学問空間

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0043 石川明人『キリスト教と日本人』を読む(その6)

2024-02-14 | 鈴木小太郎チャンネル「学問空間」
第43回配信です。


(7)ようやく禁教高札が撤去される(p124以下)

「しかも、禁教高札を撤去したといっても、それは積極的にキリスト教の「公認」や「解禁」を意味したわけではない。あくまでも「黙許」であり、さらに言うなら、諸外国が「黙許」だと勝手に解釈したに過ぎないとも言える。だが、これを機に、実質的に日本人への宣教活動が再開したのは確かであった」(p124)

いささか微妙な書き方。

鈴江英一『キリスト教 解禁以前 切支丹禁制高札撤去の史料論』(岩田書院、2000)
http://www.iwata-shoin.co.jp/bookdata/ISBN4-87294-186-1.htm

山崎渾子『岩倉使節団における宗教問題』(思文閣、2006)
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784784213160
山崎渾子(みなこ)
https://www.jash316.com/info/jash-info/2021/20210201_8586

「すこぶる下情怨屈のおもむきあい聞こえ」(2016年 2月13日)
https://blog.goo.ne.jp/daikanjin/e/7290be1432b841907da85c976fc0f9a5

(8)宣教師フルベッキと岩倉使節団(p126以下)

フルベッキは1959年、二十九歳の時に来日。
岩倉使節団の派遣を進言。
岩倉使節団は行く先々で日本におけるキリシタン迫害を非難される。

グイド・フルベッキ(1830‐98)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%95%E3%83%AB%E3%83%99%E3%83%83%E3%82%AD

母方はオランダ外科医の長崎家(2016年 2月28日)
https://blog.goo.ne.jp/daikanjin/e/0d2c2bca614d0522bdc893c589548fa0

(9)軍隊建設のすすめ(p127以下)

フルベッキは日本における国民軍の創設と徴兵制採用を強く主張。

ウィリアム・グリフィス(1843‐1928)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%83%95%E3%82%A3%E3%82%B9

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『ミカド 日本の内なる力』(亀井俊介訳、岩波文庫)

東京大学の前身である南校で教鞭をとり,明治天皇に拝謁する機会をもったアメリカ人教師グリフィス(一八四三―一九二八)が,明治天皇の生涯をたどりながら,明治維新=日本の近代化が西欧の衝撃によるものではなく,日本人全体の力による歴史的必然であることをあとづけた書.特に天皇の日常生活を生々と描いた第三十章が興味ぶかい.

https://www.iwanami.co.jp/book/b246525.html

(10)拳銃を携帯していた宣教師(p129以下)

松浦玲監修・村瀬寿代訳著『新訳考証 日本のフルベッキ 無国籍の宣教師フルベッキの生涯』(洋学堂書店、2003)
https://www.yogakudo.com/item.php?item_cd=38110

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