、チョン・テチュン(韓国)  9.35(149)
⑨(-) 劇場版 呪術廻戦 0(日本)  9.24(1,651)
⑩(10) ノクターン(韓国)  9.24(33)

 ⑥「人生は美しい」が新登場ですが、この作品については後述します。

     【記者・評論家による順位】

①(1) 別れる決心(韓国)  8.71(14)
②(2) トップガン マーヴェリック  8.44(9)
③(-) ファースト・カウ  8.40(10)
④(4) 私は最悪。  8.00(9)
⑤(6) アフター・ヤン  7.80(5)
⑥(7) NOPE/ノープ  7.67(9)
⑦(-) 秘密の森の、その向こう[プチ・ママン]  7.63(8)
⑧(新) 映画クレヨンしんちゃん 謎メキ! 花の天カス学園(日本)  7.50(2)
⑨(9) フルタイム  7.33(9)
⑩(-) オマージュ(韓国)  7.25(4)

 ⑧「映画クレヨンしんちゃん 謎メキ! 花の天カス学園」が新登場です。TVアニメの劇場版が《記者・評論家による順位》でランクインするとは意外な感がありますが、日本の映画サイトを見ると同シリーズ名かでも評価が高いようで「感動した!」との声も多いようです。韓国題は「극장판 짱구는 못말려: 수수께끼! 꽃피는 천하 떡잎 학교」です。

      ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績9月23日(金)~9月25日(日) ★★★
             「共助2:インターナショナル」が独走、3週連続1位
         
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(1)・・共助2 ・・・・・・・・・・・・・・・・・9/07・・・・・484,431 ・・・・5,555,388・・・・・・57,228・・・・1,748
       :インターナショナル(韓国)
2(新)・・オオカミ狩り(韓国) ・・・・9/21・・・・・194,943・・・・・・・324,803・・・・・・・3,406・・・・1,226
3(再)・・アバター ・・・・・・・・・・・・・・9/21・・・・・・88,916・・・・・・・112,992・・・・・・・1,834・・・・・・285
       :ジェームズ・キャメロン 3Dリマスター
4(2)・・6/45(韓国)・・・・・・・・・・・・・8/24 ・・・・・・50,396・・・・・1,929,451 ・・・・・19,368 ・・・・・642
5(新)・・正直な候補2(韓国)・・・・・9/28 ・・・・・・24,316・・・・・・・・32,739 ・・・・・・・・346・・・・・・447
6(新)・・映画 五等分の花嫁(日本)・・9/22 ・・・17,000・・・・・・・・23,360・・・・・・・・・262・・・・・・・91
7(3)・・劇場版 キジのかあさん ・・9/08・・・・・・・16,538・・・・・・・162,821・・・・・・・1,524 ・・・・・379
       :都市へ行ったひなキジ家族(韓国)
8(12)・・人生は美しい(韓国)・・・・・9/28・・・・・・・10,478・・・・・・・・30,778・・・・・・・・・318 ・・・・・447
9(新)・・プリンセス・アヤ(韓国) ・・9/21・・・・・・・・9,429・・・・・・・・13,494・・・・・・・・・112・・・・・・348
10(4)・・ハント(韓国) ・・・・・・・・・・・8/10・・・・・・・・6,275 ・・・・4,344,425 ・・・・・44,529・・・・・・196
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 2・5・6・8・9位の5作品が新登場です。
 2位「オオカミ狩り」は韓国の犯罪&アクション。キム・ホンソン監督によれば2017年にフィリピンに逃げた韓国人犯罪者47人を集団送還したという記事を見たのが本作の企画のキッカケとのことです。
 犯罪者護送船フロンティア・タイタン号は東南アジアに逃亡したインターポール[国際刑事警察機構]の手配者を移送する動く刑務所。極悪非道な連中とベテラン刑事がフィリピンのマニラ港に集まって
脱出を夢見るジョンドゥ(ソ・イングク)、韓国に帰らなければならないドイル(チャン・ドンユン)をはじめとして、彼らはそれぞれの目的と警戒心を抱いて船に乗り込みます。船が韓国に向かっている間、太平洋の真ん中で彼らは今まで見たこともなかった極限の状況に直面することになります。そこで生き残る者は誰か・・・。
 特に実際の船の中の船で繰り広げられるアクションは船内のさまざまな道具が武器として用いられたりして、ハードボイルドの限界を超えたリアルアクションが繰り広げられます・・・。原題は「늑대사냥」です。
 5位「正直な候補2」は韓国のコメディ。2020年の「正直な候補」の続編です。
 ソウル市長選挙で落選したチュ・サンスク(ラ・ミラン)は、完全に無職になってしまいました。しかし偶然海で溺れた青年を救ったことがニュースとなり、故郷で華やかな復帰の機会をつかみます。ところが正直であればあるほどどん底に急落する支持率の前に再び嘘つきに戻ったその瞬間、運命のようにやってきたのは前作同様真実しか話せないという<真実の口>。そして今回はチュ・サンスクの秘書室長パク・ヒチョル(キム・ムヨル)まで<真実の口>になってしまいます・・・。原題は「정직한 후보2」です。
 6位「映画 五等分の花嫁」は、私ヌルボは観てませんのでなんとも・・・。わりと各映画サイトで好評のようなのでチラっと心が動きましたが、観るべき映画の指針として愛読している→<onsenmaru blog >を読むと「やはり年寄りの冷や水だったようでした」とあり、さらに年長の私ヌルボ、見送ることにしました。韓国題は「극장판 5등분의 신부」です。
 8位「人生は美しい」は韓国のミュージカル。不愛想な夫ジンボン(リュ・スンリョン)と無邪気な息子と娘のために献身して生きてきた妻セヨン(ヨム・ジョンア)はある日自分に時間があまり残っていないことを知ります。一寸先も分からない人生で悲しくなったセヨンは最後の誕生日プレゼントとして自分の初恋の人を探してほしいという荒唐無稽なお願いをします。頑なに言い張る妻の意地に仕方なく彼女と一緒に全国各地を歩き回りながら過去への旅に出ることになったジンボンは、何の手掛かりもないまま名前のソク[石]の字だけを手掛かりに全国津々浦々共に足を運びます。2人は時となく行く先々で言い争っていましたが、やがて自分たちの過去の大切な思い出を一つ二つと回想していきます・・・。はたしてセヨンの初恋の人はどこにいて彼らの旅行は無事に終えることができるのでしょうか・・・? 原題は「인생은 아름다워」です。
 9位「プリンセス・アヤ」は韓国のミュージカルアニメ。<第24回釜山国際映画祭>のパノラマセクションの招待作。また<第21回富川国際アニメーションフェスティバル>の国際長編コンペティション部門にも招待され、特別賞を受賞しました。「マリといた夏」(2002)等のアニメで知られるイ・ソンガン監督にとっては、自身が監督したアニメ「鏡の湖水の伝説」で制作を担当した「新感染 ファイナル・エクスプレス」等のヨン・サンホ監督が今回はプロデューサーとして参画、2度目のタッグとなりました。
 物語の舞台である連理の枝王国は動物に変われるという呪いを持った子どもたちが生まれる国。その王国の姫アヤは(声:ペク・アヨン)は幼い頃お母さんが残してくれた神秘的な力を持つ腕輪で正体を隠して暮らしています。
 隣国のバタールが強力な軍事力で領土を拡大し周辺の国々を脅かすと、アヤは連理の枝王国を守るために顔も知らないバタールの王子バリ(声:パク・ジニョン)との政略結婚を決心します。一方バタールの将軍ソプチョンは王子を取り除き、戦争を起こそうとする陰謀を企みます。呪いの秘密を解いて平和を守ろうとするアヤ姫と戦争を防ぎたいバリ王子の運命を超えた冒険が繰り広げられます・・・。原題は「프린세스 아야」です。

【独立・芸術映画】
順位 ・・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(11)・・アイの歌声を聴かせて(日本)・・9/22・・・・・・・・2,678 ・・・・・・・・4,368 ・・・・・・・・43 ・・・・・・106
2(新)・・サンダーバード(韓国) ・・・・・・・9/21 ・・・・・・・・2,313 ・・・・・・・・5,132 ・・・・・・・・43 ・・・・・・・90
3(5)・・わたしは最悪。 ・・・・・・・・・・・・・・・8/25 ・・・・・・・・1,744 ・・・・・・・38,833・・・・・・・395 ・・・・・・・33
4(再)・・雨に唄えば・・・・・・・・・・・・・・・・・・9/08 ・・・・・・・・1,661 ・・・・・・・13,993 ・・・・・・・・71 ・・・・・・・29
5(1)・・みなしごピル姫の冒険 ・・・・・・・・9/08 ・・・・・・・・1,439 ・・・・・・・40,069 ・・・・・・・380・・・・・・・・45

 1・2位の2作品が新登場です。
 1位「アイの歌声を聴かせて」は、上述の「映画 五等分の花嫁」同様観ていません。これも例によって<onsenmaru blog >の過去記事を検索すると21年11月に観ていらっしゃいました。で、→その記事には「確かに、僕の心の琴線にも触れかけたのですが・・・ギリギリの所で弦は震えませんでした」とのこと。やっぱりなー・・・。韓国題は「아이의 노랫소리를 들려줘」です。
 2位「サンダーバード」は韓国の犯罪ドラマ&アクション。今年7月開催の<第26回富川国際ファンタスティック映画祭(2022)>でコリアンファンタスティック俳優賞(ソ・ヒョヌ)とワッチャが注目した長編賞の2冠を受賞した作品です。※<サンダード>とはフォードの往年のスペシャリティー・カー。
 テギュン(ソ・ヒョヌ)は江原道のタクシー運転手。狂いそうなほど金を必要としています。テミン(イ・ミョンノ)はテギュンの弟。札束の入った車、つまりサンダーバード・・・ではなくて実はアウディを質屋に抵当に入れて失くしてしまいました。ミヨン(イ・ソル)はテギュンの恋人。金は重要ではありません。彼ら3人はその札束の入った車を探さなければなりません。ところが車さえ探せばすべてが解決するはずだったのが、予期せぬ事件が飛び出して状況がどんどん複雑になっていきます・・・。原題は「썬더버드」です。
 4位「雨に唄えば」は今まで幾度となく再上映(or放映)されてきたジーン・ケリー主演の1952年の古典的ミュージカル映画。ただ韓国題が「사랑은 비를 타고(愛は雨に乗って)」だとは初めて知りました。原題はもちろん「Singin' in the Rain」なのですが、何でかな? ※雨の中で本曲を歌い踊るジーン・ケリーのパフォーマンスは映画史に残る名場面は→YouTubeで。雨傘等失敗しそうな場面がいくつもあるのに・・・。何度か撮り直ししたかな?
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