五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

巡礼の道

2014年06月06日 | 第2章 五感と体感
世界中に巡礼の道があります。
日本にも巡礼地は数多くあります。

私自身、若い頃からこの巡礼地を辿る旅を続けてきました。リュックを背負い旅することは、静かに自分を見つめる良い機会でもあります。
自分の生育史を自問自答するには、確かに最終的に言葉にして外に吐き出すことも大事ですが、その前に言葉に出来ない何かと闘い、思い巡らす時間のほうが長いかもしれません。

つまり、自問自答です。

言葉に出来ない時点から、自問自答という言葉で自分自身とやりとりする時点までは、かなりの時間を費やすかもしれませんが、旅はその作業を上手に促してくれるように思うのです。

昨晩、フランス、ピレネー山脈の麓からスペインのサンティアゴコンポステーラまでの600キロの巡礼地を歩く番組を観ました。コンポステーラ巡礼は、一度経験してみたいと願っています。周囲では既に何人もの知り合いがこの巡礼を果たしています。一カ月以上旅する時間が私には無いので、もう少し実現するのは先のことになりそうですが。。。

巡礼の道は通称サンジャックの道と言われていますが、世界中から聖地に向かって歩く人がやってきます。
昨日の番組でもメキシコやブラジルからの巡礼者もおり、若い人も入れば、巡礼経験7回目の70歳過ぎた方もいらっしゃり今回は40過ぎた息子三人との巡礼。大病を患い、その心の整理のために歩いていたスペイン人の女性もいました。

巡礼の道には、たくさんの宿屋があり、ほとんどがドミトリー。
朝早く宿をでて、お昼過ぎには次の宿屋決め、そこで食料を調達したり、洗濯物を干したりするわけです。

番組に登場した巡礼者一人一人が個と向き合う姿が印象的でした。

宿屋の御主人が、初代のおじいさんから「旅人は聖人なんだよ。皆、自分と向き合ってひたすら歩いているんだよ。だから全ての巡礼者を手厚くお迎えしなさい。」と、言われて育ったと語っていました。

私自身も多くの巡礼地を巡ってきましたが、その旅での自問自答はとても大切な自分の糧となっています。

自分のストレスや未解決の問題をストレートに他者にに吐き出し続けるよりも、もし、本当に解決したいならば、順番としては、自問自答を巡礼の中ですることのほうが長い時間費やすでしょうが、先の作業でありましょう。

巡礼というのはどこかの巡礼地を歩くことのほうが手っ取り早いかもしれませんが、巡礼とは人生そのものでもあるのです。

個である自分の孤独と向き合っている人に美しさを感じます。

たぶん、その自問自答を聴く、という役割を与り担っている私は、人の美しさと常に出合う恩恵を受けているといっても良いかもしれません。

只今読んでいる藤原定家の熊野行幸の巡礼日記は、涙あり笑いあり。。。
古今東西、人の成すことに国境はありません。

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