五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

必衰の理

2017年07月03日 | 第2章 五感と体感

沙羅双樹の花は、そろそろ時期が終わりです。毎日ぽたぽたと花が落ちています。

必衰の理 (ひっすいのことわり) 2017年7月3日

江戸時代から明治維新にかけて、江戸城は無血開城であったものの、それぞれの志を持った
人々が大勢命を落としました。
影の策略で真実を捻じ曲げられて、明治から今日までに至っていることも判ってきています。

何が本当か。何が真実か。

搾取的な意図を図った人々でさえ、搾取した事柄が自分にとって正しいと思っていれば思っているほど、時が過ぎれば過ぎるほど、今見えていることが真実であるとすり替えられて真の感覚になっていったはずです。

明治に入り、統治国家を改めて学びなおそうとした人々は、結局は、歴史的な背景と民族性を浅い比較考察で成してきたのだと思います。
政治だけでない、宗教学や歴史学、倫理学、社会学の成長を待たずして、政治だけが上辺だけの変化をしていった結果、「民衆ありき」という精神が等閑(なおざり)にされ、ここまで来てしまったようにも感じています。

新しい政の始まりから130年が経ちました。
ようやく民主主義のDNAが私たちの身体に宿り出している頃でもありましょう。
がむしゃらに変えてきた日本は、この130年で見事な変化をもたらしました。
でも、見かけは変わっても、変化し続ける内にある精神性の脆弱さは隠せません。

平家物語の始まりの言葉は、いつの世にも通ずる名文でありましょう。
日本人のアイデンティティを大事にしながら、日本人らしい民主主義をようやく民衆である私たちが理論的に表すことの出来る時代になってきたようにも思います。

国民に対して「こんな人たち」と宣う国のリーダーに、まさに「廃仏毀釈」を行使し、日本人の大事なメンタリティである神仏習合のアイデンティティを表向きに封印した明治時代の政治家のメンタリティと変わりが無いような所感を持ちました。

政を行う人であればあるほど、歴史を学び、本を読み、小説を愛し、見分を広げ、囲碁や将棋で自問自答し、思索の時間を大事にしていただきたいと、願うばかりです。
お誕生日カードの気遣いの時間を大事にすることよりも、仲良しの友達とゴルフをすることよりも、一冊でも、10分でも自分を糺し、成長するための本を読んで欲しいものです。

南方熊楠なら、今の世を何と捉えるか。何をするか。
司馬遼太郎なら何を書くか、伝えるか。
暫く思索します。

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