庭のバラがポツリポツリと咲いている。
その中でイレーネワッツの美しさがとりわけ目を引く。
ところで近年イレーネ・ワッツをピンク・グルス・アン・アーヘンと呼ぶようだが、なんと無粋な、味気ない名前だろうか。
バラの名前はとても重要である。ピンク・グルス・アン・アーヘンという名前だったらこの庭に植え込むことはなかったことだろう。
本来のイレーネ・ワッツが消滅、育種権も存在しない今、植物学的正確さをこのバラに求める必要はないと思う。
Gruss an Aachen(グルス・アン・アーヘン)の枝変わりと理解した上で、このとてつもなく美しいバラをIrene Watts(イレーネ・ワッツ)とあえて呼んで欲しいと思う。