五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

長良川

2015年09月30日 | 第2章 五感と体感
長良川

春に亡くなった友人が導いてくれたようで、葬儀に参列した古き友人が表装工房を経営している事が解り、この度訪問が叶い、作業を手伝いに行ってきました。
岐阜の町は、福井に幼少期に二年間だけ住んだ私にとって、懐かしさを湧き立たせる場所でした。

二日間、歴史的にも貴重な本紙と向き合いながら心地よい緊張感で集中する事ができました。

岐阜市を流れる長良川は、御存じの通り鵜飼の名所です。
金華山の岐阜城に所縁のある斉藤道三や織田信長、楽市楽座の名残の街並みが、とても興味深く、しかし、岐阜市も戦災で焼けたため、一部の地域がその名残を残すのみとなっています。

中秋の名月の翌日、スーパームーンに重なり、夜の暗い街で眺める大きな大きなお月さまは、一段と感慨深く、翌朝は、長良川のほとりで、金華山と昇る太陽に向かいながらゆったりと太極拳もできました。
一人で太極拳をしていると、私の目の前にどこからか鵜が一羽やってきました。
川魚を狙っているのか、じっと立っています。そのうち、獲物を狙い川へと入っていきました。
早朝からランニングしたり、歩いたり、体操をしている人が多く、摺れ違う皆さんと「おはようございます」と言葉を交わしているうちに、地元の言葉に馴染んでゆく自分を楽しみつつ、、、。

すっかり馴染ませていただいた二日間。岐阜の気候を感じ取りながら表具を打つことで、横浜に住まう私は、海風を日々感じ取りながら生活していることにも気付かされました。よくよく考えてみれば、我が家から2,3分の高台の路を歩けば海が見渡せます。湿度の体感の違いは、表具作業する者にとってもそれぞれ違いがあるのです。多くの事を学ばせて頂き、しかも「自分の丸包丁一本持って出かける」という事は、包丁一本で技を見せる板前さんみたいだ、、、と、ちょっぴり誇り高い気持ちにもなりながら、益々精進させていただきたいと思うのでした。


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コメント
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