Mr.コンティのRising JAPAN

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UEFA Champions League Barcelona 連覇ならず

2010-05-23 | EURO Football

もうすぐキックオフされる UEFA Champions League 決勝戦。
今シーズンの欧州シーンを締めくくる大一番への参加が許されたのは FC Bayern München と Internazionale Milano 。

ここ数年の“日本のサッカージャーナリスト“達の動向を見ると Premiership と Barcelona 偏重が大いに目立つ。しかし70年代から football を追いかけているものからすればこの2チーム、特に Inter. の決勝進出は”ようやく“と云う懐かしくも安堵の感傷が否めない。

4月中旬から5月上旬、商用でアジア諸国と西オーストラリアを巡回したがその間、Champions League 準決勝が行われていた。訪問先でも Champions League は話題になっており、テレビ観戦も楽しめた。
地元紙及び欧州の新聞社の UEFA Champions League の準決勝そして決勝に向けての報道ぶりをまとめてみた。

Better than Hiddink, Fergie, Wenger
Barcelona はプレー出来ないと彼らは考えた。 
確かにラストシーズンでもなく、今シーズンの事だ。 Guus Hiddink の Chelsea は昨シーズンの準決勝で Sir Alex Ferguson も Manchester United は Final でそして Wengel の Arsenal は今シーズンの準々決勝でBarcelona に屈した。しかし Jose Mourinho は冷静に彼らがなしえなかった事をやった。あの強い Barcelona をバラバラにした。先制点を許すも 3-1 で退けた。 
Pep Guraudiola が2008 年のシーズンからチームを引き継いで以来の完敗と言えよう。 Group League の対戦では1分1敗であったが Inter は止められなかった。 Lionel Messi に対しては Esteban Cambiasso が1インチのスペースも与えなかった。 Xavi Hernadez の前には何人もの選手を置き前線と切断をした。世界でもトップクラスの FB Daniel Alves は凡庸なDFに見えた。 Zlatan Ibrahimovic は最も危険な選手に見えたが Mourinho の最大の成就は Barcelona を完全に止める事ではなく選手達に Barcelona と対等であると思わせる事であった。 
バルサ DF 陣が高く保つ最終ラインの裏に幾度もロングボールを放り込む事でバルサの弱点を引き出した。 ラスト15分になっても Mario Balotelli をDiego Milton に替え投入した様に攻撃の手を休めなかった。 Inter が攻撃の手を休めなかった。 Inter が勝つべくして勝ったゲームだった。
Inter は San Siro でも4試合 Barca には負け知らずでイタリア勢は対バルサ戦ここ4試合無得点であった。

Inter が最後にEUROPE タイトル ( Champion League Champions Cup ) を勝ち取ったのは 1965年。
3-1 は Pep Guardiola になって最大の負け。
Lionel Messi は Mourinho のチーム相手に得点を続けたがこの試合は無得点に終わり6試合連続得点は成らなかった。
Barca はこれまで11試合アウェーで負け知らずだったがついにストップ。

The Guardian 紙から
Wesley Sneijder の洞察力と Diego Milton の疲れを知らない運動量が大きな勝因。 Messi がリターンマッチでどういう動きを見せるか?

The Independent紙から
Artistic なメリットに football は称賛しない。  Lionel Messi を囲みこんだことで Inter は San Siro で圧倒的な魅力を持つゲームを行い、 Barcelona から充分なアドヴァンテージを奪った。

Daily Mail 紙から
試合後 Jose Mourinho の名を叫びながら San Siro を後にするインテリスタ達が印象的。人気よりも結果を重視する。今や彼が彰会イタリアの為に成し得るべく任務の半分までやり遂げた。

Mario Balotelli は…. 後半から投入された Mario Balotelli は日曜の Atlanta 戦でもプレーさせると Mourinho 監督はコメントを出した。 19歳の Balotello の振舞いは問題がありサポーターのブーイングを浴びピッチのジャージを叩きつけたり、先月はイタリアのテレビ番組に AC Milan のユニフォームを着て出演した。

30分同点ゴール、48分逆転ゴールはロングフィードから
コンパクトな中盤、 Esteban Cambiasso, Javiter Zanetti, Thiago Motta のいずれは常に Messi をマーク。オフザボールの時でも充分なスペースを与えなかった。 Ibrahimovic も Lucio, Walter Samuel にマークさせる。 Xavi Hernandez のキラーパスは受けてをマークされ Xaviが与える恐怖は半減以下となった。 Inter は攻守の切り替えが早く、 Barca にはこれが見られなかった。 

DF Gerard Pique は2nd Leg では imperial ( 公平な ) ジャッジを望むと….
テレビを見れば Diego Milton のプレーはオフサイドで Maicon の得点は Messi をファールで振り切ってから。 Inter は我々をよく知っていた。彼らはゲームを支配した。 そして我々をどうやって止めるかを解っていた。しかし 2nd Leg では全てが可能だ。2ゴール差があるが我々は克服できると思う。 

試合後 Jose Mourinho 監督のコメント
私は失点を喫したのでそんなに満足はしていない。それは我々の失策だ。しかし Barcelona の選手達には一言言いたい。彼らは敗れても Champion の様に振舞うべきだ。彼らは Inter は強かったと言うべきだった。トンネルの中で主審に文句を言う代わりに。しかし彼らは既に昨年の Tom Henning 主審から受けた恩恵を忘れたのだろうか?この試合の判定でバルサは笑い、Chelsea が泣いた事を記憶しているはずだ。彼らは記憶が良くは無かった。 この審判が試合の結果を左右したとは思わない。開始5分に GK と1対1になった Milton に線審はオフサイドの判定を下したがあれはオフサイドではなかった。 私は負け慣れてない人々が負けたる事は受け入れがたい事とと思っている。 私でもそうだ。常に勝ち続けている人間の特徴だ。 勝ち続けているチームにそれは容易なことではない。しかしそれが Football だ。

  


試合後 Pep Gurardiola 監督のコメント
言い訳はしたくは無いが大変長い旅程であった。しかしこれは Champions League の準決勝戦だ。決勝戦に進みたいと言うその望みで充分だ。この敗戦は起こりうることだ。我々は先制ゴールを決めた。しかし前半は充分に出来なかった。我々は情熱を持ってボールを動かせなかった。我々は良いチームを相手に難しい環境下で試合を迎えねばならなかった。 しかしまだ1試合残っているのでまだトライできる。 Barcelona ではチャンスはある。我々はトライしアタックする。インテルはピッチ上に水をまきたがらないだろうが我々はそうするだろう。我々はボールを早く動かしたい。Good Game を観られるであろう。




What happened to Barca’s defence ?
Barca は敗れるべくして敗れた。多くの人々が Barcelona が勝利を収めるか少なくとも引き分けると予想した。しかし結局今シーズン初めて3失点を喫した。確かに Jose Mourinho の戦術はパーフェクトであったが、 Barca の強敵は Barca にあった。

What happened to Messi ?
多くの人達が予想した通り Messi にはマンマーク策は取られなかった。Esteban Cambiasso と Tiago Motta のMFが下がり気味のポジションをとり Messi がボールを持つと素早く取り囲んだ。それも密着では無くある程度の間合いを取りながら。 Messi は相手が飛び込んできたりマークに入った時に上手くかわしたり外したりする術をもっているが待ち構えている網に飛びこんで潜り抜けるのはそれほど得意ではない。自分の好きなスペースを埋められた Messi が10度試みた突破は6度網にかかった。

What happened to Xavi
アイスランドの火山噴火による影響で Milano まで14時間のバス移動を強いられた事は困難をもたらしたと思われる。そしてポルトガル人の Olegario Benquerenca も。そしてこの日は Xavi にとってもただ不運な日であったのかもしれない。何であれ Xavi こそ Barcelona の支柱。かれの出来が流れるような Barca のボール回しを左右する。Messi が世界最高の選手であるとしたらそれは Xavi の演出があってこそだ。この日の Xavi は Cambiasso と Motta の守備の前にボールの出しどころを抑えられた。これは Inter にとっては効果的であった70% 以上のボール支配率を奪われた時間帯がありながら決定機を作らせなかった。 
そして Samuel Eto’o ですら守備に戻る為に全力疾走するシーンが多く見られた。これはあまり見られないシーンだ。 フラストレーションが溜まる一方の Xavi は試合終了間際には両手を広げて“なす術なし”のポーズを連発するようになった。

What happened to Ibrahimovic ?
開始早々彼に上げられたクロスをヘッドで狙わず、つま先で合わせようとした Ibrahimovic を見た人達はこの日は彼の日では無いと悟ったのではないか? Ibrahimovic のコンディションは明らかにフィットしていなかった。そして63分にAbidal と替ってベンチに下げられたが、この時 DF の Abidal ではなく Henry そして Bojan といった攻撃的選手が何故起用されなかったのだろうか?

Could it have been any worse ?
間違いなく Mourinho は Arsenal との試合を観ていただろう。DF陣が高い位置を取りプレスを掛けGunnsers に自由にボールを持たせなかった。しかし Arsenal と Inter. は違った。 Pique と Puyol の後ろに出来たスペースにロングボールを入れて走り込ませる事により DF ラインを下げさせた。 30分の同点ゴールは Sneijder が左サイドから逆サイドの右前方に走り込んだ Eto’oにロングボールをいれたところから、そして48分の逆転ゴールは Pandev のミドルパスが Milto に繋がってから。

Are Barca out of the now ?
それは考えられない。 試合終盤 Pique が攻撃参加すると Inter. は押し込まれるシーンが続いた。 Barca は少なくとも1度はPK を与えられるべきであったそして Inter. の3点目はオフサイドと言えた。試合内容はスコアーに反映されていなかった。  Mourino は以前 Carlo Ancelotti のチームを打ち破った時にStamford Bridge で得たリードよりもこのリードは少ないと思っているだろう。 Barca はただ素晴らしい技術と能力だけだなく、クールな頭と鉄の規律が必要とされている。

Now for the real Barcelona
Inter は Barcelona を 3-1 で破り5月の Champions League Final まであと一歩と迫った。しかしは目下 Champions League 得点王の Meesi, Internazionale でもプレーした Ibrahimovic そして無類のMF指揮者Xavi 更に10万人に近い大サポーター達らが2点ビハインドのリベンジに後押しをする。Gerand Pique は記者会見でも“我々は野心を持って可能な限り多くの得点を狙う。
”もし我々が2点を奪っても Inter が1点を取れば彼らが決勝に進出してしまう。“  
この様に語った。 Barca にとっての希望の一つは今シーズンのベストプレーヤーと言われている Wesley Sneijder が4月24日 Serie A の Atalanta 戦で痛めた腿の怪我の為出場が危ぶまれている事だ。
そして Pep Guardiola の Barcelona は今年の Champions League ではこの前のホームでの試合は VfB Stuttgart, Arsenal 相手に連続して4得点を奪っている。 Messi に就いては Stuttgart 戦では2ゴール。 Arsenal 戦では4ゴール全てをそして11月の1次リーグでは Inter 相手にゴールを決めている。そして歴史は彼らに味方をする。 Barcelona が 1st Leg に 1-3 で敗れた後は1993/94 の Dynamo Kiev 戦、 1999/2000 の Chelsea 戦共に大量ゴールを( 4-1 Dynamo Kiev 5-1 Chelsea ) 挙げて逆転している。
Pique は地元サポーター達も重要なカギとなるとコメントしている。
“Nou Camp ではかつて見た事ない熱狂的な雰囲気を期待している。 その熱狂の前に Inter の選手達が90分悩まされ続けるだろう。 私はサポーター達がエキサイトし自信を持っている事が我々を勝たせてくれるとは思えないが、間違いなくこの試合は近年の歴史の中で重要な試合となるだろう。”
Inter が決勝進出となると1972年大会以来となるが、ストライカーの Mario Baloteli は Atalanta 戦でサポーター達と口論した事。そして Barcelona との 1st Leg で観客席にシャツを投げ入れた事で次の Barca 戦は起用されない見込み。Sneijder は怪我で出場が危ぶまれ、19歳の Goran Pandev がコンディションが上がって来ており先発出場が見込まれる。もし Javier Zanetti が中盤で起用されれば Atalanta 戦先制ゴールのCristian Chivu が左サイドバックで起用されるかもしれない。 
そして Barca の CB Carles Puyol と Internazionale の MF Dejan Stankovic は累積警告で出場停止となる。Puyol の替りに 1st Leg で途中出場だった Abidal が起用される見込みもある。
また Ibrahimovic は 2nd Leg を前に自信を隠さない。
“我々は相手にプレッシャーをかけねばならないが、もっと重要なのは自分達のサッカーをする事だ。彼らは強く積極的にプレーをするだろうが我々は自分のプレーをする事に集中せねばならない。我々はこの戦争に準備せねばならない。彼らは自分達の才芸を追求するだろうが我々はミラノでやった事を変えねばならない。 我々は自分達の football が出来なかったから負けたんだ。 彼らが自分達のやり方が良くて勝ったのではない。 1-3というスコアーは厳しい様だが我々にとっては 0-1と同じだ。 もしあなたが我々のホームでの Champions League の試合を観ていたのなら、我々が何点とったか解るはずだ。Stuttgart 戦は 4ゴール。そして Arsenal 戦でも再び4ゴール。もし決勝進出したいのなら、我々は取りたいだけ得点が取れるチームと云う事だ。
Ibrahimovich は Eto’o と入れ替わるように Inter. から Barcelona にやって来たがこの事に就いては。 “私がいた時から4,5人の中心選手が入れ替わったので私のアドヴァイスは余り役に立たないだろう。”とのコメントも残した。

Mourinho wasn’t great
Barcelona の Guardiola 監督は1990年代 Mourinho が FC Barcelona のスタッフであった時彼からその才能は見られなかったと語った。 Mourihno は当時 Bobby Robson, lois van Gaal のもと通訳としてスタッフの一員であった。
“もし彼の才能が解っていたなたチームの会長に彼を監督にするように助言していただろう。将来かれは Barcelona で指揮しているかも知れない。”

Barcelona が決勝進出すればその舞台 Madrid の Bernabeu 登場となる。それも大きなモチベーションとなると言われている。 



殆どの専門家、ジャーナリスト達の予想は Barca の決勝進出を予想していた。いや希望していたと言えたかもしれない。
しかし結果は 1-0 の勝利。決勝進出には1ゴール足らなかった。  DFラインにはヤヤ、ミリートを起用した。一方の Inter は出場が不安視された Sneijder をスタメンで最前線で起用。そして Christian Chivu をスタメンでMFに起用。 Zanetti は中盤に上げることなく左サイドバックでスタメン出場で起用された。 
84分まで Barca はゴールを挙げられなかったがその最大の理由は Ibrahimovic の不調。 
前線でターゲットマンになりうる動きも少なく、不調の彼を63分まで引っ張った事も試合後物議を醸した。 そして投入されたボージャンはDFラインの裏を突く動きを見せ、試合終盤攻撃参加した Pique は攻撃にリズムを与えたが2点目を奪うには時間がなさすぎた。
Ibrahimovic が下がってからスペースを得た Messi が本来の姿を戻しつつあったが彼の不調も敗因の一つだった。イニエスタが居れば大会の結果は変わっていただろうと言う声もあるが、逆にそうだった時のこの試合も見てみたかった…

Inter は開始からリードしている様にプレーするだろう。 イタリアのチームがいつもそうであるように後方を固める事によってチャンスとスペースを作らせない様にする….

試合前に Xavi Hernadez が地元紙に語っていた事を思い出した………

でもアジア中がバルサの決勝進出を望む声がここまで高いとはなぁ…

 



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