Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

それを”朗報”と言うのか??

2006-05-18 | FIFA World Cup
世界各国がワールドカップ代表選手が続々と発表されるここ数日。日本のスポーツ新聞に“日本に朗報”と言う見出しが躍っていた。 よく見ると6月12日に対戦するオーストラリアの主力選手の故障回復が遅れているということらしい。少なからず本格的にスポーツの真髄を極めようとしていた私にとってこの見出しは気分の良いものでは無かった。まぁ原稿を作る人々の中にはスポーツ経験が限りなくゼロに近い人間がいると言うことを聞いた事があるので、こういう無神経な見出しが紙面に躍るのだろう。 
オーストラリアと言うよりも欧州でも屈指の Strummer ,ハリィー=キューウェルは FA Cup の決勝戦で古傷の股関節と足の付け根の筋肉を傷めて途中でピッチを後にしたばかりか、故国オーストラリアに帰国しての代表キャンプに合流できず5月25日、メルボルンで行なわれるギリシアとの“壮行試合”にも欠場、その試合の翌日欧州に入りする代表チームと現地で合流することになった。ただオーストラリア代表のチームドクター?( Physiotherapist と表現されていた。)は完治するまで3週間と明らかにしていたらしい。しかし、ヒディング監督はバックアップメンバー帯同させない意向とのことらしいが。 また4月22日の Birmingham City 戦で Damien Johonson と交錯して左膝靭帯を痛めているケーヒルは未だ回復の見込みが立たないらしく、欧州に留まりキューウェルと共に現地合流の予定だ。しかし、怪我をした当時は“この種の怪我は一般人にはあまり起こらないので回復見込みについてはなんとも言い難い。もし完全に靭帯が断裂していた場合は複雑な手術が必要だ。部分的な断裂に就いては大体6週間の回復期間は見込まねばならない。この2週間の精密検査次第だ”とのことであったが、どうなったかな?一方スペインの Alaves 所属のアロイージは5月13日最終節の残留のかかったラ・コルーニャ戦を欠場。何故この大切な最終戦に出場しなかったのかはオーストラリアメディアの間でも謎だそうだ。多分ワールドカップに備えてだろう?Alaves は 1-0 で Deportivo La Cournua を降したが、勝ち点1足らずに降格が決まってしまった。尚 Liga de Espanola はまだシーズン全日程が終了しておらず、欧州王者のバルセロナがアスレティッキ=ビルバオとの試合が残っている。 また第二GKと言われている(ただ正GK候補のシュヴァルツァーに取って変わるかもしれないが)AC Milan 所属のカラツがある賭け屋に入店するところの写真が La Gazzetta dello Sport に掲載された。しかし、この一連を彼は“私はただ、競馬をしに出かけただけ。おそらく誰かが金目当てに写真を売ったんだろう。もし私がAC Milan の選手でなければ新聞も取り上げなかったはずだ。もし私がこれまで通り Perugia でプレーしていたら何も言われなかっただろうに。”と一笑に伏した。 今イタリアは Juventus の審判操作疑惑が持ち上がっているので AC Milan の選手の写真は何かとネタになるのであろうに。 だがこんなニュースばかりでない。ヒディング監督は代表の練習キャンプに五輪選手をスパーリングパートナーに選んでいる。これは欧州に行っても当地でプレーする五輪候補選手も当地で合流して Socceroo の練習パートナーを務めるらしい。 翌年、北京五輪のアジア予選に臨むオーストラリア五輪代表こと Olyroo にとってはこの上ない動機付け、経験になるに違いない。オーストラリアと対戦せねばならない新生“反町五輪チーム”。相手は手強いぞ。  
オーストラリアは多くの選手が8年前のフランス大会予選からの経験者。Stan Lazaridis の様なようやく世界の舞台に立てた選手もおればTony Vidomar の様に健康上の理由で(不整脈がみられている。)直前になって晴れのワールドカップ行きを断念した選手も。これはオーストラリアに限ったことがないが、例え対戦相手とはいえ、 Vidomar の様な選手の心中を考えると私はとても”朗報“とは思えない。

UEFA Champions League 波乱の決戦前

2006-05-18 | EURO Football
あと2時間ほどで今年の欧州サッカーシーンの総決算とも言われる UEFA Champions League の決勝戦、FC Barcelona 対 Arsenal の一戦がサン・ドニのスタット・ド・フランスで始まる。 この大一番は試合開始前から早くも波乱の幕開けだ。 当初この名誉ある試合の線審を努めるはずであったノルウェー人のOle Hermann Borgan 氏がバルセロナのレプリカシャツを着ている姿を地元紙に掲載されたとのことで、帰国を余儀なくされ、代わりに同じノルウェー人の Arlid Sundet 氏が急遽フランスに飛ぶ事となった。 地元スポーツ紙 Drammens Tidende にバルサとアーセナルの両方のユニフォームを着た姿を掲載すると言う企画に協力を要請され、彼は協力したわけだが、後でアーセナルのユニフォームが無いのに新聞社は気がついたらしい。しかも新聞社に“バルサとアーセナルのユニフォームを両方持っているか”との問に“私はバルセロナのユニフォームから持っていない”と答えたという会話も掲載されてしまったらしい。当の本人は“まさかこんな大事になるとは”と言いながらも“私は無神経で愚かだった”とこの行動を反省しているらしい。 今回当初、予定されていた審判団は主審が Terje Hauge 氏そして線審が Steinar Holvik 氏と当の Borgan 氏であった。このノリウェー人の3審判団は2004年のポルトガルでの欧州選手権でも審判努めた。そしてアーセナルサポーターには気になる事を。主審の Hauge 氏は今シーズンの Champions League 、 Stamford Bridge でホームのChelsea がBarcelona に 1-2 と敗れるのだが、 Chealsea のアンシェル=デルホルノを退場にしたのがこの Hauge 主審で線審の1人が Borgan 氏であった。もし準決勝のシェフチェンコのプッシングによるゴール取り消しやベンゲル監督の言う“クリシーがマリア=ロメロを倒したと言う判定で試合終了直前でPK を取られたりすると、それがバルサに優位な判定であると、英国紙は Stamford Bridge での一件をクローズアップするだろう。
巷ではやや有利とされているバルセロナ。ライカールト監督は“私は常に選手達にサッカーは serious: 厳粛な game だ、しかし Game とは同様に enjoy :楽しむ と言う意味も含まれていると。と言っている。” その enjoy の部分がプレッシャーから削減されればされるほど、Arsenalに勝機有りと見ている。両チームともここ12試合負けていない。 Arsenal は Champions Cup, Champions League と決勝戦は初めてだ。今は無くなったが Cup Winner’s Cup の決勝戦でスペイン勢には Valencia ( 1980年 アルゼンチンの英雄ケンペスがいた) Real Zaragoza ( 1995年 この試合はテレビで見た ) に敗れている。だが今シーズンの Champions League では Real Madrid , Villarreal を破っている。 一方のバルセロナは1992年以来のタイトルを狙う。1961 ( Benfica ) ,1986 ( Steaua Bucuresiti ) ,1994 ( AC Milan ) は決勝で敗れている。 カップ戦での決勝戦ではイングランドのクラブチーム相手に3連敗中だ。 1980( Nottingham Forest ) 1983 ( Aston Villa ) はSuper Cup で 1991年には Manchester United にCup Winner’s Cup で敗れている。今シーズンの Champions League, UEFA Cup でイングランド勢はスペインクラブと18回対決しているが、最近では Seville がUEFA Cup の決勝でMiddlesbrough を 4-0 で破っている。 Arsenal のアンリは今季 Champions League で5ゴールを挙げているが、あと1ゴールで通算50ゴールとなる。個人のゴール数では攻撃的なバルサはロナウジーニョが7点、エトーが5点挙げている。そしてバルササポーターが最も気にするのは1981年同じフランスのパルク・デ・プランスで England の Liverpool が Liga de Espanola の Real Madrid を 1-0 で破っている。 まぁバルササポーターの事だから“我々はマドリードの様な愚かな事は起こさない。”と一笑に伏されてしまいそうだが。 ライカールト監督が最も注意する選手をデニス=ベルカンプとしたのは同じオランダ人の能力を恐れてか?まぁパリまでなら飛行機に乗らずに移動できるしなぁ。 一方ベンゲル監督は“ Result comes first, style second “ と結果重視のコメントを残す。なにやら自チームが劣るのを認める様な内容ともとれそうだが、私の予想ではここ10試合無失点試合を続けている、そしてレーマンがゴールを守るアーセナルが Liverpool ( 5回 ) Manchester United , Nottingham Forest ( 共に2回 ) そして Aston Villa に続いてイングランド勢では5チーム目の欧州タイトルホルダーとなるような気がする。 あぁそろそろ眠たくなってきた。 もう年かなぁ? いつの日かこの栄えある試合に日本選手が出てこないかな?でもその時も起きて見てられるかなぁ….?