鴨長明です。
方丈記です。
『ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人と栖(すみか)と、又各のごとし。』
この冒頭は、あまりにも有名で、わたくしとて、それなりに、耳にし、目にし、こころの片隅に、薄っすらと刻まれているのです。
薄っすらですから、この後は、まったくもって知らないのです。方丈記は高校の授業で、古文?か日本史?で、ほんの少しだけ触れたのかも。
鴨長明さんは、何となく、平安時代の物書きとしか記憶がありません。
それで、最近、新聞で、ちらっと眼にして気になってアマゾンで購入(640円)しました。
光文社古典新訳文庫で2018年月20日初版第一刷り、訳者は蜂飼耳(はちかいみみ)さんです。女性で、詩を書いたり、小説を書いたり、エッセイを書いたり、翻訳をしたり、絵本書いたり、する方で、それなりに名前の知られた方のようです。現在、早稲田大学文化構想学部教授で44歳の方です。
それにしても、です。苗字が「蜂飼」で名前が「耳」とは、これって、どちらも、とても、とても、珍しいです。本名なの?
それで、方丈記での中身ですが、ざっと読んだところ、冒頭の『ゆく河の流れは絶えずしてもとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ・・・・・・』
が、すべてなのです。
あとは、作者がそこへ辿り着いた経緯が述べられているのです。ですから、冒頭部分を知っていれば、その意味に、その思いに、各自が、これまでの人生、これからの人生に思いを巡らし、思いを馳せれば良いのでした。
簡単明瞭、必要にして充分なお話しなのでした。
原典は、400字詰め原稿用紙にして二十数枚程度で、この本でも23ページしかありません。それで、前書き、新訳、エッセイ、解説、年譜、図版、あとがきを付け足して、152ページの構成となっています。厚さ5mmですぐ読めるのです。
5mmで640円ですから、1mm128円で、1ページ当たり4円21銭となります。←何を云っているのか!、身も蓋もない!
本日は、週初め、中身に対して、思いを巡らしたり、思いを馳せたりするのは次回とします。
それでは、また。