五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

溢れる情動

2014年12月09日 | 第2章 五感と体感
先日行われた表導会の表装展覧会で、作ることの情動に溢れた素敵な作品に出合いました。作品から「もっともっと!作りたい作りたい!!」という溢れんばかりの喜びの様なものを感ずるのです。

どんな方が作られるのだろう。。。私の想像も多いに膨らむばかり。展覧会初日にお目に掛かり、その謎が解けました。

その方は名の知れた染色家でした。
和装の先生でもあり、途絶えた織物修復の研究家でもあり、扇画と作成もなさっています。

家の周辺や故郷の式根島の自然の恵みで、手を加えることをしない染色を手掛けていらっしゃいます。

その情動たるや。。。

縄文や弥生時代の布の染色も行っており、いずれは博物館や大学に整理された膨大な染め布は納まることになるようです。
現在、そのための準備として、誰もがわかるようにリストを作ることにも勤しんでいらっしゃいます。

弟子を取らず、自らが楽しみ、草木や実が手に入ると情動が湧き出してくるそうです。
だから「やらねばならない」という気持は全く無く、情動先行の日々が重なり、いつしか作品の山となっていったそうです。

無益で続けていることで、益々御縁が繋がっているのです。

溢れる情動。素敵です。
年齢を云うのは気が引けますが、Eさんは80代。古文書を学び続けている御主人様は90代。お二人の眼は何かを見据えているような浄化された眼をしていらっしゃいます。

ひよっこの私は、頭を垂れるばかり。

学ぶ情動。
好奇心の情動。
役割という情動。
使命という情動。
純粋に作りたいといな情動。

目の前に山があるから登るんだ。というような情動と似たようなものかもしれませんが、エントロピー的な情動の加速は、私を元気にします。

未だ、老眼鏡を付けずに仕事ができるEさんは、「私は運がいいの」と、言い切ります。

いやいや、お人柄でしょ。。。、と、私達は首を振りつつ、「運がいい」と自分で解釈する彼女の大きさに、益々尊敬の念が湧きあがってきました。

「好きなものを好き」
と、言う事ができるだけで、幸せかもしれません。

すべては、そこから始まるんだもの。。。

情動は人を美しくします。

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