ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [11月16日(金)~11月18日(日)]

2018-11-20 15:56:22 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
▸先週ちょっと無理をしてこの韓国映画の記事を月曜にアップしたのは、翌朝からソウルに行く予定があったからです。
 宿が鍾路3街の駅近く。ということは、楽園商街(ナグォンサンガ)という巨大にしてワイザツな感じの建物の近く。その建物の4Fに2つ映画館があり、下にポスターが貼られています。(下左画像)
   
 その2館、シルバー映画館浪漫劇場は同経営の年配者向け映画館で、上映作品等は→コチラのサイト(韓国語)で見ることができます。50~70年代頃のアメリカや韓国の作品が多いようです。今回行った時に上映していたのが「氷点81」でした。三浦綾子の小説「氷点」は韓国でも大人気で、映画も日本版(1966)の翌年に韓国版が公開。以後もドラマも含めると今世紀に至るまで何回も作られてきました。「氷点81」は1981年の作品で、昨年亡くなったキム・ヨンエさん等が出演しています。ということで、時間の都合がつけば観にいくかなと思ったものの、結局は見送りとなってしまいました。まあ今度の機会に・・・。※→ソウルナビの関係記事

▸「キネマ旬報」のベスト・テンで1位になった作品は日本映画・外国映画とも9割くらい(?)映画館で観ていますが、1983年の1位「ソフィーの選択」は観る機会がありませんでした。それがたまたま<午前十時の映画祭>で上映されているのを知って昨日(19日)上大岡TOHOシネマズに行ってきました。「小説のような映画だなあ」というのがその感想。原作小説は読んでませんが。メリル・ストリープは当時33歳くらい? 今も大きくは変わっていないか。つまり老け込んでいないということ。
 映画の最初の方の場面で、何十年も前に聴いた個人的懐メロが聞こえて来たがその曲名がなかなか思い出せず、終わってから脳裏にパッと「スリーピー・ラグーン」(→YouTube)という言葉が浮かびました。やれやれ。

※先週も「朝鮮日報」の「封切映画 ぴったり10字評」と「週末の劇場街」は掲載されず。気長に待つことにします。

         ★★★ NAVERの人気順位(11月12日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
       ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。

①(1) ボヘミアン・ラプソディ  9.62(17,959)
②(2) ポーランドに行った子供たち(韓国)  9.51(357)
③(-) 出国(韓国)  9.49(1,948)
④(-) Burn the Stage : the Movie(韓国)  9.49(1,703)
⑤(-) 輝ける人生  9.29(14)
⑥(7) スタビー軍曹  9.27(55)
⑦(-) マダム・ベー ある脱北ブローカーの告白(韓・仏)  9.27(11)
⑧(6) 悲しみに、こんにちは  9.26(87)
⑨(8) 万引き家族(日本)  9.24(2,862)
⑩(10) ハロー カボット:白亜紀時代(韓国)  9.23(2,059)

 ③④⑤⑦の4作品が新登場です。
 ③「出国」と、④「Burn the Stage : the Movie」については後述します。
 ⑤「輝ける人生」は、日本では8月から公開されています。韓国題は「해피 댄싱(ハッピー・ダンシング)」です。
 ⑦「マダム・ベー ある脱北ブローカーの告白」は、韓国・フランス合作ドキュメンタリー。金を稼ぐために中国に密出国したものの寒村に売り飛ばされ、その後韓国に入国した中年の脱北女性ベーさんに密着取材した作品で、日本では2017年6月に一般公開されています。韓国題は「마담 B」です。

     【記者・評論家による順位】

①(1) フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法  8.50(10)
②(2) エクス・リブリス ニューヨーク公共図書館  8.50(2)
③(3) ファントム・スレッド  8.22(9)
④(4) シェイプ・オブ・ウォーター  8.18(11)
⑤(5) 暗数殺人(韓国)  8.14(7)
⑥(6) 万引き家族  8.13(8)
⑦(7) ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ  8.00(7)
⑧(9) バディントン2  7.67(3)
⑨(-) マダム・ベー ある脱北ブローカーの告白(韓・仏)  7.60(5)
⑩(10) 悲しみに、こんにちは  7.50(8)

 ⑨「マダム・ベー ある脱北ブローカーの告白」が今回の新登場です。この作品については上述の通りです。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績11月16日(金)~11月18日(日) ★★★

         日本より9日早く公開の「ファンタスティック・ビーストと・・・・」が1位

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(新)・・ファンタスティック・ビーストと・・11/14・・・・1,023,076 ・・・・・・1,519,870・・・・・・・13,326・・・・・・1,576
       黒い魔法使いの誕生
2(2)・・ボヘミアン・ラプソディ ・・・・・・10/31 ・・・・・・・・・816,154・・・・・・・3,138,048・・・・・・・27,867・・・・・・1,179
3(1)・・完璧な他人(韓国)・・・・・・・・・・・・10/31 ・・・・・・・・・498,416・・・・・・・4,350,302・・・・・・・36,648 ・・・・・・・898
4(新)・・Burn the Stage : the Movie(韓国)・・11/15・・・・・・・158,274 ・・・・・・・・235,368・・・・・・・・2,000 ・・・・・・・210
5(20)・・怒れる牡牛(韓国)・・・・・・・・・・・11/22・・・・・・・・・・・57,203・・・・・・・・・78,606 ・・・・・・・・・682 ・・・・・・・311
6(6)・・パウロ 愛と赦しの物語 ・・・・・10/31・・・・・・・・・・・25,601・・・・・・・・160,277・・・・・・・・1,276 ・・・・・・・149
7(新)・・出国(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・11/14・・・・・・・・・・・24,822・・・・・・・・・36,975・・・・・・・・・・302 ・・・・・・・261
8(3)・・町内の人々(韓国)・・・・・・・・・・・・11/07・・・・・・・・・・・21,736・・・・・・・・445,258 ・・・・・・・・3,704 ・・・・・・・323
9(57)・・君の膵臓を食べたい(日本)・・・11/15・・・・・・・・・・・20,579・・・・・・・・・33,882・・・・・・・・・・267 ・・・・・・・309
10(新)・・サドコの水中アドベンチャー・・11/15 ・・・・・・・・11,475・・・・・・・・・12,226・・・・・・・・・・・91 ・・・・・・・215
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 新登場は1・4・5・7・9・10位の6作品です。
 1位「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」は、日本でも23日公開ということで、予告編や諸情報がすでに多く流されているので内容紹介は省略します。韓国題は「신비한 동물들과 그린델왈드의 범죄」です。
 4位「Burn the Stage : the Movie」は、あの話題のBTS(防弾少年団)の約300日間にワールドツアーに密着した韓国のドキュメンタリー。日本でもすでに今月15日公開されています。原題は「번 더 스테이지: 더 무비」です。
 5位「怒れる牡牛」は、韓国のアクション。先行上映段階ですでにこの順位です。荒っぽい過去の生活から抜け出し、水産市場で乾物の流通をして堅実に暮らしているドンチョル(マ・ドンソク)でしたが、ある日妻のジス(ソン・ジヒョ)が何者かに誘拐されてしまいます。警察に通報しますが、彼女の行方は杳としてつかめません。そこに誘拐犯(キム・ソンオ)から電話がかかってきます。それは、誘拐の見返りに巨額の金をドンチョルにやるという破格の(?)提案でした。これに憤ったドンチョルはジスを救うために自ら動き始めるのですが・・・。原題は「성난황소」です。それにしても、2週前に公開された「町内の人々」や、9月公開の「ワンダフル・ゴースト」、日本では昨年の「犯罪都市」に続き「ファイティン!」と、マ・ドンソクの主演作が近年立て続け。一部には<マ・ドンソク疲れ>の声も・・・(?)
 7位「出国」は、実話をモチーフにした韓国のドラマ。1986年のベルリンに留学中だった経済学者ヨンミン(イ・ボムス)は、元々進歩系(=左派)の性向を持った人物でした。彼は当地で北朝鮮の工作員の誘い等もあり、家族(妻と娘2人)と共に北朝鮮に行くことにしました。ところが北朝鮮に行ってしばらく後、彼は自分の選択が間違いであることを悟り、コペンハーゲン空港から脱出を決行します。家族は北朝鮮に残されたままです。ヨンミンは各国情報機関等に助けを要請しますが、彼の家族の生死に対する関心よりも、別の目的のために彼を利用しようとさえします・・・。この作品のモチーフについては→コチラの記事参照。またヨンミンのモデルの呉吉男(オ・ギルナム)氏の著書の翻訳本が「恨・金日成」(ザ・マサダ.1994)のタイトルで刊行されています。なお、この映画については、朴槿恵のブラックリストならぬホワイトリスト(推奨作品)では?という論議も起こっているようです。(なんだかなー。よくないのは明らかに北朝鮮の体制なのに。) 原題は「출국」です。
 9位「君の膵臓を食べたい」は、私ヌルボは観てません。が、NAVERの評点はネチズン8.38、記者・専門家(3人)7.33と、なかなか高い評価を得ています。ある記者は「アニメ版は原作に忠実で作画・構成等、完成度も高い」と評しています。韓国題は「너의 췌장을 먹고 싶어」です。
 10位「サドコの水中アドベンチャー」(仮)は、ロシアのアニメ。サドコは農家の息子ですが、屋外で働きたくはなく、1日中グースリ(楽器)を弾いていたいと願っている青年です。サドコの才能に気づいた王子は彼を宮殿に向かわせ、王子の娘ナスティヤが結婚相手を選ぶ時に楽器を演奏するよう命じます。ところがナスティヤの目は求婚者たちではなくサドコの方に注がれていました。サドコはナスティヤと共に宮殿から逃げ出し、魔女の呪いがかかった海中宮殿に落ちることになります。邪悪な僧侶が権力を握っています。これに対し、「陸から来た騎士が悪を倒して海の中の世界を救うだろう」という伝説の騎士だけがポセイドンの呪いを解くことができるという話を聞いたメリダは魔女のもとを訪れ、魔女の呪いで眠り続けているポセイドンを起こしてくれと頼みます。サドコが家に帰るためには、僧侶を倒し、ポセイドンを起こさなければなりません。困難な道ですが、その向こうには真の友人たちと真の愛が・・・。英題「The Underwater Adventures of Sadko」を訳して仮題としました。韓国題は「로빈슨의 언더워터 어드벤처(ロビンソンのアンダーウォーター・アドベンチャー)」で、主人公の名はロビンソンになっています。日本公開はなさそう、かな?

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・・・上映館数
1(1)・・パウロ 愛と赦しの物語 ・・・・・・・10/31・・・・・・・・・・25,601 ・・・・・・・160,277 ・・・・・・・・1,276・・・・・・・・・149
2(25)・・機動戦士ガンダム ・・・・・・・・・・・・・6/13 ・・・・・・・・・・1,273・・・・・・・・・13,095・・・・・・・・・・・81・・・・・・・・・・・3
       THE ORIGIN 誕生 赤い彗星(日本)
3(-)・・下女(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・1960/11/03 ・・・・・・・・・・1,231・・・・・・・・・・8,297・・・・・・・・・・・36・・・・・・・・・・17
4(新)・・輝ける人生 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・11/15・・・・・・・・・・・・899・・・・・・・・・・1,485・・・・・・・・・・・11・・・・・・・・・・25
5(新)・・尼僧物語・・・・・・・・・・・・・・・・1965/02/02・・・・・・・・・・・・558・・・・・・・・・・4,791・・・・・・・・・・・・9・・・・・・・・・・・1

 3~5位の3作品が新登場です。
 3位「下女」は、韓国映画史上で評価の高いキム・ギヨン監督作品の再上映。原題は「하녀 」です。
 4位「輝ける人生」は、上述のように日本では8月に公開されています。
 5位「尼僧物語」は、オードリー・ヘプバーン主演で1959年米・日で公開されたアメリカ映画の再上映。韓国題は「파계(破戒)」なので、いくつかある同名作品(市川雷蔵とか)と間違えそうです。
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