五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

我が子に何を教えるか

2014年10月03日 | 第2章 五感と体感
先日、電車を乗り換えるため、自分が乗ってきた電車を降り、同じホームの向かいにやってくる電車をぼんやりとしながら待っていました。
ホームの縁から二メートルぐらい離れたところに2歳ぐらいの坊やとママがいました。ママは坊やの乗っていたバギーを持ち、坊やは立っています。
そこに電車がやってきました。私達の目の前に電車が滑り込んでくると同時に坊やがそのホームの縁に向かって飛び出したのです。
すると、同じぐらいの年頃の娘の手を左手で持ち、右手に二人分の傘を持っていたママが、とっさに飛び出した坊やを傘でふさぎました。

瞬間の出来事。

見ていた私は戦慄が走りました。

その坊やは、お腹に傘がぶつかり、止まった瞬間くるっと振り向き、今度はママに走り込み、「痛い痛い」と泣き叫びました。

傘で止めたママと私は、眼差しで微笑み合い安堵の感情を確認し合い、互いに別の車両に乗りました。

その間の出来事は、多分10秒ぐらいだったと思います。

「痛い痛い」と泣き叫ぶ坊やに母は、「痛かったのね。。。」と声を掛けています。
そして、私達に目を合わせることなく、その電車に乗らず別の場所に去ってしまいました。

「それ、ちょっと、違うんじゃないかな、、、」
という思いが湧き立ち、モヤモヤとしているうちに目的地に着きました。

子供に何かを教えるタイミングは、時には怒りの感情で伝えることも親の役目です。
危険がいっぱいのこの世を生き抜くためには、まず、何が怖くて怖くないかを身をもって体験させながら教育していかなくてはなりません。
坊やは傘で止められなかったら、大惨事になったことは間違いありません。
そして、その場にいた私達は目撃者として、証言する義務を背負わせれることになっていたはずです。

親は、まず傘で止めてくださった方に、一言「ありがとうございました」と、言うべきでしたし、あまりの驚きにそこまで気が回らなかったとしたら、坊やに真顔で「今、あなたは死ぬところだった」ということを伝えなくてなりません。

それが、親となった人の義務でありましょう。

「痛かったのね~~」と、優しく身体を包みこむだけでは、危険な体験の学習にはならないのです。

怖い
怖くない

という感情は、人が生き延びる為の大切な感情です。私達はその感情を「原初感情」であると学びました。

自然の脅威や他動物の襲来の中で、生き延びてきた祖先は、それらの感情を身をもって体験しながら学習たわけですが、現代社会では、何が怖くて怖くないかは、きちんと説明しなくては理解できないくらい複雑になっています。

この学習は、厳しい言い方ですが、親の責務です。

我が子に何を教えるか。。。
親の教育は宝物です。その宝物を携えながら我が子が生きてゆきことを忘れてはなりませんね・・・。


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