五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

アシュラが街にやってくる

2008年12月19日 | 第3章 無意識の世界
東横線最寄りの駅に大きな大きなポスターが貼られました。
ポスターに写しだされた被写体は「阿修羅」。

「興福寺・建立1300年展」上野国立博物館にて来春開催されるようです。

興福寺の国宝館は鉄筋コンクリートの古びた建物です。寒い日に入ると一層凍えてしまうくらいの気温で、驚いたことに展示室の中に職員のためのプレハブがあるのです。しかもトイレも無し。

凍えた身体を震わせながらも、国のお宝を観出すと、自分の身体に眠っていた記憶がむくむくと起きだして、造形美の中に宿る精神性に取りつかれていきます。

こんなにボロい建物の中に、魅惑の宝が所狭しと収められているなんて驚きです。
並べられた日本の宝の中に、その「阿修羅くん」も収蔵されています。

多様な表情を見る側に見せながらも、なにか「困った顔」している阿修羅くんに、中学の頃の修学旅行以来、30数年ぶりに対面したのは今年の春のことでした。

すらりとした肢体に、あの困ったような儚げな表情は、人の持つ悲しみや苦しみを一手に背負ってくれているようにも思えます。
30年数年ぶりに再会しても、若々しく普遍的な阿修羅くん。私に宿る魂は変わることはありませんが、心と体は成長し鍛えられ、多少の学習もし、ずいぶん変化したようです。いつ訪れても変わらずに居るものに会うことは、人の内に欲する何かと会うことと同じようにも思います。

人は心と体と魂で成っているようです。

それを感じ取る時間を大切にしたいものです。

暫くの間、駅で阿修羅くんに会える私はなんと幸せ


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