念願の白馬岳に登る。
改めて指折り数えればなんと38年ぶりの登山ということになる。
最愛のリーベ、この頂に立った回数は10回以上だろう。
今年はなんとしても登るぞ、7月初旬、梅雨の明けぬ前の白馬に登りたい、7月11日以降は予定がつまり時間が取れない、このところずっと天気予報とにらめっこ。
7月6日、
意を決する。大型台風が接近している、が明日出発。
7月7日
車で家を出る、夕刻猿倉着、 猿倉泊 夜半激しい雨、だが、明日はどんな雨でも登る覚悟決める。
7月8日
目覚めればなんと予想だにしなかった快晴。
5時20分猿倉発 6時40分大雪渓登り始める 8時40分ネブカッピラ 11時40分縦走路 12時10分白馬山荘着
ネブカッピラを過ぎたころから疲労感。 そして左足太股の筋肉のツリ始まる。 激しい筋肉の痛み、10歩歩いて倒れこみマッサージ、筋肉硬直し足、 曲げることできず。さらに右足も。だがここまできたら登るしかない。
足のコントロール利かず、小雪渓途中で安全確保のためアイゼン着装。苦しいのろのろした登高続く。すでに最後の登山者、後ろには誰もいない。濃い霧に包まれ夕暮れのように暗い。何が何でも登らなければならない。
幸運にも足のツリ、治まる。苦難の末やっと尾根に出る。ここまでくれば・・・
風雨によろよろしながら山荘着、すぐにビール、ウイスキー、元気取り戻す。今日の泊り客は5組10人、実に静かだ。夕食後8時就寝。
7月9日
激しい風雨の音に時々目覚める。部屋を明るくする稲妻しきり、明日はどうしよう。どうしても下山しなければならない。
5時30分朝食。山荘の人によれはシーズン前、まだ登山道の整備ができておらず、残雪で道を失い、さらに急斜面での滑落の危険性大、台風の接近もあり、まごまごしていると2、3日下山できず缶詰になってしまう。
すぐに大雪渓を下ったほうがいいという。これで鑓温泉、栂池への下山は消えた。
吹き飛ばされそうな風雨をついて山頂に立ち、旭岳の鞍部に足を伸ばした後、素直に忠告どおり大雪渓を使って下山した。
この時期あえて登った理由は明白、新鮮な高山植物に出会いたかった、キバナシャクナゲ、オヤマノエンドウ、そしてイワウメに出会いたかった。
その目的はすべて果たした。
体を鍛えなおし、またいつの日か白馬、雪倉、朝日岳の山旅を心行くまで楽しみたいとおもう。実現できることを心底願う