五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

みやびな一日

2008年12月10日 | 第2章 五感と体感
源氏物語千年紀の今年は方々で催しものが多くあり、おかげ様でどっぷりと源氏物語を楽しんだ年となりました。

先日の琵琶の会では「胡蝶」を聴き、雅な宴を想い馳せ、今日は夏から楽しみにしていた「青海波」。京都の「いちひめ雅楽会」の管楽と舞楽を学習院大で観てきました。

舞ったのは、初々しい大学生。まさに光源氏と頭の中将。管楽の笛を奏でた若い男の子が、これまた柏木をイメージするような人。。。
観客は、ほとんどが高齢の方々、、、ではありますが、本日は皇太子妃もいらっしゃり、なんとも華々しい空気が漂い、若い舞楽者からは青々しい生命力を頂きました。

太極拳を想わせる舞。陰と陽がたおやかに顕れ、観る者の混沌を解きほぐす不思議な力を感じました。
足の裏、つま先、手の指の先まで、洗練された美の形が千年前にすでに完成されたものであったと思うと、私たちの今の時代は、さして変化はしていないのではないか、という思いが湧き上がってくるのです。

舞い手が横を向き、こちらに顔を上げる瞬間は、私たちが御簾を通して扇で顔を隠す情景まで浮かんできました。女性がすべて藤壺の気分になってしまったような・・・いやいや、そんな想いになるのは私だけ?

ともかく観客が全て、紅葉賀に招待されたかのよう・・・

源氏物語の年も暮れようとしています。

千年経っても二千年経っても、普遍的なものの美しさは変わることはありません。

来週は奈良の春日大社の「おん祭り」
一夜限り神様が降りてくる日です。

畏るるものを忘れたら、人は滅びてしまいます。

何かに囚われることよりも、何かを解放していく喜びに価値があるとしたら、その喜びは、畏れ敬うことから生まれてくるものなのかもしれません。

クリック応援お願いします
人気blogランキング ☆ありがとうございます☆
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする